森永乳業(2264)企業分析レポート

本資料は情報提供を目的としたもので、投資助言を行うものではありません。数値は提供データに基づきます。

1. 企業情報

  • 概要
    • 乳製品大手。牛乳・乳飲料、コーヒー飲料、ヨーグルト、チルドデザート、アイス、チーズ・バター、育児用ミルク、健康食品、BtoB向け菌体(ビフィズス菌BB536等)を国内外で展開。
    • 海外はドイツのMILEI GmbH(乳原料・ラクトフェリン等)や育児用ミルク(NutriCo Morinagaなど)を軸に拡大。
  • 事業区分・構成
    • 連結事業構成:食品 96%(営業利益率7%)、その他 4%(同9%)
    • 海外売上比率:13%(2025年3月期)
  • 上場市場・業種
    • 東証プライム/食料品(17業種)・Packaged Foods(33業種)
  • 基本情報
    • 本社:東京都港区東新橋
    • 設立:1949年
    • 従業員:7,453名
    • 代表者:大貫 陽一

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 乳業業界2位。チルドカップ乳飲料、チーズ、アイスなどで高シェア製品を保有。
    • 乳酸菌などのBtoB菌体ビジネスも強み。
  • 競争優位性
    • ブランド力と幅広い製品群、機能性食品・プロバイオティクスの研究開発力、収益性の高いカテゴリー(アイス・チーズ・ヨーグルト)のラインアップ。
    • 海外では乳原料(ラクトフェリン等)・育児用ミルク分野での拡大。
  • 課題
    • 原材料・物流・人件費の上昇、為替の変動、国内人口動態による需要構造変化。
    • 設備投資(新アイス設備等)に伴う償却負担の増加。

3. 経営戦略と重点分野

  • 中期経営計画(2025-28)
    • 目標(2029年3月期):営業利益率7%以上、ROE10%以上、海外売上比率15%以上。
    • 戦略:成長領域(ヨーグルト、アイス、菌体、海外育児用ミルク等)へ資源集中、組織再構築、生産性向上、価格改定と収益性改善。
  • 直近の進捗(2026年3月期1Q)
    • 価格改定や成長領域拡大、海外(MILEI等)の好調で増収・増益(営業)。
    • ただしコスト上昇や償却増が利益を圧迫。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 高付加価値カテゴリー(機能性ヨーグルト、アイス、チーズ)とBtoB菌体・乳原料で収益性を確保。
    • 価格改定と製品ミックス改善、海外拡大でコスト上昇に対応。
  • 適応力
    • 研究開発に基づく機能性・プロバイオティクス訴求、海外原料ビジネスの強化、サプライチェーン最適化で外部環境変動に対応。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性
    • ビフィズス菌(BB536等)を中心とした腸内フローラ領域、機能性表示食品、乳原料(ラクトフェリン等)の技術基盤。
  • 収益牽引領域
    • アイス、ヨーグルト、チーズ等の高採算カテゴリー。
    • 海外:MILEIの乳原料、育児用ミルク、BtoB菌体販売。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提
    • 株価:3,310円、時価総額:約2,947億円
    • 会社予想EPS:227.90円、BPS(実績):3,172.89円
  • 指標比較
    • PER(予想):約14.5倍(業界平均19.5倍)
    • PBR(実績):約1.04倍(業界平均1.3倍)
    • EV/EBITDA(TTMベース概算):約6.8倍
    • EV ≒ 時価総額2,947億 + 有利子負債1,239億 − 現金436億 ≒ 3,751億円
    • EBITDA(TTM):約549億円
    • P/S(TTM概算):約0.49倍(株価/売上高PS:株価3,310円、売上高/株6,735円)
  • 参考試算(相対比較)
    • 業界平均PER19.5倍 × 会社予想EPS227.9円 ≒ 4,445円相当(単純比較)
    • 参考値であり、成長率・収益の質・一時要因等により乖離し得ます。

7. テクニカル分析

  • 位置づけ
    • 50日移動平均:3,286円、200日移動平均:3,115円。現株価は両線上方。
    • 52週高値:3,634円、安値:2,705円。現株価は高値から約9%下のレンジ。
  • 直近10日
    • 3,200円台半ばから3,310円へ緩やかに反発。出来高は10日平均47万株と3カ月平均30万株を上回る局面あり。
  • 信用需給
    • 信用倍率4.04倍、買残増・売残減。短期的な値動きの振れに影響する可能性。

