TOWA(6315)企業分析レポート
株価:2,312円(2025-10-03終値)
市場:東証プライム/機械(半導体製造装置・材料)
1. 企業情報
- 概要:半導体後工程(パッケージング)向けの樹脂封止(モールディング)装置と精密金型で世界有数。切断(シンギュレーション)装置、レーザトリマ、メディカルデバイスも展開。装置販売に加え、金型・消耗品・保守で収益を補完。海外売上比率は約88%(2025/3期)。
- セグメント構成(2025/3期 会社データ):
- 半導体製造装置 約92%
- メディカルデバイス 約4%
- レーザ加工装置 約4%
- 製品例:樹脂封止装置、精密金型、シンギュレーション装置、レーザトリマ、TENシステム、エンドミル・ドリル、離型フィルム など
- 本社:京都市南区
- 設立:1979年
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:半導体後工程(パッケージング・組立)向けの樹脂封止装置と精密金型で強い競争力。AI・HPC用途の先端メモリや高多ピン・大面積パッケージの成形需要に対応。
- 競争環境:
- 樹脂封止・パッケージ装置:海外・国内の後工程装置各社と競争(具体的シェアは非開示)。
- 切断・加工領域は他社装置(例:ダイシング・レーザ系)とも競合。
- 課題:
- 顧客設備投資サイクルと政策リスク(関税・輸出規制)の影響を受けやすい。
- 中国内製化の進展、為替・地政学の不確実性。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/重点:
- 生成AI・HPC需要の取り込み、次世代メモリ向け装置(例:CPM1080)の採用拡大。
- 精密金型・アフターサービスの強化による安定収益の確保。
- 海外販売・サービス体制の拡充(インド、マレーシア販社新設)。
- 2026/3期の会社計画(公表値):
- 通期:売上高 560億円、営業利益 98億円、当期純利益 68.6億円、EPS 91.46円
- 第1四半期は納入時期の後ズレ等で減収赤字も、第2四半期以降の回復前提で通期予想は据え置き。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:景気感応度の高い装置販売に、金型・消耗品・保守サービスが継続収益として寄与。製品世代交代や高機能化に伴う金型の更新需要も見込める。
- 変化適応力:AI/HPC・先端メモリ向け等の需要シフトに合わせた新機種投入(CPM1080など)を進め、顧客ニーズの高度化に対応。
- リスク:政策変更・関税、主要顧客の投資延期、為替、部材調達、地政学。受注・納入時期の変動で四半期の業績振れが大きい。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発:高スループット・高歩留まりの樹脂封止、肉厚・大面積・多ピン対応、樹脂流動・熱制御、精密金型の微細加工技術に強み。
- 主力・注力:
- 樹脂封止装置(モールディング):先端メモリ・高性能パッケージ向けの採用拡大(CPM1080等)。
- 精密金型・消耗品:装置稼働に伴う継続需要。
- レーザトリマ・シンギュレーション:用途別に提案を強化。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価 2,312円、EPS(会社予想)91.46円、BPS 803.08円、時価総額 1,737億円
- 現状指標:
- PER(予想):約25.3倍(業界平均 16.6倍)
- PBR(実績):約2.88倍(業界平均 1.4倍)
- EV/売上(LTM):約3.05倍(EV≒1,633億円、売上LTM≒534.8億円)
- EV/EBITDA(LTM):約11.6倍
- 参考ベンチマーク価格(単純比較・助言でなく指標比較):
- 業界平均PER 16.6倍 × EPS 91.46円 ≒ 1,520円
- 業界平均PBR 1.4倍 × BPS 803.08円 ≒ 1,120円
- コメント:PER・PBRとも業界平均に対しプレミアム水準。成長期待・収益力・技術優位への評価が織り込まれている可能性。
7. テクニカル分析
- トレンド:株価は50日線(約1,892円)、200日線(約1,696円)を大きく上回り、中期的に上昇トレンド優勢。
- 位置づけ:52週高値 2,577円/安値 960円のレンジで、現状は上方域(高値圏寄り)。直近で高値更新後に押し目を形成。
- 需給:10日平均出来高(約1,210万株)が3カ月平均(約529万株)を上回り、売買活発。信用買残の増加(+158.8万株)、信用倍率2.13倍で短期的な変動性に留意。
8. 財務諸表分析
- 成長:
- 売上高:2022/3 506.7億円 → 2023/3 538.2億円 → 2024/3 504.7億円 → LTM 534.8億円(対前期+6.0%)
