1. 企業情報
トーソー株式会社は、カーテンレールで国内首位、ブラインドにも強みを持つ室内装飾関連製品の大手企業です。カーテンレール、ブラインド、ロールスクリーンなど、幅広い製品を製造・販売しています。近年は東南アジア地域での事業展開を強化しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
トーソーは、カーテンレール市場で国内トップシェアを誇り、競争優位性を確立しています。ブラインド市場においても一定のシェアを有しています。
競争優位性:
- 国内トップシェアによるブランド力と販売網
- 多様な製品ラインナップ
- 東南アジアを中心とした海外展開
課題:
- 新設住宅着工戸数の減少など、国内市場の縮小
- 原材料価格の高騰
- 競合他社との差別化
3. 経営戦略と重点分野
トーソーは、中期経営計画「Vision2025」を掲げ、以下の分野に注力しています。
* 国内市場の深耕: 住宅分野に加え、非住宅分野への注力
* 海外展開の強化: 東南アジア地域での販売拡大
* 新規事業の開拓: 新規用途への製品開発
4. 事業モデルの持続可能性
トーソーの事業モデルは、安定した需要が見込める住宅市場と、成長が見込まれる非住宅市場の両方に対応しています。
収益モデル:
- 製品販売による収益
- 多様な製品ラインナップによる顧客ニーズへの対応
- 東南アジア市場の成長を取り込む
市場ニーズの変化への適応力:
- 新製品の開発
- 多様な顧客ニーズへの対応
- 海外市場への進出
5. 技術革新と主力製品
トーソーは、機能性とデザイン性を両立した製品開発に注力しています。
主力製品:
- カーテンレール
- ブラインド
- ロールスクリーン
6. 株価の評価
- 株価: 536.0円 (2025年7月11日終値)
- PER (会社予想): 11.88倍 (業界平均: 11.3)
- PBR (実績): 0.32倍 (業界平均: 0.5)
- EPS (会社予想): 45.10円
- BPS (実績): 1,657.28円
PERは業界平均とほぼ同水準、PBRは割安感があります。EPS、BPSから見ても、割安な水準にあると考えられます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、530円～549円の間で変動しており、50日移動平均線(524.46)と200日移動平均線(516.70)を上回っています。年初来高値549円に近づいており、高値圏にあると判断できます。
8. 財務諸表分析
| 指標 | 過去12ヶ月 | 2024年3月期 | 2023年3月期 | 2022年3月期 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 227.9億円 | 216.1億円 | 213.0億円 | 208.6億円 |
| 営業利益 | 7.47億円 | 4.83億円 | 7.26億円 | 7.85億円 |
| 経常利益 | 7.73億円 | 5.18億円 | 7.51億円 | 8.25億円 |
| 当期純利益 | 5.00億円 | 2.95億円 | 3.67億円 | 5.32億円 |
| ROE | 3.44% | – | – | – |
| ROA | 2.13% | – | – | – |
| 自己資本比率 | 66.2% | – | – | – |
| 売上高成長率(前年比) | 5.5% | 1.4% | 2.1% | – |
| 営業利益成長率(前年比) | 54.5% | -33.5% | -7.5% | – |
| 当期純利益成長率(前年比) | 69.6% | -19.6% | -31.0% | – |
- 売上高: 過去12ヶ月は増加傾向。
- 利益: 営業利益、経常利益、当期純利益は増加。
- ROE/ROA: 低い水準
- 自己資本比率: 66.2%と高く、財務体質は良好。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 1.87%
- 1株配当 (会社予想): 10.00円
- 配当性向: 39.08%
- 自社株買い: 2025年3月期に15万株取得
配当利回りは平均的ですが、配当性向は比較的低く、今後の増配余地があると考えられます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価変動: 上昇傾向
- 出来高: 2,000株 (2025年7月11日)
- 信用倍率: 2.83倍
- 株価への影響要因:
- 国内住宅市場の動向
- 東南アジア市場の成長
- 原材料価格の変動
- 為替相場の変動
11. 総評
トーソーは、国内カーテンレール市場で高いシェアを持ち、安定した収益基盤を築いています。財務状況は良好で、増収増益を達成しています。東南アジアを中心とした海外展開も順調に進んでおり、今後の成長が期待できます。
* 株価は割安感があり、テクニカル的にも上昇トレンドにあるため、買いを検討する余地があります。
* ただし、国内住宅市場の動向や、原材料価格の高騰など、注意すべきリスク要因も存在します。
* 中期的な視点での投資が推奨されます。
企業情報
| 銘柄コード | 5956 |
| 企業名 | トーソー |
| URL | http://www.toso.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 金属製品 |
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