1. 企業情報
味の素株式会社は、調味料・食品、冷凍食品、ヘルスケア等の分野で国内外に事業を展開する総合食品メーカーです。主力の「味の素」や「ほんだし」などの調味料をはじめ、冷凍餃子やコーヒー飲料、医薬・食品用アミノ酸、電子材料など多角的な事業ポートフォリオを有しています。創業は1909年、東京都中央区に本社を置き、従業員数は約34,860人です。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内ポジション: 味の素は調味料分野で国内最大手、グローバルでも高いシェアを持ちます。冷凍食品やコーヒー飲料、アミノ酸関連でも強みを発揮しています。
- 競争優位性: ブランド力、グローバル展開力、研究開発力が強み。特にアミノ酸技術や冷凍餃子の分野で他社との差別化が進んでいます。
- 課題: 原材料価格や為替変動、海外事業のリスク、電子材料など新規分野の収益化が課題です。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・戦略: 「中期ASV経営 2030ロードマップ」に基づき、グローバル食品企業としての成長と社会価値創出(ASV:Ajinomoto Group Creating Shared Value)を目指しています。
- 重点分野:
- 調味料・食品のグローバル展開強化
- ヘルスケア(アミノ酸・バイオファーマサービス・電子材料等)の拡大
- M&Aを活用した成長領域の拡張
- 累進配当政策と資本効率向上(自己株式取得など)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 主力の調味料・食品が安定収益源。冷凍食品、ヘルスケア(アミノ酸、電子材料、バイオファーマサービス等)が成長ドライバー。
- 市場適応力: グローバルでのブランド展開、健康志向や高付加価値食品の開発、原材料コストや為替変動への対応力が高い。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: アミノ酸技術、食品加工技術、バイオファーマ(CDMO)、電子材料(Ajinomoto Build-up Film)など独自性の高い技術を保有。
- 主力製品・サービス: 味の素、ほんだし、Cook Do、冷凍餃子、Blendy、アミノバイタル、医薬用アミノ酸、電子材料など。
6. 株価の評価
- PER(会社予想): 32.53倍(業界平均19.5倍より高い)
- PBR(実績): 5.23倍(業界平均1.3倍より高い)
- EPS(会社予想): 120.68円
- BPS(実績): 751.01円
- 株価(7/17終値): 3,926円
- 理論株価(BPS×業界平均PBR): 751.01円 × 1.3 = 約976円
- 理論株価(EPS×業界平均PER): 120.68円 × 19.5 = 約2,352円
- 評価: 業界平均に比べて高いバリュエーション。ブランド力・成長期待が織り込まれていると考えられます。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 4,010円
- 年初来安値: 2,636円
- 直近株価: 3,926円(7/17終値)
- 50日移動平均: 3,638.84円
- 200日移動平均: 3,199.76円
- 分析: 株価は年初来高値圏にあり、50日・200日移動平均を大きく上回っています。短期的には高値圏に位置しているといえます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 1兆5,305億円(+6.3% 前期比増)
- 営業利益: 1,139億円(-22.3% 前期比減)
- 純利益: 807億円(-20.8% 前期比減)
- 営業キャッシュフロー: 2,098億円(増加傾向)
- ROE: 9.0%
- ROA: 5.07%
- 自己資本比率: 43.4%
- 傾向: 売上・事業利益は増加傾向だが、営業利益・純利益は減益。営業キャッシュフローは堅調。財務健全性も高い水準を維持。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り(会社予想): 1.22%
- 1株配当(会社予想): 48円(株式分割後)
- 配当性向: 57.3%(2025年3月期)、累進配当政策(減配せず増配または維持)
- 自社株買い: 2025年5月に最大1,000億円・5,000万株の自己株取得決議(全額消却予定)
- その他: 3か年の総還元性向50%以上を目指す
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価推移: 直近10日間で3,900円台を中心に推移し、出来高も安定。年初来高値圏で推移しており、上昇モメンタムが継続。
- 信用取引動向: 信用買残増加、信用倍率1.31倍とやや買い優勢。
- 投資家関心: 機関投資家の保有比率が高く、自己株取得や累進配当政策への関心も高い。
11. 総評
味の素は、調味料・食品分野で国内外トップクラスのシェアを持ち、アミノ酸や電子材料など成長分野も拡大しています。グローバル展開力と技術力を強みに、安定した収益基盤と成長性を両立。直近は減益傾向が見られるものの、営業キャッシュフローや財務健全性は良好。株主還元策も積極的で、累進配当政策と自社株買いを実施。株価は高値圏で推移し、バリュエーションは業界平均より高い水準です。今後は、グローバル食品市場での成長力と、ヘルスケア・電子材料等の新規事業の収益化が注目されます。
企業情報
銘柄コード | 2802 |
企業名 | 味の素 |
URL | https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/aboutus/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 食品 – 食料品 |
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