1. 企業情報
事業内容の説明
セントラル警備保障（CSP）は、主に施設常駐警備や機械警備、現金・貴重品輸送警備、火災・災害防止管理、VIP警護など多岐にわたるセキュリティサービスを提供しています。また、監視カメラ・画像監視システムや入退室管理システムの構築・販売、関連する損害保険商品も取り扱っています。鉄道関連施設向けに強みを持ち、JR東日本系の大手警備会社です。
【連結事業構成】セキュリティ97%、ビル管理・不動産3%（2025.2）
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性・課題
- 警備業界3位の大手企業。
- ガードマンによる常駐警備から、IT・画像解析技術を活用した機械警備へのシフトを推進。
- 鉄道関連施設・インフラ系での強固な顧客基盤が特徴。
- 業界は人手不足や人件費上昇が課題。機械警備や省人化ソリューションへの転換が今後の競争力維持の鍵。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣のビジョン・戦略
- 機械警備やIT活用による警備効率化・省人化を推進。
- 鉄道・インフラ分野でのシェア拡大と新規顧客開拓。
- M&A（例：日本連合警備の子会社化）による事業規模拡大。
- 収益基盤の多様化（ビル管理・不動産事業も育成）。
中期経営計画の施策・重点分野
- 具体的な中期計画は未開示ですが、直近のM&Aやセキュリティ事業強化の動きから、成長分野への積極投資がうかがえます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 人手依存型から機械・IT活用型への転換を進めており、労働力不足やコスト高への対応力を強化。
- 鉄道・インフラ施設など景気変動の影響を受けにくい分野での安定収益基盤。
- 監視カメラやセキュリティシステムの販売・設置など、付加価値サービスの拡大も進行中。
5. 技術革新と主力製品
- 画像解析・遠隔監視技術などのITソリューションを導入し、機械警備の高度化を推進。
- 監視カメラシステム、入退室管理システム等が主力製品。
- 機械警備の売上・利益伸長が全社業績を牽引。
6. 株価の評価
- 株価：2,406円
- EPS（会社予想）：207.30円
- PER（会社予想）：11.61倍（業界平均17.0倍より割安）
- BPS（実績）：2,776.68円
- PBR（実績）：0.87倍（業界平均1.8倍より割安）
→ 現在の株価は利益・純資産価値の両面から見て、業界平均と比較して割安な水準。
7. テクニカル分析
- 年初来高値：3,035円
- 年初来安値：2,201円
- 直近株価：2,406円（8/4終値）
- 50日移動平均：2,337.2円
- 200日移動平均：2,670.5円
→ 直近は安値圏から反発し、50日線を上回る水準。200日線は下回っており、中長期では調整局面。直近10日間は2,300円台前半から2,400円台前半で推移し、やや底堅い動き。
8. 財務諸表分析
- 売上高：71,418百万円（2025年2月期）
- 営業利益：4,331百万円
- 純利益：3,230百万円
- 営業利益率：6.1%
- ROE：8.42%
- ROA：4.42%
- 自己資本比率：62.0%（直近四半期57.5%）
- キャッシュ：22,080百万円
- 有利子負債：6,420百万円（Debt/Equity 14.99%）
→ 売上・利益ともに堅調な増加傾向。自己資本比率も高く、財務健全性が高い。直近四半期はM&Aによるのれん計上で自己資本比率がやや低下。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（予想）：2.49%
- 1株配当（予想）：60円
- 配当性向：27.0%
- 5年平均配当利回り：1.78%（直近は増配傾向）
- 自社株買い：自己株式保有あり（1.95%）
→ 業績に応じた安定配当と自社株買いによる株主還元を実施。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近10営業日で2,300円台から2,400円台へ上昇し、やや上昇モメンタム。
- 信用買残は増加傾向（信用倍率30倍超）、売残は減少。
- 株価は年初来安値から反発中だが、200日線は下回る。
- インサイダー保有比率が高く（43%）、安定株主構成。
11. 総評
セントラル警備保障は、警備業界大手として鉄道・インフラ分野に強みを持ち、機械警備やIT技術導入による効率化を推進しています。財務基盤は健全で、売上・利益ともに堅調な成長を維持。配当利回りも業界平均を上回る水準です。株価指標はPER・PBRともに業界平均を下回り、割安感が見られます。直近の株価は安値圏からの反発傾向にあり、安定感がうかがえます。今後は、機械警備・IT分野の成長やM&Aによる事業拡大が注目されます。
企業情報
| 銘柄コード | 9740 |
| 企業名 | セントラル警備保障 |
| URL | http://www.we-are-csp.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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