1. 企業情報

企業名: 株式会社レノバ
設立: 2000年5月30日
所在地: 東京都中央区京橋2-2-1 京橋エドグラン
従業員数: 335人(平均年齢42.1歳、平均年収1,050万円)

事業内容:

  • 再生可能エネルギー発電事業(太陽光、バイオマス、風力、地熱、水力等)
  • 再生可能エネルギー施設の開発・運営事業
  • 事業ポートフォリオの多様化を推進

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界内ポジション:

レノバは再生可能エネルギー専業の独立系発電事業者(IPP)として、国内で一定の存在感を有しています。大手電力会社や総合エネルギー企業と比較すると規模は小さいものの、再エネ特化型として差別化。
競争優位性:

多様な電源(太陽光・バイオマス・風力等)の開発・運営ノウハウ、東京ガス等大手との資本提携による安定性。
課題:

発電コスト低減、政策・規制変更リスク、燃料調達や天候依存リスク、資本効率の改善。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン:

「再生可能エネルギーのリーディングカンパニー」を目指し、持続的な成長と社会的価値の創出を掲げる。
中期経営計画:

2026年3月期に売上収益9,050億円、EBITDA316億円、営業利益93億円、純利益15億円を目標。
重点分野:
– バイオマス・風力・蓄電池等の新規開発
– 国内外での事業拡大
– 脱炭素社会への貢献
– 東京ガス等との協業による成長基盤強化

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:

発電所の売電収入が主軸。FIT(固定価格買取制度)やPPA(電力購入契約)等を活用。
市場ニーズ適応:

脱炭素化、再エネ需要拡大、政府支援策等により中長期的な市場成長が期待される。
リスク:

初期投資負担の大きさ、燃料・天候・規制等の外部要因への依存。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発:

複数の再エネ電源を組み合わせたポートフォリオ、多様な発電所の開発・運営ノウハウ、蓄電池技術の導入。
主力製品・サービス:
– バイオマス発電(近年稼働開始の大型案件が収益拡大に寄与)
– 太陽光・風力・地熱等の発電所
– 発電所開発・運営コンサルティング

6. 株価の評価

  • 株価: 717円(2025年7月22日終値)
  • EPS(会社予想): 16.59円
  • PER(会社予想): 43.52倍(業界平均7.0倍より高水準)
  • BPS(実績): 985.28円
  • PBR(実績): 0.73倍(業界平均0.7倍と同水準)
  • 評価:

PERは業界平均を大きく上回り、成長期待が株価に織り込まれている一方、PBRは同水準。利益率の低下や利益成長の鈍化がPER上昇の一因。

7. テクニカル分析

  • 株価推移:

年初来高値816円、安値470円。直近10日間は700円台後半から700円前半まで調整。
移動平均:

50日移動平均678.5円、200日移動平均708円。現状は移動平均線をやや上回る水準。
位置づけ:

年初来高値圏からやや調整局面だが、直近の安値(470円)からは大きく反発している。

8. 財務諸表分析

  • 売上:

2025年3月期 702億円(前年比+57.0%)
営業利益:

40.7億円(前年比-19.0%)
純利益:

26.9億円(前年比-69.7%)
EBITDA:

233億円(前年比+39.5%)
ROE:
– 42%(前年同期比低下)
ROA:
– 40%
自己資本比率:

16.8%(改善傾向)
キャッシュフロー:

営業CF 315億円(増加)、投資CF▲165億円、財務CF▲82.8億円
傾向:

売上・EBITDAは大幅増加も、利益率低下や開発費用増加で純利益は減少。財務基盤は強化中。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り: 0.00%
  • 配当性向: 0%
  • 自社株買い: 特記事項なし
  • 方針:

現状は成長投資を優先し、配当は未実施。今後の利益成長や財務基盤の強化により、株主還元策の検討余地あり。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近の株価動向:

6月以降700円台を中心に推移。出来高は安定しており、信用買残は減少傾向。
モメンタム:

直近は高値圏から調整し、下値を固めつつある印象。
影響要因:

再エネ政策、業績動向、東京ガス等との資本提携、開発案件の進捗が株価に影響。

11. 総評

レノバは再生可能エネルギー専業の独立系発電事業者として、太陽光・バイオマス・風力等多様な電源の開発・運営を推進しています。2025年3月期は売上・EBITDAが大幅増加した一方、開発費用や評価損益の影響で純利益は減少。財務基盤は強化されつつあり、今後の成長に向けた投資を優先しています。株価はPERが業界平均を大きく上回る一方、PBRは同水準。配当は無配ですが、今後の利益成長や財務安定化により株主還元策の検討余地もあります。再エネ市場の成長性や政策動向、開発案件の進捗が今後の業績・株価の鍵となります。
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企業情報

銘柄コード 9519
企業名 レノバ
URL http://www.renovainc.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電力・ガス – 電気・ガス業

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By シャーロット

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