1. 企業情報
- 企業名: 株式会社トーエル
- 概要: トーエルは、液化石油ガス（LPG）の生産、卸売、小売を日本国内および国際的に行う企業です。主な事業には、プロパンガスや一般高圧ガス、液化石油ガス容器、天然ガス、液化石油ガス関連機器の再検査、電気小売、インターネット接続サービス、一般トラック輸送、倉庫、ホームサービス、インターネット販売、農業製品の生産と販売、保育園運営、アルピナ、ハワイアン、信濃湧水などのブランド名でスプリングウォーターの配達、LPガス共同発電システム、ガスヒートポンプ、LPガス燃料電池、災害用LPガス機器、LPガス発電機、太陽光発電、蓄電池のエネルギーおよび通信事業が含まれます。1963年5月22日に設立され、本社は横浜市に位置しています。
- 事業内容: エネルギー事業75%、ウォーター事業25%
- 市場区分: スタンダード（内国株式）
- 住所: 〒223-8510 横浜市港北区高田西1-5-21
- 代表者名: 横田 孝治
- 設立年月日: 1963年5月22日
- 従業員数: 455人
- 平均年齢: 44.0歳
- 平均年収: 5,180千円
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界: Utilities – Regulated Gas
- セクター: Utilities
- 業界内での競争優位性: 神奈川県の地盤を基盤とし、高い配送密度を持つことが特徴。ミネラル水事業にも注力しており、長野とハワイに生産拠点を持つ。
- 課題: エネルギー事業ではガス需要の伸び悩みと過当廉売競争が課題。ウォーター事業では美味しい水を求める顧客の増加と宅配サービスのニーズ増加が好調。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣のビジョンと戦略: ライフライン事業の多角化と災害時対策商品の提案強化を推進。M&Aによる事業基盤拡大と中期的な成長に向けた取り組みを進めている。
- 中期経営計画の具体的な施策: エネルギー事業では独自の物流システムを活用したコスト削減、ライフラインパッケージの提案、災害時対策商品の提案強化。ウォーター事業では高品質な天然原水と価格競争力をブランドコンセプトに、複数ブランド展開、多様なボトル、広告媒体活用、自社配送によるサービス向上、ライフラインパッケージとの連携を推進。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: エネルギー事業とウォーター事業による多角化収益モデル。
- 市場ニーズの変化への適応力: エネルギー事業ではガス需要の伸び悩みへの対応、ウォーター事業では美味しい水を求める顧客の増加と宅配サービスのニーズ増加に対応。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: エネルギー事業ではLPガス共同発電システム、ガスヒートポンプ、LPガス燃料電池、災害用LPガス機器、LPガス発電機の技術開発を進めている。
- 収益を牽引している製品やサービス: エネルギー事業におけるLPガス、ウォーター事業におけるミネラルウォーター。
6. 株価の評価
- EPS（会社予想）: 72.84
- BPS（実績）: 1,089.97
- PER（会社予想）: 10.91倍
- PBR（実績）: 0.73倍
- 現在の株価との比較: 株価は795円で、52週高値847円、52週安値702円。PERは業界平均21.1より低い。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は786円から808円の間で推移。直近の変動は比較的安定している。
- 高値圏か安値圏か: 現在の株価は50日移動平均781.46円、200日移動平均781.20円とほぼ同値。52週高値から3.64%下落している。
8. 財務諸表分析
- 売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標:
- 売上高（過去12か月）: 27.102億円
- 利益率: 営業利益率7.1%
- ROE（実績）: 4.01%
- ROA（実績）: 4.41%
- キャッシュフロー（過去12か月）: 2.54B
- 総資産: 26,934百万円
- 純資産: 20,537百万円
- 自己資本比率（実績）: 76.2%
- 負債/株主資本比率（直近四半期）: 4.51%
- 過去数年分の傾向: 売上高は増加傾向だが、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は減少。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.89%
- 1株配当（会社予想）: 23.00円
- 配当性向: 34.15%
- 自社株買い: 自己株式の取得により純資産が減少。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の直近の変動傾向: 直近10日間の株価は比較的安定しており、上昇・下降の勢いは弱い。
- 株価への影響を与える要因: エネルギー事業とウォーター事業の業績、ガス需要の伸び悩み、過当廉売競争、米国政策動向、物価上昇による原材料価格高騰、景気先行き不透明感。
11. 総評
- 各分析結果の簡潔なまとめ: トーエルは神奈川県の地盤を基盤とするLPG小売中堅企業で、高い配送密度が特徴。エネルギー事業とウォーター事業による多角化収益モデルを採用しており、技術革新にも注力している。しかし、エネルギー事業ではガス需要の伸び悩みと過当廉売競争が課題であり、ウォーター事業では美味しい水を求める顧客の増加と宅配サービスのニーズ増加が好調。株価は52週高値から3.64%下落しており、PERは業界平均より低い。財務面では自己資本比率は高く、ROEとROAも健全な水準にあるが、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は減少傾向にある。
- 全体的な見解: トーエルは事業基盤が堅固で、技術革新にも注力しているが、エネルギー事業の課題と市場動向を考慮すると、株価の評価は慎重に行う必要がある。投資判断は、株価の評価、業績の見通し、市場動向、競合状況を総合的に考慮する必要がある。
企業情報
| 銘柄コード | 3361 |
| 企業名 | トーエル |
| URL | http://www.toell.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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