決算説明：三機工業（1961）

2024年度 決算説明資料

基本情報

• 企業概要:
  • 企業名: 三機工業株式会社
  • 主要事業分野: 建築設備事業（ビル空調衛生、産業空調、電気設備、ファシリティシステム）、機械システム事業、環境システム事業、不動産事業
• 説明会情報:
  • 開催日時: 2025年5月13日
• 報告期間:
  • 対象会計期間: 2024年度（2024年4月1日～2025年3月31日）
• セグメント:
  • 建築設備事業: ビル空調衛生、主に工場向けの空調設備を中心とする産業空調、電気設備及びファシリティシステムに関する事業。
  • 機械システム事業: 主に物流システム及び搬送機器の製造販売に関する事業。
  • 環境システム事業: 上下水道施設及び廃棄物処理施設に関する事業。
  • 不動産事業: 保有不動産の賃貸業務と建物管理に関する事業。

業績サマリー

• 主要指標:
  • 営業収益（売上高）: 2,531億円（前年同期比 +14.1%）
  • 営業利益: 218.93億円（前年同期比 +88.9%）
  • 経常利益: 230.71億円（前年同期比 +80.9%）
  • 純利益（親会社株主に帰属する当期純利益）: 172.03億円（前年同期比 +92.2%）
  • 1株当たり利益: 326.31円
  • 売上総利益: 474.95億円（売上総利益率 18.8%、前年同期比 +37.1%）
  • 受注高: 2,649.65億円（前年同期比 +14.0%）
• 進捗状況:
  • 中期経営計画“Century 2025” Phase3（2022-2024年度）の最終年度目標を大きく上回る達成。
  • 売上高目標2,200億円に対し2,531億円、売上総利益目標360億円に対し474億円、経常利益目標120億円に対し230億円。
  • ROE目標8.0%以上に対し16.3%を達成。
  • 成長投資目標200億円程度に対し、累計107億円の投資を実施済み。
• セグメント別状況:
  • 建築設備事業:
  • 売上高: 2,089.81億円（構成比 82%、前年同期比 +14.5%）
  • 受注高: 2,185.90億円（前年同期比 +19.1%）
  • 売上総利益: 392.79億円（構成比 83%、売上総利益率 18.8%）
  • 機械システム事業:
  • 売上高: 109.34億円（構成比 4%、前年同期比 +3.2%）
  • 受注高: 109.33億円（前年同期比 △2.8%）
  • 売上総利益: 15.35億円（構成比 3%、売上総利益率 14.0%）
  • 環境システム事業:
  • 売上高: 313.00億円（構成比 13%、前年同期比 +18.5%）
  • 受注高: 333.96億円（前年同期比 △5.6%）
  • 売上総利益: 60.08億円（構成比 13%、売上総利益率 19.2%）
  • 不動産事業:
  • 売上高: 25.92億円（構成比 1%、前年同期比 +4.4%）
  • 受注高: 25.92億円（前年同期比 +4.4%）
  • 売上総利益: 9.87億円（構成比 2%、売上総利益率 38.1%）

業績の背景分析

• 業績概要:
  • 民間企業の堅調な設備投資に支えられ、良好な受注環境が継続。
  • 順調な工事進捗と利益率改善により、受注高・売上高、各段階利益が過去最高を更新。
  • 当期は全ての四半期で前年同期から増収・増益を達成。
• 増減要因:
  • 増収要因: 繰越工事の順調な進捗、建築設備および環境システムでの増収。特に建築設備では大型工事の寄与。
  • 増益要因: 増収に加え、建築設備を中心とした利益率改善（良好な受注環境と施工における原価低減の取り組み）。機械システムでの価格改定と物価上昇に対する価格転嫁。環境システムでの増収。
  • 受注高増加: 建築設備で都市再開発やEV電池工場などの大型工事を多数受注。
• リスク要因: サプライチェーンの混乱や物価上昇などのリスク要因があったものの、活発な設備投資意欲と施工体制強化、利益率改善によりこれを克服。

戦略と施策

• 現在の戦略:
  • 中期経営計画“Century 2025” Phase3において、施工体制強化と利益率改善に取り組んだ。
  • 株主還元方針として、配当性向50%以上、1株当たり年間配当金70円以上、かつ中期経営計画中に自己株式を累計500万株程度取得を目標としている。
  • 政策保有株式の縮減を進め、2024年度は約16億円の縮減を実施。2028年3月末までに連結純資産の20%未満、かつ2024年3月末時点から上場株式の銘柄数・金額ともに50%以上削減を目標。
• 進行中の施策:
  • 政策保有株式の売却。
• セグメント別施策:
  • 機械システム: 価格改定により物価上昇に対する価格転嫁を進めた。

将来予測と見通し

• 業績予想: (2025年度期初予想)
  • 売上高: 2,500億円（2024年度実績比 △1.2%）
  • 営業利益: 245億円（2024年度実績比 +11.9%）
  • 経常利益: 250億円（2024年度実績比 +8.4%）
  • 純利益: 195億円（2024年度実績比 +13.3%）
• 中長期計画:
  • 繰越工事の利益見通しと、施工における利益率改善を見込み、増益となる見込み。
  • 受注高は、好調な受注環境が継続する見込みであるものの、経済情勢の不透明感と前期を上回る繰越工事の確保を考慮し、施工体制を考慮して減少する見込み。
  • 2025年度の設備投資計画は19億円、設備投資（無形固定資産等を含む）は23億円。試験研究開発費は24億円。
• マクロ経済の影響: 経済情勢に不透明感があるものの、民間企業の設備投資意欲は引き続き堅調と見ている。

配当と株主還元

• 配当方針:
  • 配当性向50%以上、1株当たり年間配当金70円以上を継続する。
• 配当実績:
  • 中間配当: 55円（2024年度）
  • 期末配当: 110円（2024年度）
  • 年間配当: 165円（2024年度）
• 自己株式取得:
  • 2025年3月末までに141万株の自己株式を取得（累計433万株）。
  • 8月19日に200万株の自己株式を消却。

重要な注記

• リスク要因: 本資料に記載されている業績予想等の将来に関する記述は、2025年5月13日時点で入手可能な情報から得られた判断に基づいており、実際の業績は様々な要素により記載の数値とは異なる可能性がある。
• その他: 2025年4月22日に創立100周年を迎えた。

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