現在の株価の評価
- 株価: 2,205円
- EPS（予想）: 163.58円
- PER（予想）: 13.48倍
- BPS（実績）: 3,653.28円
- PBR（実績）: 0.60倍
現在の株価は、業界平均PER（11.3倍）よりも高く、PBR（0.7倍）よりも低い水準です。PERから見ると、株価はやや割高感がありますが、PBRからは割安感が見受けられます。
テクニカル分析
直近の株価推移を見てみると、年初来高値（2,541円）から現在の株価（2,205円）にかけて下落しています。現在の株価は高値圏から安値圏に移行していると考えられます。過去10日間の株価は、2,205円から2,268円の範囲で推移しており、短期的には安値圏に位置しています。
財務諸表分析
- 売上高: 53,993百万円（過去12か月）
- 営業利益: 3,772百万円（過去12か月）
- 純利益: 2,791百万円（過去12か月）
- ROE: 4.11%
- ROA: 5.54%
- 自己資本比率: 85.7%
過去数年の売上は増加傾向にあり、営業利益も前年より増加しています。自己資本比率が高く、財務的には安定していますが、ROEは業界平均に比べて低めです。
業界のポジションと市場シェア
第一建設工業は、主にJR東日本系の鉄道関連工事に依存しており、依存度は約70%です。非鉄道分野の強化を進めているものの、競争が激しい建設業界において、特に公共工事の受注環境は厳しい状況です。
経営戦略と重点分野
経営陣は、安全最優先の方針を掲げ、顧客満足の向上を目指しています。また、技術力向上と厳密な原価管理を通じて、競争力を維持しています。中期経営計画では、建設事業の強化を重点分野としています。
事業モデルの持続可能性
公共工事の堅調な受注が期待される一方、民間工事は持ち直しの兆しが見えています。原材料価格や労務費の上昇がリスク要因ですが、技術力の向上や厳密な原価管理により、持続可能な収益モデルを構築しています。
技術革新と主力製品
鉄道関連工事が主力であり、技術開発においても独自性を持っています。特に、線路工事における技術力は高く評価されています。
株主還元と配当方針
- 配当利回り（予想）: 3.63%
- 1株配当（予想）: 80円
- 配当性向（予想）: 41.97%
配当利回りは比較的高く、株主還元策としては安定した配当を維持しています。自社株買いの情報はありませんが、配当政策は堅実です。
株価モメンタムと投資家関心
株価は直近で下落傾向にあり、投資家の関心は低下している可能性があります。信用倍率が高く、買残が多いことから、短期的な反発を期待する投資家も存在するかもしれません。
総評
第一建設工業は、安定した財務基盤を持ちつつも、業界内での競争が厳しい状況にあります。鉄道関連工事に依存しているため、リスク要因も多いですが、技術力の向上や顧客満足度の向上を目指す経営戦略は評価できます。配当利回りも高く、長期的な投資先として注目される可能性がありますが、短期的な株価の動向には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 1799 |
| 企業名 | 第一建設工業 |
| URL | http://www.daiichi-kensetsu.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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