七十七銀行(8341)企業分析レポート

  • 株価:6,118円(年初来高値 6,280円/年初来安値 3,343円)
  • 時価総額:約4,690億円
  • 予想PER:10.32倍/実績PBR:0.75倍
  • 予想EPS:593.0円/実績BPS:8,136.72円
  • 予想配当:210円(予想利回り約3.43%、予想配当性向約33%)
  • 直近四半期(2026/3期1Q)純利益:122.9億円(前年比+8.6%)

1. 企業情報

  • 概要:宮城県・仙台市を地盤とする東北最大の地方銀行。法人・個人向けに預金、貸出、有価証券運用、投信・保険の仲介、信託、リース等を展開。
  • 特色:仙台エリアの再開発関連に注力。横浜銀行等とシステムの共同化によりコスト最適化を図る。課題は預貸率の向上。
  • バランスシート概観(2025/3期末、連結)
    • 資金(預金)構成:普通預金比率が高い(普通73%、定期20% 等)
    • 資産構成:貸出金約60%、有価証券約28%
    • 融資先:中小企業等向け67%、住宅・消費者向け22%(2025/3期)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:宮城県・仙台圏で高いプレゼンスを持つ広域地銀。東北最大規模で、地域密着の顧客基盤が強み。
  • 競争優位性:
    • 地域内の顧客網・行政/地域インフラ企業との関係性
    • システム共同化による運営コスト抑制
    • 仙台再開発関連の資金需要取り込み余地
  • 課題:
    • 預貸率の改善(余剰資金の効率活用、有価証券依存の低減)
    • 金利上昇局面での預金コスト上昇管理
    • 地域人口動態・中小企業の事業承継による与信リスク

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン:Vision 2030(資料名)を掲げ、地域総合金融の機能強化を志向。
  • 重点施策(開示情報の範囲内):
    • 貸出拡大(法人・中小企業、個人向けをバランス良く)と利息収入の増強
    • 有価証券ポートフォリオの再構築(金利リスク抑制、評価変動耐性の強化)
    • 役務(手数料)収益の拡大(投信、保険、各種ソリューション)
    • システム共同化・デジタル化による経費効率の維持・改善
  • 通期見通し(会社計画):2026/3期 連結純利益 440億円、EPS 593円(5/9公表から修正なし)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:資金利鞘(貸出金利息−預金等調達コスト)+有価証券運用益+手数料収入。
  • 環境適応力:
    • 金利上昇は貸出利回り改善要因だが、預金利息増等の調達コスト上昇が逆風。同行はポートフォリオ再構築で金利感応度を抑制。
    • 地域の再開発・企業投資・個人住宅需要の取り込みにより、貸出残高の増勢を維持。
    • 手数料収入の増加は収益の分散化に寄与。
  • リスク耐性:自己資本比率は5.5〜5.8%(業態特性上の高レバレッジ)。証券評価や与信費用の変動に留意。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・運営:
    • 横浜銀行等との勘定系システム共同化による運用コスト抑制・安定稼働
    • デジタルチャネル・オンラインサービスの提供(口座、振込、投信等)
  • 収益牽引:
    • 貸出金利息(2026/3期1Qで増加寄与)
    • 役務取引等収益(投信・保険等の手数料)
    • 有価証券運用は金利環境に応じて再構築を継続

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 現状:
    • 予想PER:10.32倍(業界平均10.7倍比でやや低め)
    • 実績PBR:0.75倍(業界平均0.4倍比で高め)
    • 予想配当利回り:約3.43%(5年平均利回り3.54%に近い水準)
  • 補足計算:
    • PER=株価6,118円 ÷ 予想EPS593円 ≒ 10.32倍
    • PBR=株価6,118円 ÷ BPS8,136.72円 ≒ 0.75倍
  • 評価整理:PERは同業平均比でやや低水準、PBRは同業平均比で高め。総合的には中立的な水準との見方が可能。

