1. 企業情報
概要
能美防災株式会社は、火災報知設備・消火設備などの防災機器の開発、製造、販売、設置、保守点検を主力とする国内最大手の総合防災機器メーカーです。1916年創業、1944年設立。主な事業は「火災報知設備」「消火設備」「保守点検等」の3セグメント。国内外(アジア・米国等)で事業展開し、親会社はセコム株式会社です。
– 主要製品:自動火災報知設備、煙・熱・ガス検知器、スプリンクラー、泡消火設備、トンネル防災設備など
– 保守点検やコンサルティングなどサービス分野も拡大中
– 従業員数:2,875人(平均年齢40.0歳、平均年収637万円)
– 本社:東京都千代田区
2. 業界のポジションと市場シェア
- 防災・火災報知設備分野で国内最大手。セコムグループの一員として高い信頼性と安定した顧客基盤を持つ
- 競合:ホーチキ、ニッタン、パナソニック等
- 市場シェア:火災報知設備・消火設備ともに国内トップクラス
- 業界課題:原材料価格上昇、建設業の労働規制、海外市場の不透明感
- 競争優位性:高い技術力、豊富な納入実績、メンテナンス体制、グループシナジー
3. 経営戦略と重点分野
- 中長期ビジョン:「期待の先をカタチに」
- 重点施策:
- 既存事業の利益拡大(人材強化、DX推進)
- 防災周辺・隣接領域へのM&Aや新規事業創出
- メンテナンス事業の拡大
- 業務効率化と価格改定による収益力向上
- 中期経営計画(2026~2029年):
- 売上高1700億円以上、営業利益率12%以上、ROE10%以上を目指す
- 配当性向50%への引き上げ
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:製品販売+設置+保守点検(ストック型収益が拡大中)
- 法規制・安全意識の高まりで安定した市場ニーズ
- 老朽化設備の更新需要、都市再開発、海外展開など成長余地あり
- 原材料高・労働規制などのコスト上昇リスクには価格改定と効率化で対応
5. 技術革新と主力製品
- 主力製品:自動火災報知設備、煙・熱・ガス検知器、スプリンクラー、泡消火設備、トンネル防災設備
- 技術開発:環境監視システム、IoT・AI活用の防災ソリューション、遠隔監視・診断サービス
- 独自性:長年のノウハウ、幅広いラインナップ、ビッグプロジェクト対応力
- 収益源:火災報知設備(売上比率36%)、消火設備(34%)、保守点検等(26%)
6. 株価の評価
- 株価:3,785円(2025/7/15終値)
- 予想EPS:197.10円
- 予想PER:19.20倍(業界平均24.2倍より低め)
- 実績BPS:2,189.06円
- 実績PBR:1.73倍(業界平均1.6倍よりやや高い)
- 配当利回り(予想):2.64%
- 配当性向:40.5%(今後50%目標)
- 株価は業績拡大・配当増加を織り込みつつも、バリュエーションは業界平均並み~やや割安水準
7. テクニカル分析
- 年初来高値:3,880円、年初来安値:2,723円
- 直近株価(3,785円)は年初来高値圏に位置
- 50日移動平均:3,669円、200日移動平均:3,236円
- ここ数日で高値圏を維持しつつ、出来高もやや増加傾向
- モメンタムは強めだが、直近で高値圏にあるため短期的な調整リスクも意識される
8. 財務諸表分析
- 売上高:133,696百万円(前年比12.8%増)
- 営業利益:15,677百万円(前年比34.4%増)
- 当期純利益:11,098百万円(前年比29.4%増)
- 営業CF:11,547百万円(大幅増加)
- 自己資本比率:77.2%(財務健全)
- ROE:8.79%、ROA:6.04%
- 営業利益率:11.7%(前年9.8%から改善)
- 過去3年で売上・利益ともに増加傾向、利益率も改善
- 負債は極めて少なく、現金・現金同等物も潤沢
9. 株主還元と配当方針
- 2025年3月期:年間配当76円(中間30円・期末46円)
- 2026年3月期:年間配当100円(中間・期末各50円、予想)
- 配当性向:40.5%→50%目標
- 配当利回り(予想):2.64%(5年平均1.97%より高い水準)
- 自己株式取得も実施
- 安定的かつ増配傾向、株主還元姿勢強化中
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近1年で株価は約52%上昇(S&P500の約5倍)
- 直近10日間も高値圏で推移、出来高は平均以上
- 信用買残はやや減少傾向、信用倍率は5.38倍
- セコムが過半数を保有し、安定株主構成
- 配当増加や業績拡大期待が投資家関心を集めている
11. 総評
能美防災は、国内最大手の防災機器メーカーとして、安定した収益基盤と高い技術力を有しています。近年は業績・利益率ともに順調に拡大し、財務体質も極めて健全です。中長期的な経営計画では、売上・利益・ROE・配当性向の各目標を掲げており、株主還元も強化しています。株価は高値圏にあるものの、業績拡大や配当増加への期待感が強い状況です。今後も法規制や安全意識の高まり、老朽化設備の更新需要などから安定した成長が見込まれる一方、原材料価格や労務コスト上昇、建設業の労働規制には注視が必要です。
本レポートは情報提供を目的としており、投資判断を助言するものではありません。
企業情報
銘柄コード | 6744 |
企業名 | 能美防災 |
URL | http://www.nohmi.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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