1. 企業情報

概要

ジャパンディスプレイ(Japan Display Inc.)は、中小型液晶パネル(ディスプレイ)の設計、製造、販売を行う企業です。主な製品は、医療・ヘルスケア向けディスプレイ、産業用LCDモジュール、自動車・モバイル用LCD、ウェアラブル向け有機EL(OLED)、高級カメラ向けIPS液晶、透明インターフェースデバイス、照明機器、超高精細メタバース関連製品、センサー等です。
2002年設立、東京都港区に本社を置き、従業員数は4,141人。平均年齢49.3歳、平均年収759万円。ソニー、日立、東芝の中小型ディスプレイ事業が統合されて誕生し、官製ファンドの支援を受けて再建中です。

2. 業界のポジションと市場シェア

業界内での競争優位性や課題

ジャパンディスプレイは中小型液晶パネルで世界大手の一角を占めますが、韓国・中国メーカーとの価格競争が激化し、収益力の低下が続いています。スマートフォンや車載向けなどで一定のシェアを持つものの、有機EL(OLED)へのシフトや新興国勢の台頭により競争環境は厳しい状況です。近年は赤字が続き、事業再編や資産売却など抜本的な経営再建が課題となっています。

3. 経営戦略と重点分野

経営陣のビジョンや戦略

経営再建を最重要課題とし、工場集約・資産売却による固定費削減、新規事業(メタバース関連、センサー、医療分野等)へのシフトを進めています。中期経営計画では、従来のスマートフォン依存から脱却し、車載・産業・医療用途への展開を強化する方針です。加えて、OLEDや透明ディスプレイなど高付加価値製品の開発・拡販を目指しています。

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデルや市場ニーズの変化への適応力

主力の中小型液晶パネルはコモディティ化が進み、価格競争が激しいため、収益モデルの持続性には課題があります。一方で、車載・医療・産業用途や新技術(OLED、透明ディスプレイ等)への転換が進めば、収益安定化の可能性もあります。市場ニーズの変化に迅速に対応できるかが今後の鍵です。

5. 技術革新と主力製品

技術開発の動向や独自性

IPS液晶技術や高解像度ディスプレイ、透明インターフェース、LumiFree照明など独自技術を有しています。近年は有機EL(OLED)やメタバース向け超高精細ディスプレイ、センサー技術など新分野への研究開発も強化しています。

収益を牽引する製品

従来はスマートフォン向け中小型液晶が主力でしたが、今後は車載ディスプレイや医療・産業用ディスプレイ、ウェアラブル向けOLEDなどが成長分野と位置付けられています。

6. 株価の評価

EPSやBPSに基づく評価

  • 直近のEPS(1株当たり利益)は-8.90円(過去12か月)、BPS(1株当たり純資産)は-7.88円といずれもマイナスです。
  • 現在の株価(18円)に対し、PBR(株価純資産倍率)、PER(株価収益率)は算出不可(赤字・債務超過のため)。
  • 業界平均PER:24.2、PBR:1.6と比較して大幅に下回ります。

7. テクニカル分析

株価推移の状況

  • 年初来高値:21円、年初来安値:14円
  • 直近10日間の株価は17~18円で推移し、出来高も大きい水準で推移しています。
  • 現在値(18円)は年初来高値と安値の中間よりやや高めの位置。
  • 直近では17~18円のレンジで横ばい傾向が続いています。

8. 財務諸表分析

売上・利益・キャッシュフロー等の評価

  • 売上高は減少傾向(2022年:2,959億円→2025年予想:1,880億円)。
  • 営業利益、純利益ともに大幅な赤字が続いています(2025年予想純損失:782億円)。
  • EPSは過去数年すべてマイナス、BPSもマイナスで債務超過状態。
  • ROE(自己資本利益率):-169.91%と極めて低水準。
  • 自己資本比率:4.5%と財務基盤は非常に脆弱です。

9. 株主還元と配当方針

  • 2025年予想の配当は0円、配当利回りも0%。
  • 配当性向は赤字のため算出不可。
  • 自社株買い等の株主還元策は現状見られません。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近の株価は17~18円で横ばい、出来高は高水準を維持しています。
  • 信用買残は減少傾向、信用倍率は2.34倍。信用売残も減少。
  • いちごトラスト(ケイマン)が約8割を保有するなど、特定株主による大口保有が目立ちます。

11. 総評

ジャパンディスプレイは中小型液晶パネルで世界大手の実績を持つものの、近年は赤字と債務超過が続き、財務体質の脆弱さが顕著です。競争激化や市場構造の変化により事業環境は厳しく、抜本的な再建策が求められています。新規事業や技術開発へのシフトが進む一方、現状の収益・財務指標は業界平均を大きく下回っています。株価は低位で推移し、配当も無配となっています。今後は新分野への展開や財務改善の進捗が注目されます。


企業情報

銘柄コード 6740
企業名 ジャパンディスプレイ
URL http://www.j-display.com/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

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By シャーロット

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