早稲田アカデミー(4718)企業分析レポート

株価:2,631円(2025-10-03終値)/市場:プライム/時価総額:約500億円

1. 企業情報

  • 概要:首都圏の中学・高校受験に強みを持つ集団指導塾「早稲田アカデミー」を中核に、個別指導(Kobetsu Shingakukan/個別進学館)、東進衛星予備校(大学受験)等を展開。1974年設立、本社は東京都豊島区。
  • 事業構成(2025.3 連結):小学部59%、中学部35%、高校部5%、その他1%
  • 従業員:1,103人(平均年齢38.7歳、平均年収570万円)
  • 特徴:難関校合格実績に基づくブランド力、集団指導×個別指導×大学受験のポートフォリオ展開

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:
    • 首都圏の中学受験・高校受験で強固なブランドと合格実績を保有。
    • 個別指導や東進衛星予備校の拡大により、小中高の一気通貫の受講動線(LTV最大化)を志向。
  • 競合環境(例示):リソー教育(TOMAS)、明光ネットワークジャパン、東京個別指導学院、市進教育、京進、ナガセ(東進)、学研HD 等(直近短信に市場シェアの数値開示はなし)。
  • 競争優位性:
    • 難関校合格実績と講師力、首都圏密集の教室網、広告展開(人気アニメコラボ等)による集客力。
  • 課題:
    • 少子化下での生徒獲得競争の激化、人件費・地代家賃等の固定費負担、デジタル化対応(オンライン・ハイブリッド)の継続強化。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・方向性:顧客生涯価値(LTV)最大化を軸に、学齢縦断の提供価値を強化。
  • 中期重点施策:
    • 個別指導の拡大:「2027年 個別指導校舎100校体制」目標(2025年7月に74校到達)。
    • 大学受験領域の拡大:東進衛星予備校の新規開校(7校目)。
    • 人材投資:採用・育成の強化、ベースアップでエンゲージメントとサービス品質を高める。
    • マーケティング:合格実績の訴求とコラボ施策での認知拡大。
  • 進捗(2026年3月期1Q短信):生徒数は前年同期比+4.2%、売上+7.3%、1Q赤字幅は縮小(季節性の範囲)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:授業料・講習料が中心。固定費(人件費・賃料)負担が大きく、季節性が強い(1Qは損失計上が通例、夏期講習・受験期に収益が厚くなる)。
  • 持続性の論点:
    • 首都圏の受験ニーズは相対的に底堅い一方、少子化の構造リスクは継続。
    • 個別指導・大学受験領域の拡大により学齢縦断の囲い込みが可能、単価・継続率の向上余地。
    • デジタル活用・教材連携の進展が差別化要素。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・運営面:東進衛星予備校に代表される映像・デジタルの活用、学習管理や広告のデジタル施策を推進。
  • 主力領域:
    • 集団指導(小・中):難関校合格実績が集客を牽引。
    • 個別指導:校舎数拡大でLTV向上を狙う成長ドライバー。
    • 大学受験(東進):高校生セグメントの補完。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 株価:2,631円
  • 会社予想EPS:140.11円 → PER約18.78倍(開示値)
  • 実績BPS:765.94円 → PBR約3.43倍(開示値)
  • 参考比較(業界平均):PER 17.0倍、PBR 1.8倍
    • PERベース:業界平均比でややプレミアム水準(約+10%程度)
    • PBRベース:業界平均比で高め
  • 補助指標(概算):
    • EV ≈ 時価総額500.2億 + 有利子負債46.6億 − 現金691.0億? → 本データは「現金69.1億円」の誤読に注意。現金および預金は約69.1億円(6.91B)。従いEV≒500.2−69.1+4.7=約436億円
    • EV/売上高 ≈ 1.24倍(LTM売上350.7億円)
    • EV/EBITDA ≈ 8.8倍(LTM EBITDA約49.5億円)
  • 配当:予想50円(利回り約1.90%)、5年平均利回り2.07%との比較ではやや低めに位置。

注:上記は与件データに基づく機械計算。将来予想の不確実性には留意。

7. テクニカル分析

  • 位置づけ:
    • 52週レンジ:1,577〜2,955円。現状2,631円はレンジ上寄り(約76%地点)だが年初来高値からは約11%下。
    • 移動平均:50日線2,731円>株価2,631円、200日線2,296円<株価 → 中期は強含み、直近は調整局面。
  • モメンタム:
    • 直近10日:2,955円到達後に陰線続きで50日線割れ。出来高は高値形成時に膨らみ、その後は低下傾向。
  • 需給(信用):
    • 信用倍率0.04倍(売り超過)。信用売残81.9万株に対し買残2.9万株。短期的なニュースで値動きが振れやすい構造。

