1. 企業情報
- 企業名: 株式会社ギフティ
- 設立: 2010年8月
- 所在地: 東京都品川区
- 事業内容: 電子チケット・クーポン、各種eギフトサービスの企画・開発・発券・流通管理を一貫して提供。
主なサービスは個人向けeギフト「giftee」、法人向けソリューション「giftee for Business」、eギフトシステム、地域通貨ソリューションなど。
アジアにも進出し、海外展開も推進中。
– 従業員数: 597人（平均年齢33.7歳、平均年収646万円）
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界区分: 情報・通信業（インターネットリテール、eギフトプラットフォーム）
- 競争優位性: eギフト市場におけるパイオニア的存在であり、特に「giftee for Business」は法人需要の拡大を背景に高い成長を維持。
LINEやメールなど主要なコミュニケーションツールと連携できる点が強み。
– 課題: 競合他社の参入や、サービスの差別化、セキュリティ・システム対応の強化が必要。
地域通貨分野は成長が鈍化傾向。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン: 「eギフトを通じて人と人、企業と顧客、地域と住民をつなぐプラットフォームの構築」
- 戦略・重点分野:
- 「giftee for Business」の拡大による法人市場の深耕
- eギフトシステムの多用途展開
- 地域通貨・デジタルインセンティブ領域の開拓
- 海外（アジア）展開の加速
- 中期経営計画: 具体的な数値目標は非開示だが、各サービスの順調な拡大と収益性向上を目指す。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: eギフトの発券・流通手数料、法人向けソリューション提供によるストック型収益が中心。
市場ニーズの変化（デジタルギフトの普及、法人のインセンティブ需要拡大）に柔軟に対応。
– 適応力: 新サービス開発やシステム拡張に積極的で、事業モデルの拡張性・持続性は高いと考えられる。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: eギフト発券・流通のシステム化、API連携、地域通貨プラットフォームなど、独自性の高い技術を保有。
- 主力製品・サービス:
- 「giftee」：個人向けeギフトサービス
- 「giftee for Business」：法人向けeギフト・プロモーションソリューション（売上の大半を占める）
- 「eGift System」：企業向けeギフト発券システム
- 「地域通貨」：自治体・地域向けデジタル通貨ソリューション
6. 株価の評価
- 株価: 1,407円（2025/8/5終値）
- BPS（実績）: 264.91円
- PBR（実績）: 5.30倍（業界平均2.3倍を上回る）
- EPS（実績/予想）: 直近12か月は-6.10円、過去12か月も赤字
- PER: 赤字のため算出不可
- 評価: PBRは業界平均を大きく上回るが、EPSがマイナスでPER算出不可。成長期待が株価に織り込まれている可能性がある。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 1,954円
- 年初来安値: 1,170円
- 直近株価推移: 直近10営業日で1,400円台前半を中心に小幅な値動き。50日移動平均（1,649円）、200日移動平均（1,435円）より下回っており、やや安値圏にある。
- 信用取引動向: 信用買残が増加傾向（信用倍率15.22倍）で、やや買い方に偏り。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2021年 3,725百万円 → 2022年 4,723百万円 → 2023年 7,226百万円 → 2024年 9,554百万円（大幅な増収）
- 営業利益: 2021年 308百万円 → 2022年 363百万円 → 2023年 1,267百万円 → 2024年 1,744百万円（増益傾向）
- 純利益: 2021年 150百万円 → 2022年 10百万円 → 2023年 129百万円 → 2024年 -510百万円（2024年は赤字転落）
- ROE: -6.54%（2024年）、-1.89%（直近12か月）
- ROA: 4.47%（直近12か月）
- 自己資本比率: 18.5%（2024年）、18.9%（2025年Q1）でやや低め
- キャッシュフロー: 直近情報なし
- 財務の特徴: 売上・営業利益は拡大傾向だが、2024年は一時的な費用増等で純利益が赤字。自己資本比率は低めで財務レバレッジが高い。
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績: 2024年 10.00円 → 2025年予想 13.00円（増配予定）
- 配当利回り: 0.93%（会社予想）
- 配当性向: 赤字のため実質的な配当性向は算出困難
- 自社株買い: 実施情報なし
- その他株主還元策: 特に開示なし
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近1年で52.15%上昇と高いパフォーマンス。
直近では下落基調から横ばいに転じている。
– 出来高・投資家関心: 直近10日平均出来高は約28万株と流動性は高い。
信用買い残が増加しており、個人投資家の関心が高い。
– 影響要因: 事業成長期待、業績動向、配当増加などが株価に影響。
11. 総評
ギフティはeギフト市場で高い成長を遂げており、法人向けサービス「giftee for Business」を中心に売上・営業利益ともに拡大傾向です。直近では一時的な費用増等で純利益が赤字に転落しましたが、売上・営業利益の伸びは継続しています。PBRは業界平均を大きく上回り、成長期待が株価に織り込まれていると考えられます。配当も増配傾向で株主還元姿勢が見られますが、自己資本比率が低めで財務レバレッジが高い点には注意が必要です。株価は直近ではやや安値圏で推移していますが、今後の業績進捗や市場動向に注目が集まります。
※本レポートは情報提供を目的としており、投資判断を推奨するものではありません。
企業情報
| 銘柄コード | 4449 |
| 企業名 | ギフティ |
| URL | https://giftee.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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