めぶきフィナンシャルグループ(7167)企業分析レポート

株価(終値): 928.1円(2025-09-12)
市場区分: 東証プライム/銀行業
時価総額: 約8,789億円

1. 企業情報

  • 概要
    • 北関東(茨城・栃木・群馬)と首都圏を中心に展開する広域型地銀グループ。中核は常陽銀行・足利銀行。
    • 主力は預金・貸出・有価証券運用の銀行業務。グループでリース、証券、クレジットカード、信用保証、不動産、投資、再エネ関連、ソフト開発・アウトソーシング、調査・コンサルなどを手掛け、非金利収益の拡大に取り組む。
  • 資産・負債構成(参考:2025年3月時点の公表値)
    • 資金(負債)構成: 普通預金71%、定期預金21%、当座3%、他5%
    • 資産構成: 貸出金62%、有価証券20%、現・預け金15%、他3%
    • 融資内訳(資料記載値): 中小企業等向け69%、住宅・消費者向け39%(注:定義差があり単純合算不可)
  • 連結規模(2025/6末)
    • 総資産 約21.7兆円、預金 約17.6兆円、貸出金 約13.2兆円、有価証券 約4.16兆円
    • 開示債権比率(NPL比率相当)約1.34%

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 茨城・栃木でシェア首位の広域地銀大手。北関東~首都圏で1都1府7県にネットワーク。
  • 競争優位性
    • 2行体制による広域顧客基盤・営業ネットワーク、地域密着での中小企業取引・住宅ローン基盤、グループ総合力(リース・保証・カード等)を背景とした非金利収益獲得力。
  • 課題
    • 預金金利上昇による調達コスト増、規制・資本政策の制約、証券ポートフォリオの金利感応度管理、地域人口動態の影響、デジタル対応・競合(メガバンク・ネット銀行等)とのサービス競争。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・方向性(公表情報・事業構成より整理)
    • 地域総合金融グループとして、貸出と有価証券運用に加え、リース・保証・カード・投資等を通じた非金利収益の拡大。
    • デジタル活用・業務効率化(グループ内のソフト開発・アウトソーシング機能活用)、地域企業の事業承継・M&A・コンサル支援、グリーン・再エネ関連ビジネス。
  • 中期的施策(決算短信・補足資料からの進捗解釈)
    • 金利環境変化を踏まえた資金運用収益の改善、調達コスト管理。
    • 連結最適化(2行体制のシナジー深化)と経費コントロール。
    • 株主還元の強化(配当の引上げ、自己株式の消却等)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 主要ドライバーは貸出金利息と有価証券利息配当金。2026年3月期1Q(連結)では資金運用収益650億円(うち貸出383億円、有価証券220億円)と金利関連収益が牽引。
  • 環境変化への適応
    • 金利上昇局面での運用利回り改善と同時に、預金利息など調達費用の増加を管理。デリバティブ等による有価証券の金利・価格変動リスク低減策を活用。
    • 非金利収益分野(リース・保証・カード・コンサル等)の拡充により、金利サイクルへの依存度を低減。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性
    • グループ内のソフト開発・アウトソーシング機能を活用した業務のデジタル化・効率化、キャッシュレス・デジタルチャネルの高度化に取り組む体制。
  • 主力領域
    • 住宅ローン・中小企業向け融資、預金・決済、運用(有価証券)、およびリース・カード・信用保証等の周辺サービス。
    • 近年は資金運用収益(貸出・有価証券)が利益寄与の中心。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 足元指標(会社予想)
    • PER 12.67倍(業界平均 10.7倍) → 業界平均比でプレミアム
    • PBR 0.90倍(業界平均 0.4倍) → 同 2.25倍程度のプレミアム
    • BPS 1,028.15円、EPS(予想)73.24円、配当予想 24円(利回り約2.59%)
  • 参考試算(単純比較)
    • 業界平均PER(10.7倍)× EPS(73.24円)= 約783円
    • 業界平均PBR(0.4倍)× BPS(1,028.15円)= 約411円
    • 現在値はPBR・PERとも業界平均を上回る評価(規模・収益性・資本政策・地域ポジション等の差によりバリュエーション分布が生じる点に留意)。
  • 収益・株主還元の観点
    • 予想EPSはLTM比で伸長見込み(会社計画:通期純利益700億円、1株益73.8円想定)。
    • 予想配当24円、配当性向約27%(会社データ)と内部留保余地あり。

