決算説明：鈴茂器工（6405）

2025年３月期　決算説明会資料（スクリプト付き）

基本情報

• 企業概要:
  • 企業名: 鈴茂器工株式会社
  • 主要事業分野: 米飯加工機械の製造・販売
• 説明会情報:
  • 開催日時: 2025年5月19日 10:00 – 11:12
  • 説明会形式: オンライン配信 (Zoom)
  • 参加対象: 個人投資家
• 説明者:
  • 越野 純子 (取締役 常務執行役員): 2025年3月期決算および中期経営計画についての説明
  • 武田 晃佳 (コーポレート本部 経営企画部長): 質疑応答への対応
• 報告期間:
  • 対象会計期間: 2024年度（通期）
• セグメント:
  • 国内事業: 米飯加工機械（寿司ロボット、ご飯盛付けロボット、工場向け大型機）、店舗省人化システム、食品機械・自動化機械、資材・部品・サービス
  • 海外事業: 各地域（北米、欧州、東アジア、東南アジア）への米飯加工機械の販売

業績サマリー

• 進捗状況: 中期経営計画「Growth2025」の振り返りとして、売上高、営業利益ともに拡大、特に海外事業が大きく成長。
• セグメント別状況:
  • 国内売上高は前年比3.4%増。寿司ロボットは入れ替え需要の反動減があったものの、スーパーマーケットやレストラン・食堂は伸長。
  • 海外売上高は前年比16.6%増。北米が大きく伸長し、海外売上全体の44.5%を占める。東アジアは中国景気の影響で減少したが、欧州は大型機の需要が伸長。

業績の背景分析

• 業績概要: 2025年3月期は、売上高156億円（前期比7.3%増）、営業利益18.9億円（前期比約3割増）、純利益14.6億円（前期比3割増）を達成。売上総利益率は50.5%と前期比3.3%改善。
• 増減要因:
  • 売上高増: 海外事業の伸長、国内事業におけるスーパーマーケット・レストラン・食堂の伸長。
  • 販管費増: 事業拡大に伴う採用費、人材派遣費、外部委託費、Webサイトリニューアル費用、基幹システム入れ替え費用、研究開発費、海外渡航費、マーケティング費用など。
• 競争環境:
  • 寿司ロボット市場: 国内シェア約80%で、入替需要が中心。海外シェア約40%で、潜在需要が多い。
  • ご飯盛付けロボット（Fuwarica）: 国内市場は拡大傾向。北米では áiem として提供するニーズがあり、今後の拡大が期待される。
• リスク要因:
  • 米国の関税政策: 2025年4月からの10%関税、7月からの個別関税により、コスト増や需要への影響が懸念される。
  • 為替変動: 円安による在庫の未実現利益の発生。

戦略と施策

• 現在の戦略（中期経営計画 Next 2028）:
  • 真のグローバル企業体制の構築
  • 付加価値創造型企業への進化（マシナリーセールスからソリューションプロバイダーへ）
  • サステナブルな成長を実現する企業基盤の構築
  • 目標: 2028年3月期 売上高220億円、営業利益30億円、ROE12%
• 進行中の施策:
  • 日本システムプロジェクトの吸収合併（2025年9月1日予定）
  • 新工場建設（埼玉県鶴ヶ島市、2026年3月操業予定）
  • 社長交代および執行役員体制の変更（2025年4月1日付）
• セグメント別施策:
  • 国内: 寿司ロボットの顧客基盤拡大、Fuwaricaの新規市場開拓、店舗省人化システム・食品機械・自動化機械のソリューション提案強化。
  • 海外: 北米地域への注力、販売店体制の強化・見直し、日系企業のサポート強化、海外ブランディング強化。

将来予測と見通し

• 業績予想（2026年3月期）:
  • 売上高: 178.7億円（前期比14.8%増）
  • 営業利益: 20億円（前期比5.8%増）
  • 純利益: 15億円（前期比2.2%増）
• 中長期計画: Next 2028では、海外事業のバリューチェーン構築、ソリューション事業、経営基盤の再構築を通じて、サステナブルな成長を目指す。
• マクロ経済の影響:
  • 米国の関税政策が、顧客の投資意欲やコストに影響を与える可能性。
  • 円安は、在庫評価などに影響を与える可能性。

配当と株主還元

• 配当方針: 総還元性向（配当金＋自己株式取得）30%以上。
• 配当実績・予想:
  • 2025年3月期: 実績 34円（期末19円に修正）
  • 2026年3月期: 予想 35円（第2四半期末15円、期末20円）

製品やサービス

• 製品:
  • 寿司ロボット: 国内シェア80%以上、海外シェア40%。
  • ご飯盛付けロボット（Fuwarica）: 国内市場拡大、海外（特に北米）での需要拡大期待。
  • 大型機: 海外の工場での米飯食品大量生産向け。
• サービス:
  • 国内ソリューション販売: 店舗省人化システム、食品機械・自動化機械など、付加価値提供面積の拡大。
  • 海外事業: 国内ノウハウを活用した販売強化、外部企業との協業、共同開発。
• 協業・提携: 日本システムプロジェクトとの吸収合併。

重要な注記

• リスク要因: 米国の関税政策、為替変動。
• その他:
  • 中期経営計画「Growth2025」の振り返りにおける課題として、海外事業の能動的な拡大、新たな付加価値の提供、経営・事業基盤の構築における改善点を認識。
  • サステナビリティへの取り組みとして、SDGs達成に向けた計画を推進。

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