イー・ガーディアン(6050)企業分析レポート
株価: 2,110円(2025-09-16終値)
市場: 東証プライム/業種: サービス業(情報通信・サービスその他)
時価総額: 251.8億円
1. 企業情報
- 概要:
- SNS・掲示板・動画等の投稿監視、コミュニティ運用支援、カスタマーサポート(CS)、ゲームサポート、インターネット広告審査、サイバーセキュリティ、デバッグをワンストップで提供する総合ネットセキュリティ企業。
- AIと人手のハイブリッド運用が特徴。プロダクト例:E-Trident(投稿監視)、ROKA SOLUTION(AI画像認識)、Kiducoo AI(物体検知)、TextVoice(動画音声検知)。
- 1998年設立、本社:東京都港区。チェンジホールディングスの連結子会社。
- 事業内訳(2024.9 通期構成比):
- ソーシャルサポート 59%
- ゲームサポート 14%
- アド・プロセス 12%
- サイバーセキュリティ 8%
- その他 7%
- 海外売上比率 16%
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:
- 国内のUGC(ユーザー生成コンテンツ)監視・運用支援の主要プレイヤーの一角。EC・Fintech領域の本人確認、広告審査、CSなど周辺領域へ裾野を拡大。
- 競争優位性:
- AI×有人のハイブリッド運用、24/7体制、複数領域を束ねるワンストップ提供、親会社(チェンジHD)との協業による顧客基盤・開発力の活用。
- 課題:
- 労働集約度の高さと人件費上昇環境への対応。
- 大手プラットフォーマーの内製化・自動化進展による外部委託需要の変動。
- サイバーセキュリティ領域では競合が多く、診断系の伸び悩みも散見。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・戦略の方向性(開示要旨):
- AIと人のハイブリッドで安全・快適なデジタル社会を支えるBPO/運用プラットフォーム化。
- チェンジHDとの協業による共同提案、外注業務移管、AIエージェント型ツール開発。
- 重点分野・施策(2025/9期 決算短信より):
- ソーシャルサポート:EC/フリマCS、Fintech本人確認の伸長。
- サイバーセキュリティ:クラウド型WAF、セキュリティコンサルの強化(診断は伸び悩み)。
- 営業体制強化で新規顧客獲得を推進。
- 熊本センター移転に伴う資産見直しを実施(当期営業利益に-1,618万円影響)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:
- 継続性の高い運用受託(監視・CS・広告審査等)の月次ストック性+案件型(診断・デバッグ等)のミックス。
- 持続性評価の観点:
- UGC・動画・ECの拡大、法規制・ガイドライン強化は監視需要を下支え。
- 一方で自動化進展により単価・人員の最適化圧力が継続。AIプロダクト内製と運用プロセス高度化が鍵。
- 高い財務安全性(自己資本比率約86〜88%、流動比率約8.36倍)が投資余力・耐性を確保。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発:
- AI画像・音声・テキスト認識(ROKA、Kiducoo、TextVoice)と監視運用システム(E-Trident)の組み合わせで工数削減と精度向上を志向。
- 主力・成長領域:
- ソーシャルサポート(売上構成比最大、EC/Fintech領域が牽引)。
- セキュリティはWAF・コンサル中心に伸長。診断の成長は選別的。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 足元指標(会社・市場データより)
- PER(予想・連結): 約20.0倍(業界平均17.0倍)
- PBR(実績・連結): 約2.06倍(業界平均1.8倍)
- EPS(予想): 105.51円、BPS(実績): 1,025.72円
- EV/EBITDA(概算): EV ≈ 251.8億 – 現金107.4億 = 約144.4億円、EBITDA(TTM)≈ 18.6億円 → 約7.8倍
- 参考計算(配当とROEを用いた簡易確認)
- 配当35円、予想Payout約33%、ROE実績約11.25%とすると、内部留保成長率 g ≈ 7.5%(概算)。
- Gordon型の単純計算では、暗黙的な株主資本コスト r ≈ g + D1/P0 ≈ 7.5% + 1.66% ≈ 9.2%(参考値)。
- コメント:
- PER・PBRは業界平均比でやや高め。高財務安全性と安定ストック収益、AI活用・親会社協業などが評価要因となる一方、成長率・利益率の推移が評価の変動要因。