8. 財務諸表分析

  • 損益(通期・TTM)
    • 売上高:5,611億円(2025/3)→ 5,642億円(TTMデータ参照値 近似)
    • 営業利益:約296億円(2025/3、営業利益率5.3%前後)
    • 親会社純利益:55億円(2025/3、前年は特殊要因で高水準)
    • 正常化利益(Normalized):166億円(2025/3)
    • 利益水準は特殊要因の影響が大きく、Normalizedでは安定。
  • 2026年3月期1Q
    • 売上高1,436億円(+2.2%)、営業利益88億円(+4.3%)、四半期純利益69億円(+30.1%)。
  • 収益性・効率
    • 粗利:1,351億円(2025/3)
    • 営業利益率(TTM):6.15%(提供指標)
    • ROE:実績2.01%(TTM指標1.48%)、ROA:3.43%
  • 財政状態・流動性
    • 自己資本比率:51.2%(実績)→ 1Q時点48.1%(やや低下)
    • 流動比率:1.23
    • 有利子負債:1,239億円、ネットDE:概ね中立~適度
  • キャッシュフロー
    • EBITDA:約549億円、減価償却:約247億円(2025/3)
    • 1QはCF計表未作成(短信記載)。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2026年3月期予想:年間93円(中間45円、期末48円)、予想配当利回り約2.81%。
    • トレーリング配当:90円、過去5年平均利回り:1.77%。
    • 予想ベース配当性向:約41%(93円/予想EPS227.9円)。TTMベース性向は一時要因で高く見える(約139%)。
  • 自社株買い
    • 2024/5/14、2025/5/13取締役会決議に基づく自己株取得を実施。自己株式は600万株程度(1Q末)。
  • 大株主
    • 信託銀行等の機関が上位。自己株口約5.8%。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 50日・200日線上で推移し、年初来高値からは一定距離。直近は反発基調と出来高増の組み合わせ。
  • 投資家関心の示唆
    • ベータ0.06(低ボラティリティ特性)、機関保有約40%、信用買い残の増加。
  • 価格に影響し得る要因
    • 原材料・物流コストや為替動向、価格改定の浸透度、海外(MILEI・育児用ミルク・菌体)の伸長度、設備償却負担、国内需要・競争環境。

11. 総評

  • 収益基盤は高付加価値カテゴリーとBtoB菌体・乳原料、海外育児用ミルクにあり、価格改定やミックス改善でコスト上昇に対応。
  • 中計では収益性(営業利益率7%以上)と資本効率(ROE10%以上)、海外比率向上を重視。1Qは増収・増益で順調な滑り出し。
  • バリュエーションは業界平均と比較してPER・PBRともに相対的に低位。EV/EBITDAやP/Sも落ち着いた水準に見える一方、利益の正常化水準や一時要因の影響を踏まえた見極めが必要。
  • 財務は自己資本比率が高位、流動性は十分。設備償却・コスト上昇が利益率の制約要因。
  • テクニカルは主要移動平均線上で推移、出来高増を伴う反発。信用需給は買い優位。
  • リスクは原材料・為替・人件費・サプライチェーン。ヘルスケア志向や海外需要は機会。

参考データ

  • 株価等
    • 株価:3,310円、時価総額:約2,947億円、発行株式数:89,045,086株
    • 予想PER:14.52倍、PBR:1.04倍、予想EPS:227.90円、BPS:3,172.89円
    • 年初来高値:3,626円、年初来安値:2,705円
  • 指標
    • 予想配当:93円、配当利回り:2.81%
    • 自己資本比率:51.2%(実績)、ROE:2.01%(実績)、ROA:3.43%(TTM)
    • 有利子負債:1,239億円、現金:436億円、流動比率:1.23
  • イベント
    • 権利落ち日:2025年9月29日(予定)
    • 決算発表予定:2025年11月6日(予定)

本資料は公開情報に基づく要約であり、将来の業績や株価を保証するものではありません。


企業情報

銘柄コード 2264
企業名 森永乳業
URL http://www.morinagamilk.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 食品 – 食料品

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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