ダイワ通信(証券コード:7116)の企業分析レポートを以下の通りご報告いたします。

1. 企業情報

ダイワ通信は、1996年に設立された企業です。当初モバイル通信事業を中心に展開していましたが、現在は防犯・監視カメラシステムの企画・販売・施工・保守を行うセキュリティ事業を主軸としています。AIロボットや入退室管理システム、AI顔認証温度検知システムなども手掛けており、通信設備やOA機器の販売、ネットワーク設計・構築サービスも提供しています。2024年3月期の連結事業別売上構成比を見ると、セキュリティ事業が57%、モバイル事業が43%となっており、セキュリティ事業が収益の柱となっています。

2. 業界のポジションと市場シェア

同社は「商社・卸売」に分類され、特にセキュリティおよび保護サービス業界に属しています。防犯・監視カメラ市場は、社会の安全意識の高まりとともに需要が増加傾向にあります。同社は、AI技術を取り入れた製品開発にも力を入れており、技術進歩が著しいセキュリティ分野において、需要の変化に対応しようとする姿勢が見られます。提供された情報からは具体的な市場シェアについては確認できませんが、同社は企画から販売、施工、保守までを一貫して手掛けることで、顧客ニーズへのきめ細やかな対応とサービスの質を提供していると考えられます。

3. 経営戦略と重点分野

提供された情報からは、具体的な経営陣が掲げるビジョンや戦略、中期経営計画に関する詳細な記述は確認できませんでした。

4. 事業モデルの持続可能性

ダイワ通信の事業モデルは、モバイル事業を基盤としつつ、成長分野であるセキュリティ事業を拡大することで収益の多角化を図っています。セキュリティ事業は、AI技術を活用した製品(AIロボット、AI顔認証温度検知システムなど)を導入することで、時代のニーズや技術革新への適応力を示しています。社会全体の防犯意識の高まりや、企業・施設におけるセキュリティ強化の必要性は今後も継続すると考えられるため、セキュリティ事業の持続性は高いと見込まれます。一方で、モバイル事業は競争が激しい分野であり、市場ニーズの変化に合わせたサービス提供が重要となります。

5. 技術革新と主力製品

同社が注力している技術革新としては、AI技術の活用が挙げられます。防犯・監視カメラシステムに加えて、AIロボットやAI顔認証温度検知システムといった高度なセキュリティ関連製品を提供しています。これらの製品は、単なる監視に留まらず、予防や効率化といった付加価値を提供することで、収益を牽引する主力製品になりつつあると考えられます。自社での企画・開発・販売・施工・保守を一貫して行う体制は、技術の導入から顧客への提供までをスムーズに行う強みといえます。

6. 株価の評価

現在の株価は804.0円です。
会社予想EPS(連結)95.31円、実績BPS(連結)1,014.05円を基に評価します。
会社予想PER(連結)は8.44倍、実績PBR(連結)は0.79倍です。
業界平均PERが10.1倍、業界平均PBRが0.7倍であることと比較します。
* PERに基づく評価: 会社予想EPS 95.31円 × 業界平均PER 10.1倍 = 962.63円
* PBRに基づく評価: 実績BPS 1,014.05円 × 業界平均PBR 0.7倍 = 709.84円

現在の株価804.0円は、PER基準の理論株価(962.63円)と比較すると下回っており、PBR基準の理論株価(709.84円)と比較すると上回っています。指標上は割安感があるとも見受けられますが、直近の決算短信において「関連当事者取引に関して新たに調査を要する事案が生じ、その調査に相応の時間を要する見込みであるため」決算開示が延期されている旨が発表されており、この不確実性が株価に影響を与えている可能性が考えられます。

7. テクニカル分析

現在の株価804.0円は、年初来高値1,236円、年初来安値741円の範囲で推移しています。現在の株価は年初来安値に近い水準にあります。
直近10日間の株価推移を見ると、800円台前半での小幅な値動きが続いていますが、大局的には年初来高値から大きく下落したレンジでの推移が継続している状態です。
50日移動平均線(805.06円)とほぼ同水準であり、200日移動平均線(1004.90円)を大きく下回っています。このことから、短期的なサポートライン近辺での動きが見られますが、中長期的には下降トレンドにあることが示唆されます。