7. テクニカル分析

  • トレンド:株価は50日線(約5,649円)・200日線(約4,859円)を上回り上昇トレンド継続。
  • 位置:52週高値6,280円から約-2.6%、高値圏での持ち合い。
  • モメンタム:直近の商いは3カ月平均を上回る日が多く、関心は高め。
  • 信用動向:信用買残20.2万株(前週比+1.69万)、信用倍率7.32倍と買い長。上昇・下落いずれにも振れやすい点に留意。

8. 財務諸表分析(連結)

  • 売上(経常収益に相当する指標ベース):
    • 年次推移:1.120兆円→1.151兆円→1.426兆円→1.570兆円(2022→2025、百万円表示ベース:112,072→115,145→142,665→157,017)
    • 3年CAGR:約+11.9%
    • LTM:1,616億円(別指標表、前年比は小幅増)
  • 利益:
    • 税引前利益:562.7億円(2025/3期)
    • 当期純利益:392.7億円(2025/3期、前年比+31.8%)/LTM 402.4億円
    • 2026/3期1Q:純利益122.9億円(+8.6%)
  • 収益性:
    • 営業利益率(LTM):約43%
    • 純利益率(LTM):約24.9%
    • ROE(LTM):約6.7%、ROA(LTM):約0.38%
  • 財政状態:
    • 自己資本比率:5.5%(2025/3期)→5.8%(2025/6末)
    • 総資産:約10.4兆円、貸出金:約6.22兆円、有価証券:約2.88兆円(2025/6末)
  • キャッシュフロー:四半期CF計算書は未作成(短信注記)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当実績/予想:
    • 2025/3期:年175円
    • 2026/3期(予想):年210円(中間105円・期末105円)
  • 予想配当性向:約33%
  • 自己株式:期末自己株式 2,376,101株(発行済の約3.1%、資料区分により2.38%の表記もあり)
  • 自社株買い:開示情報の範囲では大規模な自己株買いの記載は確認できず(自己株は保有)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 52週騰落:+51.1%(市場平均を上回る伸長)
  • 出来高:直近10日平均は3カ月平均を上回る推移の日が多く、短期的な関心は高い。
  • 影響要因:
    • 金利環境(貸出金利回り改善と預金コスト上昇の綱引き)
    • 証券ポートフォリオの評価・解約益
    • 地域経済動向(仙台再開発、中小企業投資)
    • 会社計画達成度(1Qは概ね計画線上)

11. 総評

  • 地域最大規模の顧客基盤とシステム共同化を活かし、貸出拡大・手数料収入増で本業収益を底上げ。有価証券の見直しで金利リスク耐性も意識。
  • 収益面は直近数年で拡大基調、1Qも増益。ROEは地銀として標準〜やや上位水準。
  • バリュエーションはPERで同業平均比やや低め、PBRは同平均比で高めと中立圏。株価は高値圏での推移が続く。
  • 主な留意点は、預金コスト上昇、証券評価の変動、地域景気・与信費用の振れ、信用買いの積み上がりによるボラティリティ。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 理由:売上は3年CAGR約+11.9%、純利益も増加傾向。直近四半期売上は前年同期比-5.5%だが、通期見通しは増益計画。
  • 収益性:B
    • 理由:ROE約6.7%、純利益率約25%。業態特性を踏まえると標準〜良好水準。
  • 財務健全性:B
    • 理由:自己資本比率5.5〜5.8%(銀行業の一般的水準)。貸出増と証券再構築で金利・市場リスク管理を継続。
  • 株価バリュエーション:B
    • 理由:PERは業界平均比でやや低め、PBRは平均比で高め。総合すると中立的。

参考データ(抜粋)
– 2026/3期1Q:経常利益176.5億円(+6.8%)、純利益122.9億円(+8.6%)
– 会社予想(2026/3期):純利益440億円、EPS 593円、年間配当210円
– テクニカル:50日線5,649円/200日線4,859円、52週高値6,280円
– 信用倍率:7.32倍(買い残増加)

本レポートは提示データに基づく要約・計算であり、将来の結果を保証するものではありません。各判断は最新の一次情報・有価証券報告書・決算短信等でご確認ください。


企業情報

銘柄コード 8341
企業名 七十七銀行
URL http://www.77bank.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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