8. 財務諸表分析(LTMベース中心)

  • 成長:
    • 売上高:350.7億円(前年比+6.7%)、3年CAGR約+7.1%(2022→2025)
  • 収益性(LTM、損益計算書ベース):
    • 粗利率:約31.1%(109.2/350.7)
    • 営業利益率:約10.1%(35.5/350.7)
    • 当期純利益率:約6.7%(23.4/350.7)
    • EBITDAマージン:約14.1%(49.5/350.7)
    • 参考:1Qは季節性で営業損失(-4.6%)だが、通期では黒字・増益基調。
  • 効率性・資本収益:
    • ROE(実績):15.88%
    • ROA(参考):—(提供値に差異ありのためLTMは割愛)
  • 財務健全性:
    • 自己資本比率:62.0%(1Q末63.9%)
    • 流動比率:約198%
    • D/E(有利子負債/自己資本):約3.3%
  • キャッシュ:
    • 現金同等物:約69.1億円、有利子負債:約4.7億円(ネットキャッシュ状態)
  • 過去推移(売上/利益):
    • 売上:285.5→307.3→328.7→350.7(億円)
    • 営業益:18.2→24.0→28.9→35.5(億円)
    • 純利益:11.1→15.5→21.3→23.4(億円)

注:一部の自動集計指標に不整合が見られるため、上記は主に損益計算書明細に基づき算出。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当実績・予想:
    • 2025年3月期:年間55円(うち記念配当10円)
    • 2026年3月期(予想):年間50円(中間20・期末30)
  • 予想配当性向:約35%(提供データ)
  • 自己株式:2.31%(自己株口、BIP/ESOP含む自己株の取扱いは注記あり)
  • 自社株買い:本データ内に明記なし(—)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 52週騰落:+56.98%(TOPIX/S&P500参照値比でも相対的に強め)
  • ボラティリティ:β 0.24(市場連動性は低め)
  • 流動性・需給:
    • 浮動株:約943万株、内部保有58.45%、機関保有4.79% → フロートが小さく値動きが振れやすい局面がある。
    • 信用売り超過(倍率0.04倍)は短期需給の変動要因。

11. 総評

  • 収益性と成長性:売上・利益ともに安定成長。難関校合格実績を背景にブランドが強く、LTMで営業利益率約10%まで改善。
  • 財務健全性:自己資本比率60%台、ネットキャッシュ、流動比率約2倍と健全。
  • 戦略妥当性:個別指導の拡大と東進の補完でLTV最大化を目指す方針は少子化環境下でも合理的。1Qの季節赤字は構造的要因で、通期計画は据え置き。
  • バリュエーション:PER・PBRともに業界平均比でプレミアム評価。直近は50日線を下回る調整局面ながら、200日線上での上昇トレンドは維持。
  • リスク・留意点:少子化・採用競争・固定費負担、入試制度やデジタル化への適応。短期は信用売り超過による需給変動に留意。

本資料は提供データに基づく分析であり、投資助言ではありません。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 根拠:LTM売上+6.7% YoY、3年CAGR約+7.1%。
  • 収益性:A
    • 根拠:粗利率約31%、営業利益率約10%、EBITDAマージン約14%と安定。1Q赤字は季節性。
  • 財務健全性:S
    • 根拠:自己資本比率約62〜64%、流動比率約198%、D/E約3%(ネットキャッシュ)。
  • 株価バリュエーション:C
    • 根拠:PER18.8倍・PBR3.43倍と業界平均(PER17倍・PBR1.8倍)比でプレミアム。EV/EBITDA約8.8倍は中庸〜やや高めのレンジ感。

【参考(イベント)】
– 2026年3月期 第1四半期決算短信:2025年8月1日公表(業績予想は据え置き)
– 今後の決算予定:—(公表水準で変更なし)
– 配当(予想):中間20円、期末30円(年間50円)

出所:ご提供の会社データ、決算短信要約、株価・指標データ等。以上は正確性に配慮していますが、最新開示の確認を推奨します。


企業情報

銘柄コード 4718
企業名 早稲田アカデミー
URL http://www.waseda-ac.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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