現在の株価の評価
- 株価: 1,675.0円
- EPS（会社予想）: 54.45円
- PER（会社予想）: 30.76倍
- BPS（実績）: 2,408.27円
- PBR（実績）: 0.70倍
現在の株価1,675.0円は、予想EPSに基づくPERは30.76倍であり、業界平均の19.5倍を上回っていることから、株価は割高と考えられます。また、PBRは0.70倍であり、業界平均の1.3倍を下回っているため、資産面では割安感があります。
テクニカル分析
- 年初来高値: 2,025円
- 年初来安値: 1,674円
- 直近株価: 1,675円
直近の株価は年初来安値に近く、テクニカル的には安値圏に位置しています。過去10日間の株価推移を見ても、下落傾向が続いており、上昇の兆しは見られません。
財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）: 55,715百万円
- 営業利益: 1,531百万円
- 純利益: 1,110百万円
- ROE（実績）: 1.61%
- 自己資本比率: 85.8%
売上高は過去数年で変動があり、2023年は53,915百万円、2024年は55,715百万円と増加していますが、利益は減少傾向にあります。特に、営業利益は2021年の4,318百万円から大きく減少しています。ROEは1.61%と低く、資本効率があまり良くないことが示唆されます。
業界のポジションと市場シェア
フジッコは煮豆や昆布製品で市場のリーダーですが、消費者の節約志向が強まる中、競争が激化しています。特に、日配惣菜や通信販売においては苦戦しています。市場全体としては、健康志向の高まりが追い風となる可能性がありますが、競争環境は厳しいです。
経営戦略と重点分野
経営陣は、健康食品や機能性食品の開発に注力しており、特にカスピ海ヨーグルトの拡大を目指しています。また、年末おせち商戦における売上の増加も重要な戦略の一環です。中期経営計画では、効率的な生産体制の構築とコスト削減が掲げられています。
事業モデルの持続可能性
フジッコの事業モデルは、伝統的な食品製造に依存していますが、健康食品や機能性食品へのシフトが求められています。市場ニーズの変化に対応するためには、製品の多様化や新技術の導入が必要です。
技術革新と主力製品
主力製品には煮豆や昆布製品があり、特に菌管理技術を活かしたカスピ海ヨーグルトが収益を牽引しています。技術革新により、製品の品質向上や新製品開発が進められていますが、競合との差別化が課題です。
株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.75%
- 1株配当（会社予想）: 46.00円
- 配当性向: 144.07%
配当利回りは2.75%と安定した水準ですが、配当性向が144.07%と高く、持続可能性に懸念があります。将来的な配当の維持が課題となります。
株価モメンタムと投資家関心
最近の株価は下落傾向にあり、投資家の関心は薄れている可能性があります。信用倍率は1.59倍であり、買い残が増加しているため、短期的には反発の可能性もありますが、全体的なトレンドは弱いです。
総評
フジッコは食品業界において確固たる地位を持っていますが、利益の減少や競争の激化が懸念されます。株価は安値圏にあり、割安感がある一方で、PERは業界平均を上回り、割高感も否めません。経営戦略としては健康食品へのシフトが重要ですが、実行力が問われる局面です。配当政策も持続可能性が課題となっており、今後の業績回復が期待されます。
企業情報
| 銘柄コード | 2908 |
| 企業名 | フジッコ |
| URL | http://www.fujicco.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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