1. 企業情報
企業名: 小池酸素工業株式会社 (Koike Sanso Kogyo Co.,Ltd.)
概要:
小池酸素工業は、様々な種類のガス、溶接・切断機器、関連製品を開発、製造、販売する企業です。主に鉄鋼、アルミニウム、ステンレス鋼を加工する産業に向け、切断機、溶接機、自動化装置、関連ソフトウェアを提供しています。また、医療や日常生活に使用される様々な種類の工業用・医療用ガス、ガス収集・配管システム、液化ガスの貯蔵タンクなども製造・販売しています。さらに、溶接棒、電気溶接機、安全器具などの溶接材料も扱っています。創業は1918年で、東京を拠点としています。
事業内容:
- 連結事業: 機械装置47(19)、高圧ガス37(7)、溶接機材15(7)、他1(25)
- 海外事業: 27(2025.3)
市場区分: スタンダード（内国株式）
17業種区分: 機械
33業種区分: 機械
Industry: Specialty Industrial Machinery
Sector: Industrials
住所: 〒130-0012 東京都墨田区太平3-4-8 KOIKE Bld.
代表者名: 小池 英夫
設立年月日: 1936年12月8日
従業員数: 1,064人
平均年齢: 41.5歳
平均年収: 6,650千円
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性や課題:
- 競争優位性: プラズマ・レーザー・ガス切断機で首位。厚板切断機、高圧ガスに特化した技術を持つ。業界のニーズに合わせた多様な製品を提供。
- 課題: 市場の成長が鈍化している業界では、新規顧客の獲得や既存顧客の維持が課題となる。技術革新の継続的な投資が必要。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略:
- 中期経営計画: 「世界市場での顧客満足の実現と収益基盤の強化」に向けた拡販活動の推進や収益力の強化に取り組む。
具体的な施策や重点分野:
- 機械装置部門: DBCファイバーレーザー切断機の販売強化、機械性能向上、切断現場の自動化・省力化・IT化を目指した研究開発に注力。
- 高圧ガス部門: 機械との一体販売による新規顧客獲得、原材料・物流コスト上昇に伴う価格改定に対応。医療分野での酸素濃縮器レンタル、CPAPレンタルなどの強化。
- 溶接機材部門: アーク溶接機、ファイバーレーザー溶接機、溶接材料等の新製品を拡販。人手不足や脱技能化といった課題解決に資する商材として拡販。
- その他部門: 水素を燃料とした排ガス処理装置の開発、ヘリウムリサイクル事業の拡大。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力:
- 持続可能性: 多様な製品ラインナップにより、市場の変化に柔軟に対応できる。特に自動化・IT化への対応が強み。
- 市場ニーズの変化への適応力: 技術革新により、新製品の開発と既存製品の改良に注力。市場のニーズに合わせた製品を提供。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性:
- 技術革新: プラズマ・レーザー・ガス切断技術、自動化・IT化技術に強みを持つ。
- 独自性: DBCファイバーレーザー切断機、高圧ガス関連技術、溶接材料の独自技術。
収益を牽引している製品やサービス:
- プラズマ・レーザー・ガス切断機
- 高圧ガス関連製品
- 溶接機材
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較:
- EPS（会社予想）: 151.79円
- BPS（実績）: 2,018.71円
- PER（会社予想）: 8.68倍
- PBR（実績）: 0.65倍
現在の株価1,318円に対して、BPSベースでは割安評価である可能性がある。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:
- 50-Day Moving Average 3: 1230.16円
- 200-Day Moving Average 3: 1221.71円
現在の株価1,318円は、50日移動平均と200日移動平均を上回っており、高値圏にあると判断できる。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
- 売上高: 過去12か月で51,387百万円（前年比6.58%増）
- 営業利益: 4,320百万円（前年比8.45%増）
- 経常利益: 6,046百万円（前年比4.59%増）
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 3,056百万円（前年比9.51%増）
- ROE（実績）: 8.87%
- ROA（実績）: 4.59%
過去数年分の傾向としては、売上高、利益が増加傾向にあり、ROE、ROAも健全な水準を維持している。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
- 配当利回り（会社予想）: 3.64%
- 配当性向: 2024年3月期: 27.5%、2025年3月期: 30.1%
株主還元は積極的に行っており、配当性向も適切な水準を維持している。
自社株買いなどの株主還元策:
- 自社株の保有割合は6.78%と高く、自社株買いによる株式希薄化が進んでいる。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）:
- 直近10日間の株価は上昇傾向にあり、特に7月10日以降、株価が上昇している。
株価への影響を与える要因:
- 業績の好調さ、技術革新による新製品の開発、市場の需要増加などが株価上昇の要因となっている。
11. 総評
各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:
- 小池酸素工業は、技術革新と多様な製品ラインナップにより、業界内での競争優位性を維持している。特にプラズマ・レーザー・ガス切断技術に強みを持つ。中期経営計画において、収益基盤の強化と世界市場での顧客満足の実現に取り組んでいる。財務面では、ROE、ROAが健全な水準を維持し、株主還元も積極的に行われている。株価は高値圏にあり、技術革新による新製品の開発と市場の需要増加が株価上昇の要因となっている。全体的に、成長性と安定性を兼ね備えた企業であると評価できる。
企業情報
| 銘柄コード | 6137 |
| 企業名 | 小池酸素工業 |
| URL | https://www.koike-japan.com/home |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
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