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 52週高値 937.8円/安値 517.7円。足元928.1円は52週高値圏に接近。
    • 50日移動平均 850.4円、200日移動平均 718.5円を上回り、上昇トレンド。
  • 需給
    • 信用倍率 2.50倍、信用買残は前週比+55.2千株、売残は減少。買い優位の需給に変化。
  • 近況
    • 直近10日で終値は900円台前半から上昇、年初来高値圏でのもみ合い。出来高は3カ月平均(約271万株)と同水準。

8. 財務諸表分析

  • 収益・利益(連結、百万円)
    • 売上(経常収益):
    • 2026/3期1Q:99,014(前年同期比+21.0%)
    • 利益:
    • 2026/3期1Q 経常利益 31,690(+21.1%)
    • 2026/3期1Q 純利益 22,223(+21.1%)
    • 通期・LTMの推移(参考、百万円)
    • 売上(Total Revenue): 2022/3 250,440 → 2023/3 292,977 → 2024/3 251,621 → 直近(資料値)280,218
    • 純利益: 2022/3 42,958 → 2023/3 32,176 → 2024/3 43,366 → 直近 58,228
    • 収益性指標(過去12か月、資料値)
    • 営業利益率 約39.9%、純利益率 約20%
    • ROE 約6.0~6.4%、ROA 約0.29%
  • 財政状態(2025/6末)
    • 自己資本比率(連結、同社定義)約4.4~4.5%(注:規制上の自己資本比率とは算定基準が異なる)
    • 預金 17.6兆円、貸出金 13.2兆円(L/Dレシオ約74~75%)
    • 有価証券 約4.16兆円(評価損益は市場環境により変動、デリバティブでヘッジ適用の注記)
    • 不良債権比率 約1.34%
  • キャッシュフロー
    • 四半期CF計算書は未提示。減価償却費(1Q)20.7億円。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2026年3月期予想:年24円(中間12円・期末12円)、予想利回り約2.6%、配当性向約27%
    • 過去5年平均利回り 約3.39%(足元は株価上昇により平均を下回る水準)
  • 自社株
    • 2025年8月18日に自己株式4,000万株を消却予定(決議済)。期末発行済株式数は約9.87億株から約9.47億株へ減少見込み(約4.05%の減少)。希薄化抑制・資本効率改善に資する施策。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 52週騰落率 +65.6%。移動平均線乖離は拡大、上昇モメンタムが継続。
    • ベータ(5年)-0.04と市場指数との相関は低め。
  • 関心材料
    • 1Qの進捗は上期計画比で経常利益・純利益ともに約6割を消化(季節性の影響に留意)。
    • 自己株消却・配当増配(前期16円→今期予想24円)といった資本政策。
    • 金利環境の変化(貸出利回り、預金調達コスト、有価証券評価)と地域経済動向。
  • 近々のイベント
    • 権利落ち日(予定):2025年9月29日

11. 総評

  • 地域シェアの高い広域地銀グループとして、貸出・有価証券運用に非金利収益を組み合わせた収益モデル。金利上昇局面で資金運用収益が改善し、1Qは増収増益。資産健全性は開示債権比率1.34%と管理されている。
  • バリュエーションはPER・PBRとも業界平均を上回る水準。配当は増配予想・配当性向約27%で余力を確保しつつ、自己株消却により資本効率の向上を志向。
  • リスクは、預金コスト上昇・有価証券の金利感応度・規制環境・地域人口動態など。金利・市場の変動が収益に与える影響には引き続き留意が必要。
  • 技術・業務面では、グループ内のIT・アウトソース機能を活用した効率化と、リース・保証・カード等の周辺ビジネス拡大が収益多角化に寄与。

注記
– 本資料は公開データに基づく企業分析であり、投資勧誘・投資助言を目的とするものではありません。数値は資料間で定義差・端数処理により一部差異が生じる場合があります。


企業情報

銘柄コード 7167
企業名 めぶきフィナンシャルグループ
URL http://www.mebuki-fg.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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