1. 現在の株価の評価
- 株価: 500円
- PER（会社予想）: 8.46倍
- PBR（実績）: 0.31倍
- EPS（会社予想）: 59.09円
- BPS（実績）: 1,604.54円
PERは業界平均（8.0倍）をやや上回っていますが、PBRは業界平均（0.5倍）を大きく下回っています。BPSを考慮すると、株価はBPSを大幅に下回っており、割安感が見られます。ただし、今後の業績動向次第では評価が変化する可能性があります。
2. テクニカル分析
直近10日間の株価は500円前後で推移しており、年初来高値（640円）からはかなり下落しています。年初来安値（480円）に近いため、安値圏にあると判断できます。ただし、短期的なトレンドだけで判断するのは危険です。
3. 財務諸表分析
過去数年の損益計算書を見ると、売上高は横ばい傾向で、利益は変動が大きいです。2024年6月期は大幅増益となっていますが、2025年6月期第1四半期決算では減益に転じています。
* ROE（実績）: 4.48%
* ROA（実績）: 1.57%
* 自己資本比率（実績）: 61.4%
ROE、ROAは低く、収益性向上のための努力が必要とされます。自己資本比率は高く、財務の安定性は確保されています。
4. 業界のポジションと市場シェア
笹徳印刷は総合印刷会社として、パッケージング分野とコミュニケーション分野に事業を展開しています。市場シェアに関する情報は提供されていませんが、紙媒体需要の縮小、競争激化、価格低迷といった厳しい市場環境に置かれていることが決算短信から読み取れます。
5. 経営戦略と重点分野
中期経営計画「コミュニケーション」と「包む」技術でお客様と新しい感動を創り、未来へつなげる、とされています。具体的な施策は決算短信からは不明瞭です。
6. 事業モデルの持続可能性
紙媒体需要の縮小は大きな課題です。デジタルシフトへの対応、新たなコンテンツ・デジタル商品の提供による事業構造改革が、事業モデルの持続可能性を左右する重要な要素となります。
7. 技術革新と主力製品
具体的な技術開発の動向や主力製品に関する情報は提供されていません。
8. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.60%
- 1株配当（会社予想）: 18.00円
- 配当性向: 25.25%
配当利回りは比較的高い水準ですが、配当性向は低めです。
9. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあります。信用買残は増加傾向にありますが、信用倍率は0.00倍と低いため、市場の関心は限定的であると考えられます。
10. 総評
笹徳印刷は、厳しい市場環境下で収益性の向上に課題を抱えています。PBRが低く、割安感がある一方で、利益の変動が大きく、今後の業績動向が不透明です。デジタルシフトへの対応や新たな事業展開など、経営戦略の成功が株価に大きく影響すると考えられます。 投資判断にあたっては、今後の業績発表や経営戦略の詳細な情報を確認することが重要です。
企業情報
| 銘柄コード | 3958 |
| 企業名 | 笹徳印刷 |
| URL | https://www.sasatoku.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – パルプ・紙 |
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