DCMホールディングス(3050)企業分析レポート
株価:1,548円(2025-09-19終値)
市場区分:東証プライム/小売業
時価総額:2,267.8億円
1. 企業情報
- 概要:ホームセンター業界大手。ホーマック・カーマ・ダイキの経営統合により発足し、ケーヨーを傘下化。自社PB「DCM」や家電PB「MAXZEN」を拡充。プロ顧客向け「ホダカ」、小型店「ニコット」、会員サービス「MYVOT」、EC(家電の専門EC等)を展開。保険代理店や住宅関連、卸機能(エクスプライス)も保有。
- 事業構成(2025/2期):園芸14%、インプルーブメント20%、レジャー14%、ハウスキーピング22%、ファニシング5%、エレクトロニクス10%、エクスプライス12%、他3%
- 本社:東京都品川区/設立:2006年/代表者:石黒 靖規
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:ホームセンター業界2位の規模。広域ドミナントと多形態(大型HC・プロ向け・小型店・EC)により顧客接点が広い。
- 強み
- PB比率の高さ(DCM・MAXZEN等)による差別化と粗利コントロール。
- M&A・統合によるスケールメリット、仕入・物流効率。
- プロ向け(ホダカ)とECの併走でチャネル補完。
- 課題
- 価格競争・業態間競争(ディスカウント・ドラッグ・ECなど)の強まり。
- 気象影響(園芸・レジャー等が天候に左右されやすい)。
- 為替・物流費・エネルギー価格の上昇によるコスト圧力。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期方針(第3次中計:2023–2025年度)
- スローガン:「新世代ホームセンター創造への挑戦 〜店舗の“再”活性化+事業領域の拡大〜」
- 重点施策
- PB強化(DCM・MAXZENなど)とカテゴリー深掘り。
- 既存店再活性化(売場再編、MD・販促最適化)、会員基盤「MYVOT」の活用。
- EC・卸(エクスプライス)と店舗の連動強化、物流効率化。
- プロ向け(ホダカ)や小型店(ニコット)による商圏深耕。
- 2026/2期1Qは計画に沿ってPBや販促を推進。通期計画は据え置き。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益ドライバー:店舗小売×PB×会員×EC・卸の多層モデル。PB拡大は粗利改善に寄与、会員基盤はリピートとデータ活用に繋がる。
- 変化適応力:需給・天候・コスト変動に対し、品揃え・販促・価格設計で機動的対応。為替や資材高の継続はマージン管理が鍵。
- チャネル補完:プロ向けやECの伸長余地が全社のボラティリティ緩和に寄与。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性:自社PB(DCM、MAXZEN)企画・供給力。会員サービス「MYVOT」によるデータ活用の基盤化。
- 主力カテゴリ:園芸、インプルーブメント、ハウスキーピングが柱。省エネ・LED、猛暑対策など季節・環境ニーズ商品も牽引。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(会社予想ベース)
- PER:10.58倍(株価1,548円/EPS 146.28円)
- PBR:0.77倍(株価1,548円/BPS 2,019.97円)
- 配当利回り:2.97%(年間配当予想46円)
- 業界平均:PER 21.3倍/PBR 1.8倍
- 参考EV/EBITDA(概算)
- EV ≈ 時価総額2,267.8億 + 有利子負債2,519.5億 − 現金857.6億 ≈ 3,929.7億円
- EBITDA(LTM)≈ 487.8億円 → EV/EBITDA ≈ 8.1倍
- 補足:同社は自社株保有が厚く(2026/2期1Q末 自己株式約1,251万株)、PBR評価に影響する可能性がある。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 直近株価:1,548円(年初来高値1,553円に接近)
- 50日移動平均:1,466円、200日移動平均:1,395円 → 短中長期とも上方に位置。
- モメンタム
- 出来高:本日35.7万株(3カ月平均27.6万株、10日平均24.7万株)を上回る。
- 直近10日、じり高基調で年初来高値を更新(終値ベースでは接近)。
- 位置づけ:年初来レンジ(1,259–1,553円)の上限圏。上値の節目は1,550円台〜1,600円近辺、下値は1,500円前後の推移に注目。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(百万円)
- 売上高:2022/2 444,750 → 2023/2 476,821 → 2024/2 488,613 → 2025/2 544,602 → LTM 541,441
- 営業利益:2022/2 30,649 → 2023/2 30,068 → 2024/2 28,685 → 2025/2 33,231 → LTM 32,684
- 親会社純利益:2022/2 18,809 → 2023/2 18,135 → 2024/2 21,446 → 2025/2 17,144 → LTM 17,334
- 収益性
- 売上総利益率(2025/2):約35.1%(191,130/544,602)
- 営業利益率(LTM):約6.0%(32,684/541,441)
- 純利益率(LTM):約3.2%(17,334/541,441)
- ROE(実績):6.65%、ROA(LTM):3.09%
- 財務安全性・流動性
- 自己資本比率:40.8%(2025/2末)→ 42.8%(2026/2期1Q末)
- 流動比率:2.49倍(直近期)
- D/E(総負債/資本の目安):有利子負債/自己資本比率 93.09%(直近期)
- 現金等:857.6億円、総有利子負債:2,519.5億円
- コスト/金融費用
- 金融費用(LTM):約32.3億円、金利負担は利益段階で織り込み済み。
- 1Q(2026/2期)進捗(百万円)
- 売上高:136,161(前年同期比△2.3%)
- 営業利益:9,685(△5.4%)
- 四半期純利益:5,881(+3.4%)
- のれん償却:589、減価償却:3,231
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 実績:2025/2期 年間45円(中間22円、期末23円)
- 予想:2026/2期 年間46円(中間23円、期末23円)
- 配当性向目安:34.8%(予想ベース)
- 自社株
- 2026/2期1Q末 自己株式:12,510,822株(発行済146,500,000株の約8.5%)
- 株主構成:インサイダー保有25.47%、機関投資家17.94%
- 追加の株主還元(自社株買い等):個別の新規開示は本文データ内に記載なし。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:短期は堅調(移動平均上、出来高増)。信用残は買い12.34万株・売り7.86万株、信用倍率1.57倍で極端な偏りはみられにくい。
- 関心・カタリスト
- 直近イベント:決算発表予定(2025-09-26)
- 施策進捗:PB拡大、会員施策、物流効率化、既存店再活性化。
- マクロ・外部要因:為替、原材料・物流費、気象(猛暑・多雨)、競争環境の変化。
11. 総評(要点整理)
- 事業:国内HC大手としてPBと多チャネルで収益源を分散。M&A起点のスケールとEC・プロ向けの補完性が特徴。
- 業績:売上は中期で増加基調、利益はコスト環境の影響を織り込みつつ営業利益率6%前後を維持。財務は流動性良好、自己資本比率は改善傾向。
- バリュエーション:PER・PBRはいずれも業界平均より低位の水準。EV/EBITDAは約8倍(概算)。
- テクニカル:年初来高値圏で推移し、短中期の上向きトレンドが継続。出来高は平均を上回り、イベント前の関心が高まりやすい局面。
- 留意点:天候・為替・コスト上昇といった外部要因、業態間競争の強まり。通期計画は据え置きで、施策(PB・会員・物流)の進捗が焦点。
(注)本レポートは提供データに基づく客観的な情報整理であり、投資勧誘や推奨を目的としたものではありません。記載の数値は百万円・円等、明記の単位に準拠し、将来の業績・株価を保証するものではありません。
企業情報
銘柄コード | 3050 |
企業名 | DCMホールディングス |
URL | http://www.dcm-hldgs.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 小売 – 小売業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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