8. 財務諸表分析

過去数年間の損益計算書を見ると、以下の傾向が見られます。
* 売上高: 2021年3月期の6,740百万円をピークに、2022年3月期には4,790百万円まで減少しました。その後、2023年3月期は4,818百万円、2024年3月期(過去12ヶ月)は5,159百万円と、緩やかな回復基調にあります。
* 営業利益・純利益: 売上高と同様に、2021年3月期をピークに減少傾向が続いています。2021年3月期には営業利益2,110百万円、純利益1,403百万円を計上していましたが、2024年3月期(過去12ヶ月)では営業利益364百万円、純利益257百万円まで減少しています。ただし、2023年3月期と比較すると純利益はわずかに改善しています。
* 収益性: 過去12ヶ月の粗利率は32.26%(Gross Profit / Total Revenue = 1,664,500 / 5,159,814)、営業利益率は6.36%、純利益率は4.81%です。
* キャッシュフロー: 過去12ヶ月の営業キャッシュフローは283百万円のプラスとなっており、本業で現金を創出できていることが示唆されます。しかし、レバレッジド・フリーキャッシュフローは-195百万円とマイナスであり、事業投資や借入金の返済などにより、外部からの資金調達が必要となる状況が考えられます。
* 財務健全性: 自己資本比率は67.4%と高く、財務基盤は比較的安定していると言えます。流動比率を示すCurrent Ratioも2.91と高く、短期的な支払能力に問題はないと見られます。
* 資本効率性: ROE(実績)は10.06%、ROAは5.78%となっており、自己資本及び総資産を効率的に活用できている水準にあると評価できます。

総じて、過去数年の業績はピークから減少傾向にありますが、直近で売上高は回復基兆を見せ、財務体質は健全性を保っています。

9. 株主還元と配当方針

同社は、会社予想ベースで1株当たり45.00円の配当を予定しており、現在の株価804.0円に対する配当利回りは5.60%と高水準です。会社予想EPS 95.31円に基づくと、配当性向は約47.21%となります。この配当利回りは、株主還元に積極的な姿勢を示していると言えます。自社株買いに関する情報は提供されていません。

10. 株価モメンタムと投資家関心

直近の株価は800円前後で推移しており、大きな上昇トレンドや下降トレンドは確認できませんが、全体的には年初来高値から低い水準で横ばい気味に推移しています。出来高は少なく、平均出来高も約6千株台と低調であり、現在のところ投資家からの関心は限定的であると考えられます。
信用取引においては、信用買残が信用売残を大きく上回る状態が続いており、需給的に買い方が優勢に見えます。
株価に影響を与える要因としては、前述の通り第三者委員会による関連当事者取引の調査および決算開示延期が挙げられます。これらの不確実な要素が、投資家の動向に慎重な姿勢をもたらしている可能性があります。

11. 総評

ダイワ通信は、モバイル事業から派生したセキュリティ事業を主軸とし、特に防犯カメラシステムやAIを活用した製品に強みを持つ企業です。社会の安全に対する意識の高まりから、セキュリティ市場の需要は継続すると考えられ、同社の事業モデルには一定の持続可能性が見られます。
現状の株価は、PERやPBRといった指標から見ると割安感がある水準とも評価できます。また、配当利回りも5.60%と高水準であり、株主還元への姿勢も評価できます。財務体質は自己資本比率も高く健全ですが、直近数年間の業績は売上・利益ともに減少傾向にあり、回復基調にあるもののV字回復には至っていません。
現在、関連当事者取引に関する調査が継続しており、決算開示が延期されています。この不確実な要因が投資家心理に影響を与え、株価が年初来安値に近い水準で推移する一因となっている可能性があります。今後の決算発表の内容や調査結果が、株価の方向性を決定する重要な要素となるでしょう。


企業情報

銘柄コード 7116
企業名 ダイワ通信
URL https://daiwawa.com/
市場区分 スタンダード市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.1)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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