1. 企業情報
企業名: 東映アニメーション株式会社
概要: 東映アニメーションは、日本のアニメーション制作会社で、映像製作・販売、版権事業、商品販売、イベント事業などを手掛けています。主要事業はテレビアニメや劇場アニメの制作・販売、版権事業、キャラクター商品の開発・販売、イベント事業などです。
事業内容:
- 映像製作・販売
- 版権事業
- 商品販売
- その他事業（催事イベント、キャラクターショーなど）
設立年月日: 1948年1月23日
住所: 〒164-0001 東京都中野区中野4-10-1 中野セントラルパークイースト
代表者名: 高木 勝裕
従業員数: 960人
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性:
- 日本最大・世界有数のアニメーション製作会社として、豊富なライブラリー作品群と新規作品の開発能力を持ち、世界に冠たる「東映アニメーションブランド」の確立を目指しています。
- 版権収入が収益の大きな柱であり、特に「ドラゴンボール」や「ワンピース」などの人気作品による版権事業が大きく貢献しています。
課題:
- 異業種からの新規参入が増加し、人気作品の開発競争が激化している。
- 為替動向や関税を巡る国際情勢等の外部環境の不透明さ。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略:
- 「IPを戦略の軸に据えたグローバル事業展開」を強化し、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指す。
- 新規IP創出数の増強とIPライフサイクルの長期化。
- 顧客接点の拡大とIP当たり収益規模の伸長。
- 日本発IPの増強と海外発IPの強化。
- 製作能力の進化（2D/3D先端技術の統合など）。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野:
- 主力IP群の安定的な収益確保・拡大と海外事業への注力。
- 新規IP創出とIPライフサイクルの長期化。
- グローバル事業展開の強化と製作能力の進化。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力:
- 版権収入が主要収益源であり、版権事業のグローバル展開により収益の持続可能性を確保。
- 新技術の導入による製作能力の進化と新規IP創出により、市場ニーズの変化への適応力を高めている。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性:
- 2D/3D先端技術の統合による製作能力の進化。
収益を牽引している製品やサービス:
- 「ドラゴンボール」や「ワンピース」などの人気作品による版権事業。
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較:
- 予想EPS: 93.40円
- 実績BPS: 749.15円
- 現在の株価: 3,320円
- PER（会社予想）: 35.55倍
株価の評価:
- 業界平均PER: 17.6倍
- 東映アニメーションのPERは業界平均より高めであり、成長性が見込まれる一方で、高PERに伴うリスクも考慮する必要があります。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:
- 52週高値: 3,825円
- 52週安値: 2,231円
- 現在の株価: 3,320円
- 株価は52週高値から下落しており、安値圏に近い水準で推移しています。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
- 売上高: 1008.4億円（前年比 +13.7%）
- 営業利益: 32,432百万円（前年比 +38.8%）
- 経常利益: 33,188百万円（前年比 +25.5%）
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 23,623百万円（前年比 +25.7%）
- ROE（実績）: 16.58%
- ROA（実績）: 11.46%
過去数年分の傾向がわかる場合、比較する:
- 売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は全て前年比で増加。
- ROEは安定しており、ROAは上昇傾向。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
- 配当利回り（会社予想）: 1.23%
- 配当性向: 35.49%
自社株買いなどの株主還元策:
- 自社株買いの情報は提供されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）:
- 直近10日間の株価は、3,320円から3,410円の間で変動しており、全体的に安値圏に近い水準で推移しています。
株価への影響を与える要因:
- 主力作品の反動減や新規作品の開発競争の激化による業績見通し。
- 為替動向や関税を巡る国際情勢等の外部環境の不透明さ。
11. 総評
各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:
- 東映アニメーションは、日本最大・世界有数のアニメーション製作会社として、豊富なライブラリー作品群と新規作品の開発能力を持ち、版権収入が収益の大きな柱となっています。
- 経営戦略は、IPを戦略の軸に据えたグローバル事業展開と新規IP創出に重点を置いており、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指しています。
- 株価は52週高値から下落しており、安値圏に近い水準で推移していますが、成長性が見込まれる一方で高PERに伴うリスクも考慮する必要があります。
- 財務面では、売上高、利益ともに前年比で増加しており、ROEは安定しています。
- 配当性向は35.49%と適度であり、安定した配当性向を維持しています。
全体的な見解:
- 成長性と収益性の高い企業ですが、新規参入の増加による競争激化や外部環境の不透明さに注意が必要です。株価は安値圏に近い水準で推移しており、投資判断には慎重さが必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 4816 |
| 企業名 | 東映アニメーション |
| URL | http://www.toei-anim.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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