7. テクニカル分析
- 価格位置:
- 50日移動平均: 2,090.7円、200日移動平均: 2,028.2円 → 現在値2,110円は両線上。
- 52週レンジ: 1,718円〜2,268円 → 現在値はレンジ上半分(約71%位置)。
- 直近の値動き(10日):
- 2,008円付近から2,110円へじり高。値幅は限定的、出来高は3ヶ月平均と同程度。
- 信用需給:
- 信用倍率0.56倍(売り残 > 買い残)。買残減少・売残横ばいで、引き続き需給はやや売り優位。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(連結、千円)
- 売上高: 2021 9,933,118 → 2022 11,752,291 → 2023 11,909,152 → 2024 11,391,768 → 過去12か月 11,541,034
- 営業利益: 2021 1,968,868 → 2022 2,272,651 → 2023 1,778,661 → 2024 1,705,853 → 過去12か月 1,705,853
- 親会社株主に帰属する純利益: 2021 1,086,746 → 2022 1,689,472 → 2023 1,229,569 → 2024 1,057,692 → 過去12か月 1,057,692
- マージン・効率
- 粗利率(TTM): 約29.2%
- 営業利益率(TTM): 約14.8%(注:市場データの過去12か月OPM 10.1%とは定義差・集計差の可能性)
- ROE: 実績 11.25%、市場データLTM 約9.0%
- ROA(LTM): 約7.68%
- セグメント動向(2025/9期 3Q累計)
- ソーシャルサポート +9.2%(構成比63%)、ゲーム -10.0%、アド -8.6%、セキュリティ +0.8%、その他 -23.3%
- 財政状態・流動性
- 総資産 135.3億円、自己資本比率 87.9%(前期85.4%)
- 現金同等物 107.4億円、流動比率 約8.36倍
- 有利子負債は–(記載なし、負債総額は16.4億円規模)
- キャッシュフロー
- 四半期CFは未作成(短信)。現金残高は増加傾向。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:
- 2024/9期: 年間31円
- 2025/9期会社予想: 年間35円(期末一括)、予想配当利回り約1.66%、予想配当性向約33%
- 一部市場データで「Forward配当66円・利回り3.14%」の表記あり(会社予想35円と不整合)。評価には会社予想の35円を採用。
- 自社株買い:
- 直近での新規公表は–。自己株式比率は1.86〜約2.8%程度と期日差でばらつきあり(データ時点差)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:
- 52週変化率 +14.5%。直近は移動平均線上での推移。ボラティリティはβ0.29と低め。
- 投資家構成・関心
- インサイダー保有比率 58.5%(親会社含む)。浮動株は少なめ(約418万株)で、需給の影響を受けやすい可能性。
- 信用需給は売り長。決算・配当権利取り(9/29権利落ち)等のイベントが短期の関心要因。
11. 総評
- 事業面:
- UGC監視とCSを中核に、広告審査・セキュリティ・デバッグへ裾野を広げる分散型ポートフォリオ。EC/FintechやWAF・コンサルが伸長し、診断やゲーム・その他は選別的。
- 収益性・財務:
- 二桁台の営業利益率と高い自己資本比率・潤沢な現金で安定性が高い。一方、2022年をピークに利益水準は横ばい〜漸減傾向で、成長再加速が課題。
- バリュエーション:
- PER・PBRは業界平均比でやや高め。AI活用・親会社との協業、ストック性、財務健全性への評価が織り込まれている一方、成長と利益率の持続が今後の評価軸。
- テクニカル・需給:
- 株価は中長期移動平均線上、52週レンジの上半分。信用は売り長で、イベント(決算、配当)前後の需給に留意。
(注)本資料は公開情報に基づく企業分析であり、投資勧誘や投資助言を目的としたものではありません。不明点は–としております。最新の開示・IR資料も併せてご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 6050 |
企業名 | イー・ガーディアン |
URL | http://e-guardian.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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