9832 オートバックスセブン 分析レポート(プライム)
最終更新: 2025-10-01 20:42
注記
– 本資料は提供データに基づく企業分析であり、投資助言を行いません。
– 数値は特に断りがない限り連結、単位は円または百万円。四半期は2026年3月期1Q(2025/4-6)。
– 不明・未開示の項目は記載を省略します。
1. 企業情報
- 事業概要: 自動車用品小売の国内最大手。「オートバックス」ブランドを中心にFC(フランチャイズ)方式で全国展開。欧州・アジアでも店舗を運営。用品販売(タイヤ、ホイール、カーナビ・ドラレコ等)に加え、取付・整備・車検、車両の買取販売、EC、卸売(PB含む)、周辺のファイナンス・物件開発・EVソリューションまでを展開。
- セグメント(報告区分)
- オートバックス事業:FC・直営を含む店舗網運営、商品販売、車検・整備等
- コンシューマ事業:EC、新車・中古車小売等
- ホールセール事業:PBやライフスタイルブランド等の卸
- 拡張事業:ファイナンス、立地開発、EVソリューション
- 体制・規模:国内店舗数 1,034店(2025/6末)。従業員 5,201人。自己資本比率 57.8%(実績)。
- 今後のイベント
- 決算発表予定:2025-10-31
- 権利落ち日:2026-03-30(予定)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:自動車用品専門店として国内最大手。広域FC網・ブランド認知・取付/整備まで一気通貫の提供が強み。
- 競争環境:量販(専門店・ホームセンター)、自動車ディーラー、独立系整備工場、ECプラットフォーム等との競合。用品は価格競争が強まりやすく、サービスの品質・利便性(予約・待ち時間・工賃透明性)やPB開発力が差別化要因。
- 課題:カーライフの変化(EV化、若年層の車保有率低下)、EC浸透による店頭粗利圧迫、人手確保と技術者育成。車検・整備は堅調だが、商品構成の見直し・ソリューション化が必要。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期計画(Accelerating Towards Excellence)の要点
- 小売×卸の二軸強化とタッチポイント拡大(店舗・EC・卸の連携)
- 商品・ソリューション開発(PB、メンテナンスメニュー、EV関連)
- 新事業ドメイン(ファイナンス、物件開発、EVソリューション)
- 具体的施策・進捗(1Q)
- コンシューマ事業の連結子会社化や出店で売上拡大(EC強化、ディーラー併設店等)
- 既存店の販促施策・車検台数増(既存店売上+3.8%、車検台数+8.9%)
- 卸でのPB拡充・海外向け輸出等
- 拡張事業でファイナンス・立地開発の収益化
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益源の多様化:物販(用品・PB)とサービス(取付・整備・車検)、車両販売、卸、周辺(ファイナンス等)でポートフォリオを構築。
- 構造的需要:国内保有車両の高齢化・長期保有化に伴うメンテ需要、車検・点検は景気に左右されにくい傾向。
- 変化対応:EV化に伴う商品構成シフト(オイル関連縮小、電装・タイヤ・充電関連等の拡充)と、EC・予約・顧客管理のデジタル化が鍵。
5. 技術革新と主力製品
- 製品・サービス:タイヤ・電装(ドラレコ等)・ケミカル・カスタム用品、取付・車検・整備。PB開発と「取付・保証」まで含む体験価値が差別化要素。
- 技術・独自性:店舗整備機能とECの連動、施工品質・標準化、PBの企画力。拡張事業でEVソリューション(充電・周辺サービス等)を模索。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価 1,547円、EPS(会社予想)104.47円、BPS 1,674.30円、時価総額 126,932百万円
- 指標
- PER:約14.8倍(= 1,547 / 104.47)…業界平均 12.1倍よりやや高め
- PBR:約0.92倍(= 1,547 / 1,674.3)…業界平均 1.0倍を若干下回る
- EV/S:約0.50倍(EV約1,303億円=時価総額1,269億+純有利子負債約35億、売上LTM約2,597億円)
- コメント:PERは平均上回り、PBRは平均下回りで総合的には中立圏。配当利回りは概ね3.7〜3.9%。
7. テクニカル分析
- トレンド位置:株価1,547円は
- 50日移動平均 1,535.6円のやや上
