1. 企業情報

  • 企業名:サムコ株式会社(SAMCO Inc.)
  • 所在地:京都市伏見区竹田藁屋町36
  • 設立:1979年9月1日
  • 代表者:川邊 史
  • 市場区分:東証プライム
  • 業種:機械(半導体製造装置・材料)
  • 事業内容
    • 主に半導体や電子部品製造装置の開発・製造・販売を行う。
    • 薄膜形成(CVD、ALD、PECVD等)、エッチング、洗浄、表面処理装置などを提供。
    • 化合物半導体向け装置が主力。新興国市場や新分野にも注力。
    • 主要製品:CVD装置、エッチング装置、洗浄装置、プラズマクリーナー、UVオゾンクリーナー等。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界内ポジション
    • 半導体製造装置の中でも、研究開発用途や少量多品種生産向けの装置に強み。
    • 特に化合物半導体分野で国内外に顧客基盤を持つ。
  • 競争優位性
    • 独自の薄膜形成・エッチング技術、カスタマイズ対応力。
    • 研究開発用途装置の需要増加を背景に、アジア新興国顧客の開拓を進めている。
  • 課題
    • 大手総合装置メーカーとの競争、為替変動や地政学リスクによる業績変動。
    • スマートフォンやPC需要の減速、産業機器・自動車向け回復の遅れ。

3. 経営戦略と重点分野

  • 経営ビジョン
    • 半導体・電子部品製造装置の技術革新とグローバル展開を推進。
  • 重点分野・施策
    • 5G/6Gや生成AI向け半導体、シリコンフォトニクス、量子デバイス等の先端分野強化。
    • 研究開発向け装置市場でのプレゼンス拡大。
    • アジア新興国など新市場の開拓。
  • 中期経営計画
    • 具体的な数値目標や進捗開示はなし。2025年7月期通期予想は据え置き。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 装置販売が主軸。部品・メンテナンス等のストック型収益も一定割合。
  • 市場ニーズへの適応力
    • 先端半導体分野や研究開発用途の装置需要増加に対応。
    • 産業構造変化や技術進化に合わせた製品開発力が強み。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向
    • 独自の薄膜形成・エッチング技術、プラズマ応用技術で差別化。
    • シリコンフォトニクス、量子デバイス、5G/6G関連など新用途への対応力。
  • 主力製品・サービス
    • CVD装置(化合物・シリコン半導体向け)、エッチング装置、洗浄装置。
    • 2025年7月期第3四半期はシリコン半導体・電子部品分野の売上が大幅増。

6. 株価の評価

  • 株価:2,965円(2025/7/17終値)
  • EPS(会社予想):192.97円
  • BPS(実績):1,596.03円
  • PER(会社予想):15.37倍(業界平均16.6倍)
  • PBR(実績):1.86倍(業界平均1.4倍)
  • 株価水準
    • PERは業界平均並み、PBRはやや高め。
    • 株価はBPSの約1.86倍で推移。

7. テクニカル分析

  • 年初来高値:3,315円
  • 年初来安値:1,950円
  • 50日移動平均:2,744.54円
  • 200日移動平均:2,848.36円
  • 直近株価推移
    • 直近10日間は2,845~2,965円で推移し、上昇傾向。
    • 現在値は50日・200日移動平均を上回り、年初来高値にやや接近した水準。
    • 直近の値動きはやや高値圏。

8. 財務諸表分析

  • 売上高(過去12か月):8,203百万円(前期比+4.8%)
  • 営業利益:2,017百万円(前期比+8.5%)
  • 純利益:1,471百万円(前期比+7.7%)
  • ROE(実績):12.55%
  • ROA(実績):8.05%
  • 自己資本比率:76.3%
  • 利益率
    • 営業利益率:19.43%
    • 純利益率:16.91%
  • キャッシュフロー
    • 現金・預金:6,910百万円(負債に対して十分な水準)
    • 有利子負債比率:8.46%と低く、財務健全性が高い。
  • 成長性
    • 売上・利益ともに安定した増加傾向。
    • シリコン半導体・電子部品分野の伸長が寄与。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り(会社予想):2.02%
  • 1株配当(会社予想):60円
  • 配当性向:24.62%
  • 過去の配当実績
    • 2024年7月期:45円 → 2025年7月期予想:60円(増配予定)
  • 自社株買い:自己株式保有比率は0.13%と低いが、安定配当を重視する姿勢。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 株価モメンタム
    • 直近10日で上昇基調。年初来高値に近づく動き。
    • 信用買残増加(+3,100株)、信用倍率5.30倍と買い優勢。
  • 投資家関心
    • インサイダー保有率39.46%、機関投資家保有率21.86%と安定株主構成。
    • 配当増額や業績成長への期待感が株価に反映。

11. 総評

  • サムコは、半導体・電子部品製造装置の研究開発型メーカーとして、独自技術とカスタマイズ力を強みに、安定した成長を続けています。特にシリコン半導体・電子部品分野の伸長が業績を牽引し、財務基盤も非常に健全です。株価は業界平均並みのPER・やや高めのPBRで推移し、直近は上昇モメンタムが強い状況です。配当も増額予定で、株主還元姿勢が見られます。市場や為替の変動リスク、競争環境には注意が必要ですが、成長分野への対応力と財務健全性が特徴的な企業です。

(※本レポートは情報整理を目的としたものであり、投資判断を推奨・助言するものではありません。)


企業情報

銘柄コード 6387
企業名 サムコ
URL https://www.samco.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 機械 – 機械

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By シャーロット

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