1. 現在の株価の評価
現在の株価は300円です。 EPS（会社予想）は-0.85円、BPS（実績）は211.44円です。PERは計算できません（EPSがマイナスのため）。PBR（実績）は1.42倍です。業界平均PBRが3.5倍であることを考慮すると、PBRは低い水準にあります。ただし、EPSがマイナスであること、そして株価が年初来安値圏にあることを踏まえると、現状の株価水準は必ずしも割安とは言い切れません。
2. テクニカル分析
直近10日間の株価は298円～309円の範囲で推移しており、比較的狭いレンジ内での変動となっています。年初来高値600円と比較すると、現在の株価は大幅に下落しています。50日移動平均線(318.22円)と200日移動平均線(379.88円)を下回っており、短期・中期的なトレンドは下降傾向にあると判断できます。
3. 財務諸表分析
過去12ヶ月間の損益計算書によると、売上高は15億3411万円ですが、営業損失は3億5202万円、純損失は7億3173万円となっています。ROEは-45.97%と大幅なマイナスとなっており、収益性の低さが懸念されます。過去数年のデータを見ると、2022年度までは営業利益を計上していましたが、2024年度は大幅な赤字に転落しています。この原因分析が重要です。 キャッシュフローは、営業キャッシュフローが3200万円と微増ですが、フリーキャッシュフローは-1億7388万円と大きくマイナスです。
4. 業界のポジションと市場シェア
コールセンター向けSaaS市場におけるモビルスの市場シェアに関する情報は、公開情報からは読み取れません。競争優位性については、AI音声応答に強みを持つとされていますが、市場における具体的なポジションや競合他社との比較優位性については、更なる情報が必要です。
5. 経営戦略と重点分野
公開情報からは、具体的な中期経営計画や重点分野に関する情報は明らかではありません。
6. 事業モデルの持続可能性
SaaSモデルを採用しており、サブスクリプション収入が中心である点は、収益の安定性に寄与する可能性があります。しかし、現在の赤字状況を鑑みると、顧客獲得コストや顧客維持率、価格設定戦略など、事業モデルの持続可能性に関する更なる分析が必要です。
7. 技術革新と主力製品
主力製品はMOBIシリーズ（MOBI AGENT、MOBI BOT、MOBI VOICE、MOBI CASTなど）です。AI音声応答技術に強みを持つとされていますが、技術開発の動向や競合他社との差別化要因に関する情報は不足しています。
8. 株主還元と配当方針
会社予想の配当利回りは0.00%、1株配当は0.00円と、現時点では株主還元は行われていません。
9. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、出来高も少ないことから、投資家関心の低さが伺えます。
10. 総評
モビルスはコールセンター向けSaaSを提供する企業ですが、直近の財務状況は悪化しており、営業損失、純損失を計上しています。ROEも大幅なマイナスです。株価は年初来安値圏にあり、投資家関心も低い状況です。 現状では、事業モデルの持続可能性や競争優位性に関する更なる情報開示と、業績の改善が求められます。 これらの情報が得られない限り、投資判断は困難です。
企業情報
| 銘柄コード | 4370 |
| 企業名 | モビルス |
| URL | https://mobilus.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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