ルネサンス(2378)企業分析レポート
株価:1,251円(時価総額 267億円)/市場:東証プライム/33業種:サービス業
注)本資料は提供データに基づく客観的整理です。投資助言は行いません。
1. 企業情報
- 概要:総合型スポーツクラブ大手。フィットネス、スイミング、テニス、ゴルフ等のスクールを併設する複合施設を全国展開。自治体・企業向けの健康づくり受託、介護リハビリ(「元氣ジム」等)、ホームフィットネス(家庭用運動機器販売)、健康教育支援、脳活性メソッド「シナプソロジー」等も展開。
- 組織・拠点:第1四半期末の施設数 293(スポーツクラブ231/介護リハビリ50 等)。
- 直近のM&A:2024年に東急系スポーツオアシスを買収、2025年4月に吸収合併し統合を進行。
- 事業構成(2025.3 連結):フィットネス45%、スクール30%、ホームフィットネス8%、地域・企業健康づくり6%、介護リハビリ3%、他(プロショップ等)。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:スポーツオアシス買収により、総合型スポーツクラブ領域で「首位級」の地位に。会員数は第1四半期時点で約44万人。
- 市場シェア:正確な数値は非開示。総合型の大手(例:コナミスポーツ、セントラル、ティップネス等)と競合。
- 競争優位性:
- 規模の経済(全国ネットワーク、仕入・広告効率化、ノウハウ共有)
- BtoG(指定管理・PPP)やBtoB(企業の健康経営)までカバーする多面的チャネル
- 介護リハビリやオンラインなど周辺領域を含む多角化
- 課題:
- 人件費・光熱費等のコスト上昇への耐性
- 金利負担の上昇(支払利息増加)
- 会員獲得と解約抑制(景気・物価の影響)
- M&A後の統合・システム標準化
3. 経営戦略と重点分野
- 中計テーマ(2024–2027):
1) 総合型スポーツクラブのリーディングカンパニー強化
2) 業界の枠を超えた成長ドライバー創出
– 重点施策:
– 施設再投資(サウナ・スパ拡張、コワーキング導入等)と24時間業態展開(例:東札幌24)
– BtoG(指定管理・PPP)受託拡大(学校プール・体育施設等)
– BtoBの健康経営ソリューション(オンライン配信「Online Livestream」、行動変容「スマートAction」)
– 介護リハビリの直営・FC拡大(第1四半期に新規3施設)
– ホームフィットネスの商品開発(ステッパー新モデル、通販向け等)
– オアシス統合による原価・運営の標準化とシナジー創出
– 会社計画(2026/3 通期予想):売上 670億円、営業利益 22億円、純利益 8.5億円、EPS 43.92円(前期比増益計画)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:月会費の継続課金+スクール収入が基盤。BtoG/BtoBの受託や介護リハビリで収益源を多様化。ホームフィットネスは季節性・商品サイクルの影響あり。
- 持続性評価:
- 高齢化・健康志向の構造的需要、自治体施設の外部委託拡大は追い風
- 料金・サービス改善、オンライン併用で解約率抑制に取り組む
- コスト上昇・金利負担はマージン圧迫要因。規模・統合効果での吸収が鍵
5. 技術革新と主力製品・サービス
- 技術・ソリューション:
- オンラインライブ配信、アプリ連携、企業向けデジタル健康ソリューション
- 脳活性「シナプソロジー」を用いた高齢者・健康増進プログラム
- 主力:
- 総合型クラブ(サウナ・スパ等の付加価値強化)
- 各種スクール(スイミング等)
- 介護リハビリ「元氣ジム」
- ホームフィットネス機器(ステッパー等)
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 現状指標:PER 27.81倍(会社予想EPS 44.98円基準)、PBR 1.97倍(BPS 634.15円)
- 業界平均:PER 17.0倍、PBR 1.8倍
- 相対評価(単純比較):
- PERベースでは平均比プレミアム(約+64%)
- PBRベースでもややプレミアム(約+9%)
- 参考感応度(単純計算):
- 業界平均PER 17.0倍を適用すると理論株価 ≒ 765円
- 業界平均PBR 1.8倍を適用すると理論株価 ≒ 1,141円
- EV/EBITDA(概算):
EV ≒ 時価総額267億 + 純有利子負債約216億(有利子債務298億−現金82億)=約483億円
EBITDA LTM ≒ 約50億円 → EV/EBITDA ≒ 約9.7倍
(指標は参考値。会計基準・一過性・M&A影響に留意)
7. テクニカル分析
