プレミアグループ(7199)企業分析レポート
株価(終値): 2,082円(2025-10-03)
時価総額: 846億円/PER(予想)12.98倍/PBR(実績)4.07倍/配当利回り(予想)2.59%
1. 企業情報
- 概要: 中古車向けオートクレジット(分割払い)と自動車の故障保証(ワランティ)を主力に、会員制ネットワーク、オートリース、車両・部品卸、業務用ソフトなどを展開。海外(東南アジア等)にも展開。
- セグメント:
- ファイナンス事業(売上構成比目安:55%): オートクレジット、債権回収等
- 故障保証事業(同:19%): 自動車の故障保証商品
- オートモビリティサービス(同:25%): 会員制、リース、卸販売、部品、ソフト/IoT 等
- 特色: 中古車ディーラー向けに「信用×保証×会員サービス」を一体で提供するエコシステムが強み。2025/8/8に伊藤忠商事と資本業務提携(自己株式80万株を第三者割当、資金はオートモビリティ領域投資へ)。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 立ち位置: 銀行以外の「その他金融業」に属するオートクレジット/保証の専業系。中古車流通に密着した商品設計・審査・保証運営ノウハウを蓄積。
- 競争優位性:
- ディーラー網・会員基盤を持つ点(保証×会員×金融のクロスセル)
- 故障保証と整備ネットワークのデータ活用による引受・原価コントロール
- 課題:
- 中古車市場の台数は概ね横ばい、価格相場変動の影響
- 金利・与信費用・規制動向(手数料上限、保証関連規制等)
- システム障害など運営リスク(前期に一過性対応費用の発生)
(市場シェアの定量データは開示なし)
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/方針: 既存のクレジット・保証の強化と、オートモビリティ領域での事業開発を並行。エコシステム拡充でLTV向上を狙う。
- 中期の重点:
- ディーラー加盟拡大・保証商品の高付加価値化(部品利用率向上等)
- 会員制/ソフト・IoT・データ活用による収益多角化
- 海外(東南アジア等)でのスケール
- 資本業務提携(伊藤忠商事)を通じた新規事業・調達・販売チャネル連携
- 2026/3期見通し(会社予想、据え置き): 売上高4,200億円(注:同社IFRSの「営業収益」42,000百万円)、税引前利益90億円、当期利益61億円、EPS 160.79円
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益源:
- クレジットは手数料・利鞘、保証は保険数理に基づく収益化、会員/リース/ソフト・部品等の継続収益
- 強み: ディーラー網からの案件獲得、保証×整備データによる損害率コントロール、クロスセルによる顧客囲い込み
- 変化対応:
- 市場相場や金利変動、規制対応が鍵。保証原価改善や会員/ソフトの比率拡大で景気・相場依存度を緩和
- 東南アジア展開で成長機会の取り込み
5. 技術革新と主力製品
- 技術/独自性: 故障保証商品の設計・引受ノウハウ、整備・板金ネットワーク運営、部品利用率向上の仕組み化。IoT/ソフト提供(テレマティクス等)により業務効率・与信/保証管理の高度化を指向。
- 収益牽引:
- 中核はファイナンス(クレジット)と故障保証
- オートモビリティ(会員・リース・ソフト/部品)が伸長し、利益貢献の多角化が進行
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 現在株価: 2,082円
- EPS(会社予想): 160.40円 → PER(予想)12.98倍
- BPS(実績): 511.16円 → PBR 4.07倍
- 参考比較(業界平均): PER 10.3倍、PBR 0.9倍
- 補足指標:
- ROE(実績)27.17%(高水準)
- EV/EBITDA(概算): EV ≈ 846億 + 借入705億 − 現金230億 ≈ 1,321億円、EBITDA(LTM)約86.7億円 → 約15倍(業界平均との比較データは未確認)
- 認識: 業界平均に比べPER・PBRは高めだが、ROEが高い点が背景材料。評価は業績の持続成長・資本効率の維持に左右。
7. テクニカル分析
- 直近トレンド: 10日ベースで下落基調。終値は2,082円(前日比-2円)。
- 移動平均: 50日線 2,258円、200日線 2,214円 → いずれも下回る位置。
- レンジ感: 年初来高値2,665円比で約-22%、年初来安値1,683円比で約+24%の水準。中期レンジの下寄り。
- 需給: 信用買残 879千株、信用倍率 5.13倍(買い越し優勢)。
8. 財務諸表分析
- 成長:
