1. 企業情報
富山銀行は、富山県を地盤とする地方銀行です。個人・法人向けに預金、融資、投資信託、保険などの幅広い金融サービスを提供しています。リテール（個人向け）分野の強化に注力しており、地域経済への貢献を目指しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
富山銀行は、預金残高において地銀の中でも小規模な部類に属します。富山県内での一定のシェアを占めているものの、近隣県への進出も行っています。競争環境は厳しく、他の地銀や金融機関との差別化が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
富山銀行は、リテール部門の強化に注力し、顧客基盤の拡大を図っています。中期経営計画においては、収益力の向上、経営効率の改善、地域社会への貢献などを重点分野として掲げていると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
富山銀行の収益は、預貸金業務、有価証券運用、手数料収入などによって構成されています。低金利環境下においては、収益性の確保が課題となっています。市場ニーズの変化に対応するため、デジタル化の推進や新たな金融商品の開発などが重要となります。
5. 技術革新と主力製品
富山銀行は、インターネットバンキングなどのデジタルサービスの提供を通じて、顧客利便性の向上を図っています。具体的な技術革新に関する情報は限られていますが、FinTechを活用したサービスの導入なども検討している可能性があります。
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 10.84倍 (業界平均: 50.4)
- PBR（実績）: 0.29倍 (業界平均: 0.3)
- EPS（会社予想）: 140.78円
- BPS（実績）: 5,339.53円
PERは業界平均と比較して低く、割安感があります。PBRも低く、純資産に対する評価も低い水準です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1,500円から1,537円の間を推移しており、1,530円近辺で安定しているように見えます。年初来高値は1,610円、年初来安値は1,399円であり、現在の株価は年初来安値から上昇し、高値圏に近づいている状況です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は9,675百万円で、前期比-4.6%と減少。
- 営業利益: 2025年3月期は1,291百万円で、前期比63.8%と大幅増益。
- 当期純利益: 2025年3月期は954百万円で、前期比51.0%と大幅増益。
- ROE（実績）: 3.24%
- 自己資本比率（実績）: 5.1%
2025年3月期は、売上高は減少したものの、営業利益、当期純利益は大幅に増加しています。自己資本比率は低い水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.28%
- 1株配当（会社予想）: 50.00円
- 配当性向は19.52%
富山銀行は、安定的な配当を継続しており、配当利回りも一定の水準を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は安定的に推移しており、大きな変動は見られません。信用買い残は増加傾向にあり、個人投資家の関心も高まっている可能性があります。
11. 総評
富山銀行は、富山県を地盤とする地方銀行であり、リテール部門の強化に注力しています。2025年3月期は増益を達成しましたが、今後の業績は、金利動向や地域経済の状況に大きく左右されると考えられます。株価は割安感があり、配当利回りも魅力ですが、自己資本比率の低さには注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 8365 |
| 企業名 | 富山銀行 |
| URL | http://www.toyamabank.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
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