1. 企業情報
ニチリンは、自動車用ホースを主力とする独立系の自動車部品メーカーです。二輪車用ブレーキホースで高い世界シェアを誇り、ホンダとの取引が中心です。その他、熱交換器（IHX）などの製品も手掛けています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 競争優位性: 二輪車用ブレーキホースで高い世界シェアを有し、安定した収益基盤を築いています。
- 課題: 自動車業界全体の動向に業績が左右されやすく、電動化などの技術革新への対応が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 中期経営計画「New Sustainable Development Plan」において、「成長分野の強化・拡大と新たな事業の創造によるグローバルでの利益体質の強化」を掲げています。
- 重点分野: 成長分野への投資、グローバル展開の加速、収益性の向上などが考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 自動車部品の製造販売が中心であり、自動車産業の需要に依存します。
- 市場ニーズへの適応力: 電動化や自動運転などの技術革新に対応するため、製品開発や技術投資が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: ブレーキホースや熱交換器などの技術開発を進めています。
- 主力製品: 自動車用ホース、二輪車用ブレーキホース、熱交換器など。二輪車用ブレーキホースは高いシェアを誇ります。
6. 株価の評価
- PER (会社予想): 7.89倍 (業界平均: 8.5)
- PBR (実績): 0.83倍 (業界平均: 0.6)
- EPS (会社予想): 440.37円
- BPS (実績): 4,172.26円
PERは業界平均を下回っており、割安感があります。PBRも1倍を下回っており、割安と判断できます。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は3415円から3480円の間を推移しており、50日移動平均線（3493.80円）と200日移動平均線（3506.85円）を下回っています。
- 判断: 現時点では、株価はやや低迷している可能性があります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年12月期は706.31億円、2023年12月期は706.31億円と、ほぼ横ばい。
- 営業利益: 2024年12月期は96.25億円、2023年12月期は96.25億円と、ほぼ横ばい。
- 当期純利益: 2024年12月期は59.15億円、2023年12月期は59.15億円。
- ROE (実績): 11.40%
- 自己資本比率 (実績): 68.4%
売上高、営業利益は安定していますが、当期純利益はやや減少傾向にあります。ROEは10%を超えており、良好な水準です。自己資本比率も高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 5.06%
- 1株配当 (会社予想): 176.00円
- 配当性向: 37.98%
- 株主還元策: 年間176円の配当を予定しています。
高い配当利回りは魅力的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間の株価は小幅な変動にとどまっています。
- 信用取引: 信用買残は減少、信用売残は増加しており、やや弱気な見方が増えている可能性があります。
- 投資家関心: 出来高は低調で、投資家の関心は高くない可能性があります。
11. 総評
ニチリンは、二輪車用ブレーキホースで高いシェアを持つ安定した企業です。高い配当利回りと、割安な株価評価が魅力です。
一方、自動車業界全体の動向に業績が左右されやすく、電動化などの技術革新への対応が課題です。
テクニカル分析では、株価はやや低迷している可能性があります。
企業情報
| 銘柄コード | 5184 |
| 企業名 | ニチリン |
| URL | https://www.nichirin.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 自動車・輸送機 – ゴム製品 |
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