- 200日移動平均 1,481.9円の上
- 52週レンジ 1,356〜1,641円の上方帯(約67%位置)、年初来高値1,648円に対し約-6%
- 需給:直近10日出来高平均 545千株と3カ月平均 240千株を上回り、売買活発化。信用倍率 0.02倍(売り長)で、短期的なボラティリティ要因となり得る点に留意。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(推移の要点)
- 売上高:2022/3 228,586 → 2023/3 236,235 → 2024/3 229,856 → LTM 249,525〜259,740(資料によりレンジ)と増収基調
- 1Q(2026/3期):売上 64,223(+18.9% YoY)、営業利益 2,686(+154% YoY)
- 収益性
- 粗利率:LTM 約35〜36%(例:92,860 / 259,740)
- 営業利益率:LTM 4.18%(会社データ)
- 当期純利益率:LTM 3.62%
- ROE:実績 6.24%、LTM 7.30%(改善傾向)
- セグメント収益性(1Q):オートバックス事業が牽引、コンシューマは小幅赤字
- キャッシュフロー・安全性
- 現金等 31,125、総有利子負債 34,356、ネットDEは軽微(D/E 26.2%)
- 流動比率 224%、自己資本比率 57.8〜58.9%で財務は保守的
- 費用
- 販管費は人件費・販促等で増加傾向だが、売上伸長が吸収
9. 株主還元と配当方針
- 配当:年間60円(予想、実績同水準)、予想配当利回り約3.7〜3.9%
- 配当性向:57.8%(LTMベース概算)
- 自己株式:発行済の約4.3%を保有(2026/3期1Q末)。継続的な買戻し方針の明示は資料に見当たらず。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:9月後半に年初来高値圏(1,641〜1,648円)を試し、配当落ちを挟んで1,547円に。移動平均線の上に位置し、基調は中立〜やや強め。
- 投資家関心:出来高増加(直近10日>3カ月平均)、β 0.13で指数連動性は低め。信用売残が多く、ニュース・決算等イベント時の値動きに注意。
- 予定イベント:2025-10-31の決算発表が短期の関心材料。
11. 総評
- 強み:国内最大の店舗網とブランド力、取付・車検までの一体提供、PB・卸・周辺事業を含む分散収益、堅固な財務。
- 足元の業績:新車販売回復や車検需要、M&A/連結効果、EC拡大で増収増益。ROE・利益率は改善基調。
- 課題:コンシューマ事業の収益化、EC競争による粗利圧力、EV化・カーライフ変化への商品ミックス転換、技術者確保。
- バリュエーション:PERは業界平均を上回る一方、PBRは1倍を下回り資産面では抑制的。総合して中立圏。
- テクニカル:上昇基調の中で高値圏に近づきつつも、配当落ち後に調整。出来高増加と信用需給が短期の変動要因。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:B
- 根拠:1Q売上+18.9%と好調。一方で3年CAGRは概ね+3%程度と中庸。
- 収益性:B
- 根拠:粗利率約35〜36%、営業利益率4%台。改善中だが専門小売としては標準的。
- 財務健全性:A
- 根拠:自己資本比率約58%、流動比率224%、D/E約26%と保守的。
- 株価バリュエーション:B
- 根拠:PERは業界平均超、PBRは平均未満で相殺。EV/S約0.5倍も中立的評価。
参考データ(抜粋)
– 株価 1,547円、時価総額 126,932百万円
– EPS(予想)104.47円、BPS 1,674.30円、ROE(実績)6.24%
– 配当 60円、配当利回り 約3.88%、配当性向 約57.8%
– 52週高値 1,641円/安値 1,356円、50日MA 1,535.6円、200日MA 1,481.9円
– 信用倍率 0.02倍(売り長)
以上です。競合他社との比較やセグメント別KPIの深掘りをご希望の場合は、比較対象や対象指標をご指定ください。
企業情報
銘柄コード | 9832 |
企業名 | オートバックスセブン |
URL | http://www.autobacs.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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