- 2026/3期1Qは売上80.8億円(前年比-39.0%)。第2四半期以降の回復を見込む計画。
- 収益性(LTMベース):
- 粗利率:約37.2%(粗利 199.1億円)
- 営業利益:88.8億円(営業利益率 約16.6%)
- EBITDA:141.2億円(マージン 約26.4%)
- 当期純利益:81.2億円(純利率 約15.2%)/正規化利益 約68.3億円(非経常除外の目安)
- 参考:2026/3期1Qは営業損失▲5.81億円(営業損失率▲7.2%)
- 効率性・資本性:
- ROE(実績):13.56%(直近四半期の赤字影響でLTMは低下傾向のデータもあり)
- ROA(参考データ):約4.4%
- 財政状態:
- 自己資本比率:73.8%(1Q時点 69.5%)
- 流動比率:約229%
- ネットキャッシュ:現金236億円 − 有利子負債132億円 ≒ +115億円(1Q末概算)
- トレンド:22–24年は利益の山からの調整、LTMでは回復兆候。短期は受注・納入タイミングの影響を強く受ける。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:通期予想 1株20円、配当利回り約0.87%、配当性向約18.5%(過去5年平均利回り1.22%)
- 自社株買い:開示情報に目立った実施記載はなし(自己株口 0.06%)
- 直近イベント:2024/9/27に1→3の株式分割を実施。基準日ベースの次回権利落ち予定 2026/3/30。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の値動き:9/24に年初来高値2,577円を更新後、2,100〜2,350円ゾーンでの荒い値動き。短期はイベント・ニュースに敏感。
- 投資家関心:出来高急増、信用買い越し拡大。ポジションの積み上がりに伴う上振れ・下振れ双方の可能性。
- 影響要因:
- 生成AI・先端メモリ向け需要の進捗
- 中国・韓国・台湾の設備投資再開タイミング
- 政策(関税・輸出規制)や為替
- 受注・納入の期ズレ(四半期の利益振れ)
11. 総評
- 事業面:樹脂封止装置・精密金型という強みのある後工程領域で、AI/HPC・先端メモリ向けの採用が進む。装置+金型・保守の組合せで収益の質を高めている。
- 業績面:1Qは政策・納入時期の影響で減収赤字となったが、LTMでは売上・利益ともに回復傾向。通期は黒字計画を維持。
- 財務面:自己資本比率が高く、ネットキャッシュで財務健全性は良好。
- 株価面:業界平均に対してPER・PBRはプレミアム。高成長テーマ(AI・先端メモリ)や収益力への評価が織り込まれる一方、四半期業績の振れと政策リスクが短期のボラティリティ要因。
- テクニカル:52週レンジの上方域で推移。モメンタムは強いが変動性にも留意。
(注)本資料は公開情報に基づく客観的な整理であり、投資勧誘や助言を目的としたものではありません。数値は四捨五入や期間差により一致しない場合があります。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上は前期比+6%程度、3年CAGRも小幅プラス。1Qは落ち込みがあるが、基準はLTM・中期で評価。
- 収益性:A
- 根拠:LTMの粗利率約37%、営業利益率約16.6%、EBITDAマージン約26%。業界平均を上回る水準とみられる(非経常の影響は除外ベースで勘案)。
- 財務健全性:S
- 根拠:自己資本比率約74%、流動比率約229%、ネットキャッシュ保有、D/E低位。
- 株価バリュエーション:C
- 根拠:PER・PBRが業界平均を上回るプレミアム。EV/EBITDA約11.6倍。相対的に割高寄りの評価。
参考データ・イベント
– 次回決算予定:2025年11月7日(予定)
– 権利落ち予定:2026年3月30日
– 年初来高値:2,577円/年初来安値:960円
– 信用動向:信用買残 563.5万株(前週比+158.8万株)、信用倍率 2.13倍
必要であれば、以下の追加資料をご提供できます。
– 指標のエクセル表(主要数値・計算比率)
– セグメント別の詳細グラフ(売上・利益構成)
– 通期業績予想と第1Q実績の乖離分析(要因と数値の整理)
企業情報
銘柄コード | 6315 |
企業名 | TOWA |
URL | http://www.towajapan.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 機械 – 機械 |
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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