- 売上高(百万円): 20,888(2022/3)→ 25,465(2023/3)→ 31,546(2024/3)→ 36,409(LTM)と増加。3年CAGR約20%。
- 営業利益: 3,864 → 4,245 → 6,195 → 6,815(LTM)
- 親会社帰属純利益: 2,941 → 3,994 → 4,608 → 4,651(LTM)
- 収益性:
- 営業利益率(LTM): 約18.7%(6,815/36,409)
- EBITDAマージン(LTM): 約23.8%
- 2026/3期1Qの営業利益率: 約15.4%(一過性費用影響)
- 効率・資本:
- ROE(実績)27.17%、ROA(LTM)約2.5%
- 自己資本比率 10.2%(2025/3末)→ 9.9%(2025/6末)
- 総資産 1.85兆円→1.97兆円(2025/6末、IFRS表示単位に注意)
- キャッシュフロー:
- 営業CF(LTM)▲193.8億円(成長に伴う金融債権・保証負債の増減影響)
- 財務CFは借入増で資金調達(借入残高 705億円、現金 230億円)
- セグメント(2026/3期1Q):
- ファイナンス: 売上 +20.5%/営業益 ▲30.8%(一過性費用で圧迫)
- 故障保証: 売上 +12.9%/営業益 +14.8%(原価改善)
- オートモビリティ: 売上 +13.7%/営業益 ▲11.3%(相場・納期タイミング影響)
9. 株主還元と配当方針
- 配当: 2025/3期 実績40円 → 2026/3期 予想54円(中間27円・期末27円)
- 予想配当性向: 約33%
- 自己株式: 発行済の約6.19%保有(2025/3期末)。2025/8/25に自己株式80万株を伊藤忠商事へ処分(資本業務提携)。
- 自社株買い: 直近短信に新規の買付記載なし(処分はあり)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム: 50日・200日線を下回る弱含み。出来高は3カ月平均(約21.8万株)比でやや減少局面の日が多い。
- 需給: 信用買い越しが厚く、価格変動に対して需給の影響が出やすい構図。
- 価格ドライバー:
- 通期計画(売上4,200億円、税引前90億円)の進捗
- 故障保証の損害率管理・原価改善の継続
- オートモビリティ領域のKPI(有料会員・ソフト/IoT収益)
- 金利動向、与信費用、車両相場、規制環境
- 伊藤忠との提携による事業開発の進展
11. 総評
- 売上は高い成長率を維持し、ROEも高水準。一方で、金融ビジネス特性上、自己資本比率は低めで、借入依存の資金循環(営業CFはマイナスになりやすい)という構造的特徴がある。
- セグメントでは、ファイナンスが規模面で牽引、故障保証は原価改善が進展。オートモビリティは会員増で中長期の柱を目指すが、短期的には相場・納品タイミングの影響を受けやすい。
- バリュエーションは業界平均比でプレミアム(PER・PBRともに上位水準)。高ROEの継続、通期目標達成、新領域(モビリティ/海外)の進捗が評価維持の鍵。
- テクニカルは中期移動平均を下回り、短期モメンタムは弱め。需給面では信用買い残が積み上がっている点に留意。
(本レポートは公開情報に基づく一般的な企業分析であり、投資勧誘や個別の投資助言を目的とするものではありません。)
12. 企業スコア
- 成長性: A
- LTM売上YoY +15%超、3年CAGR約20%
- 収益性: A
- 営業利益率LTM約18.7%、高ROE(27%)
- 財務健全性: C
- 自己資本比率約10%、D/E高水準(業態特性はあるが指標上は弱め)
- 株価バリュエーション: C
- PER・PBRともに業界平均を上回る(プレミアム水準)
補足データ
– 年初来高値/安値: 2,665円 / 1,683円
– 直近四半期(2025/6末)財政状態: 総資産 1,965億円、現金 230億円、借入 705億円、自己資本 194億円、自己資本比率 9.9%
– 重要イベント: 2025/8/8 伊藤忠商事と資本業務提携・自己株式の第三者割当(調達資金はオートモビリティ領域投資へ)
– 次回の主な予定: 権利落ち日(予定)2026/3/30(会社開示ベース)
企業情報
銘柄コード | 7199 |
企業名 | プレミアグループ |
URL | http://www.premium-group.co.jp// |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 金融(除く銀行) – その他金融業 |
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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