- 52週高値 1,264円/安値 946円。現値は高値圏(直近終値 1,251円)。
- トレンド:50日移動平均 1,159.7円、200日 1,070.0円 → いずれも上回り上昇トレンド継続。
- モメンタム:直近10日で高値更新トライ(1,264円が上値目途)。
- 需給:信用倍率0.22倍(信用売残88.0万株 > 買残18.9万株)。売り残多めの需給は、上昇・下落のいずれにも振れやすい特性がある点に留意。出来高は3カ月平均(約5.9万株)を上回る日が増加。
8. 財務諸表分析
- 売上高:
- 2022/3: 371億円 → 2023/3: 408億円 → 2024/3: 436億円 → LTM: 637億円
- 3年で増収基調、LTMはオアシス統合で大幅増(+46% YoY)
- 収益性(LTMベース、提供データより):
- 粗利率 ≒ 8.9%(粗利 56.8億/売上 637億)
- 営業利益 ≒ 19.5億、営業利益率 ≒ 3.1%(一方、別ソース指標に-1.8%の表記もありデータ差異に留意)
- 純利益 ≒ 7.7億、純利益率 ≒ 1.2%
- EBITDA ≒ 49.8億、EBITDAマージン ≒ 7.8%
- 直近期(2026/3期 1Q):
- 売上 155.6億(+0.8%)、営業損失 △2.8億、経常損失 △5.2億
- 税金調整の影響で四半期純利益は5,000万円
- 効率性・資本収益:
- ROE(実績)6.51%、ROA(LTM)1.46%(低位)
- 安全性:
- 自己資本比率 21.8%(低め)、流動比率 0.78(1.0割れ)
- D/E(総負債/資本)高水準、Total Debt/Equity 248.6%
- 支払利息増加(LTM 利息費用 約7.6億)、金利感応度に注意
- キャッシュフロー:四半期CFは未作成。減価償却は年率で約32億円規模。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:2026/3期 予想 年間13円(中間4円・期末9円)、配当利回り 約1.04%、配当性向 約32%(計画ベース)
- 自己株式:11.61%保有(発行株式 2,137.9万株のうち約248.3万株)。
- 自社株買い等:現時点で新規施策の明示はなし(データ未記載)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:年初来高値圏での推移。50日・200日線を上回る強含み。
- 出来高:直近は3カ月平均を上回る日が散見(9/22出来高 7.6万株)。
- 信用動向:信用売残の積み上がり(前週比+7.1万株)、買残も増(+1.7万株)。
- 近接イベント:配当権利落ち日 2025/9/29予定。直近決算発表は8月実施済み。
11. 総評
- 事業面:総合型スポーツクラブを核に、自治体・企業・介護・ホームフィットネスまで裾野を広げた多角化モデル。オアシス統合により規模の経済と店舗・ブランド再編の余地がある。高齢化・健康志向、公共施設の外部委託拡大は追い風。
- 収益・財務:LTMは増収・黒字を維持も、マージンは低位で、1Qは営業赤字。自己資本比率・流動比率・D/Eは慎重な観察が必要。金利負担・人件費等のコスト圧力と、統合コストの一時的増加が課題。
- バリュエーション:PER・PBRとも業界平均比でプレミアム。上振れ期待(統合シナジー、会員純増、BtoG/BtoB拡大)と、安全性指標の弱さや短期の利益変動リスクが同居。
- テクニカル・需給:高値接近の上昇トレンド。信用売残が厚く、イベント(配当・決算)前後での値動きに注意。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
理由)LTM売上YoY +46%(M&A寄与含む)、3年で増収基調。第1四半期も売上は微増。
– 収益性:B
理由)LTM営業益は黒字で低一桁マージン。四半期では赤字も、一過性要因と統合途上を勘案し中立評価。
– 財務健全性:C
理由)自己資本比率22%、流動比率0.78、D/E高水準。利払い負担増も確認。
データ留意点
– 一部指標(LTM営業利益率など)にデータソース間の差異が見られます。本稿では明細のある損益表数値を主に採用しつつ、差異の存在を注記しました。必要であれば該当期の短信・有報原本にて突合ください。
企業情報
銘柄コード | 2378 |
企業名 | ルネサンス |
URL | http://www.s-renaissance.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.1)」によって自動生成されました。
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