概要

富士ピー・エス株式会社は、建設業を主力とする企業で、プレストレストコンクリート(PC)工法を用いた土木事業、建築事業、不動産賃貸事業を展開しています。主な事業内容は、道路橋梁、鉄道橋梁、高速道路補修、PCタンク、PCマクラギ、耐震補強、プレキャストPC床版の交換、電気化学防食工事などです。1954年3月に設立され、福岡市中央区に本社を置いています。

事業内容

  • 連結事業
    • 土木事業:67%
    • 建築事業:32%
    • 不動産賃貸事業:1%
    • 他:0%

業界内での競争優位性や課題について

富士ピー・エスはプレストレストコンクリート工法の専門家として、特に土木事業において高い競争力を持っています。橋梁や道路の補修、PCタンク、PCマクラギの分野では特に強みを持ち、官公庁向けの事業が主要な顧客となっています。一方で、競争の激しい建設業界では、人手不足や建設資材価格の上昇、深刻な人手不足による生産性低下などが課題となっています。

経営陣が掲げるビジョンや戦略

富士ピー・エスは「VISION2030」という中期計画を掲げ、工場リニューアル、生産性向上、DX、SBT認定に向けた環境対策、メンテナンス事業拡大などを推進しています。

中期経営計画の具体的な施策や重点分野

  • 工場リニューアル
  • 生産性向上
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)
  • SBT認定に向けた環境対策
  • メンテナンス事業拡大

収益モデルや市場ニーズの変化への適応力など

プレストレストコンクリート工法は、市場ニーズの変化に適応しやすい事業モデルです。特にインフラ整備の需要は堅調であり、橋梁や道路の補修、耐震補強などの事業は今後も需要が見込まれます。また、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みも持続可能性を高める要因となっています。

技術開発の動向や独自性

富士ピー・エスはプレストレストコンクリート工法の技術革新に注力しており、特にPCタンクやPCマクラギの分野で独自性を持っています。技術革新により、工期短縮や品質向上を実現しています。

収益を牽引している製品やサービスなど

土木事業が主力であり、特に道路橋梁、鉄道橋梁、高速道路補修、PCタンク、PCマクラギなどの事業が収益を牽引しています。

EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較など

  • EPS(会社予想): 44.18円
  • BPS(実績): 694.66円
  • PER(会社予想): 12.06倍

現在の株価(533円)をEPS(44.18円)で割ると、PERは12.06倍となり、業界平均PER(11.3倍)よりやや高めです。

株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か

直近10日間の株価推移を見ると、株価は553円から533円まで下落しています。50日移動平均(546.28円)と200日移動平均(461.17円)を参考にすると、株価は50日移動平均よりは高く、200日移動平均よりは低い位置にあります。短期的には下落傾向にあり、安値圏に位置しています。

売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価

  • 売上(過去12か月): 34.2B円
  • 利益(過去12か月): 営業利益4.31B円、純利益2.5B円
  • ROE(過去12か月): 22.39%
  • ROA(過去12か月): 2.44%
  • キャッシュフロー(直近四半期): 総資産2.54B円、総負債8.89B円、負債/純資産比率72.44%

財務状況は健全で、ROEとROAも高い水準を維持しています。

配当利回りや配当性向の分析

  • 配当利回り(会社予想): 2.63%
  • 配当性向: 10.55%

安定した配当性向を維持しており、株主還元に積極的です。

自社株買いなどの株主還元策

自己株式保有数は937,402株となっており、自社株買いは行われていません。

株価の直近の変動傾向(上昇・下降の勢い)

直近10日間で株価は553円から533円まで下落しており、下降傾向にあります。

株価への影響を与える要因など

主要な株価変動要因としては、市場の需要変化、競合他社の動向、業界のトレンドなどが挙げられます。

各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理

富士ピー・エスはプレストレストコンクリート工法の専門家として、土木事業が主力の建設業界で高い競争力を持ち、特に橋梁や道路の補修、PCタンク、PCマクラギの分野で強みを持っています。中期経営計画では工場リニューアル、生産性向上、DX、環境対策、メンテナンス事業拡大などを推進しており、持続可能性は高いと言えます。財務状況も健全で、ROEとROAも高い水準を維持しています。株価は短期的に下落傾向にあり、安値圏に位置しています。

成長性:LTM売上成長率(YoY)や3年CAGRを基準に、売上が伸びていれば高評価(S〜A)、横ばいでB、減少でC〜D。

  • 評価: B(横ばい)

収益性:粗利率(業界中央値との差を考慮)、営業利益率やEBITDA率を基準に、業界平均を上回ればS〜A、同水準でB、下回ればC〜D。

  • 評価: A(高い利益率)

財務健全性:自己資本比率、流動比率、D/Eを基準に、指標が健全(自己資本比率40%以上など)ならS〜A、普通ならB、弱い場合はC〜D。

  • 評価: A(健全な財務状況)

株価バリュエーション:PER、PBR、EV/Sを基準に業界平均との差を評価。割安ならS〜A、平均並みでB、割高ならC〜D。

  • 評価: B(PERは業界平均よりやや高め)

総合評価: A

欠損データは「B(中立)」とし、一過性損益は除外。


企業情報

銘柄コード 1848
企業名 富士ピー・エス
URL http://www.fujips.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 建設・資材 – 建設業

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