以下は公開情報に基づく一般的な企業分析であり、投資判断を目的としたものではありません。
リンクアンドモチベーション(2170)分析レポート
株価: 519円(2025-10-07終値)
市場: 東証プライム/サービス業
時価総額: 575.8億円
1. 企業情報
- 概要
- 組織・人事・IR領域を中心とする経営コンサルティングとクラウド(SaaS)を展開。独自の「モチベーションエンジニアリング」を基盤に、組織診断SaaS「モチベーションクラウド」や組織開発コンサル、研修(新入社員〜経営層)、採用支援を提供。
- マッチング領域では、ALT(外国語指導助手)派遣・人材紹介、求人プラットフォーム「OpenWork」関連、IR支援なども手掛ける。個人開発では社会人向けキャリアスクール、学習塾などを運営。
- セグメント構成(売上構成比・連結、2024.12)
- 組織開発ディビジョン: 39%
- 個人開発ディビジョン: 17%
- マッチングディビジョン: 44%
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 日本のHRソリューション/コンサル市場において、コンサル×SaaS(モチベーションクラウド)のハイブリッドモデルを持つ点が特徴。人材サービス(ALT派遣、人材紹介、求人プラットフォーム)も併営し、企業の採用・育成・組織改善を一気通貫で支援できる提供範囲を持つ。
- 競争優位性
- 豊富な組織診断データに基づくベンチマークとコンサルの実行支援力、SaaSによる継続課金での関係維持、複数事業のクロスセルによるLTV向上が強み。
- 課題
- 国内需要(雇用・賃金・自治体予算)への依存度が高く、景気循環・政策変更の影響を受けやすい。SaaSは競争激化、派遣/紹介は市況感度が高い。多事業ポートフォリオの運営効率化も継続課題。
3. 経営戦略と重点分野
- 方針(推測含む一般論)
- モチベーションクラウドの拡販とアップセル(診断から改善施策までの統合)、コンサル/研修とSaaSの組み合わせによる解約率低下とARPU向上。
- マッチング領域(ALT派遣、人材紹介/求人プラットフォーム)の収益性改善と規模拡大。
- データドリブンな組織・人材マネジメント支援の強化、ソリューション間のクロスセル促進。
- 中期的な重点テーマ(一般的枠組み)
- 収益のストック比率向上、プロダクトの機能拡充(サーベイ高度化、ダッシュボード/アクション支援)、営業生産性向上、資本効率の維持・向上(高ROE水準)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- ストック(SaaS)+フロー(コンサル・研修・派遣/紹介)のミックス。SaaSが安定収益を提供し、フローで成長を上乗せするモデル。
- 適応力
- データ/アナリティクス活用やクラウド化により、顧客の継続利用を促す構造。景気や政策の影響を受けるマッチング/教育関連を、SaaS/コンサルの安定性で補完するポートフォリオ設計。
5. 技術革新と主力製品
- 技術/独自性
- 組織エンゲージメントの定量化とベンチマークを核にしたSaaS(モチベーションクラウド)。蓄積データに基づく改善提案と実行支援(コンサル/研修)を一体で提供。
- 主力領域
- モチベーションクラウド(SaaS)、組織開発コンサル/研修。収益規模はマッチング事業が最大(売上構成比44%)だが、収益性はSaaS/コンサルが牽引しやすい構造。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価 519円、EPS(会社予想)36.43円、BPS 116.32円、業界平均PER 17.0倍・PBR 1.8倍
- 指標
- PER(予想): 14.25倍(業界平均比で低め)
- PBR(実績): 4.46倍(業界平均比で高め)
- EV/S(試算): 約1.55倍[EV≒時価総額575.8億+(有利子負債122.2億−現金87.0億)=約611億円、売上LTM 393.9億円]
- 配当利回り(予想): 約3.1%(会社予想16円/株、Payout約39%)
- コメント
- 収益性・ROEの高さ(ROE LTM約30%、FY24実績34%)を背景にPBRは高水準。一方でPERは業界平均を下回る水準。収益性指標とバリュエーションの間で評価は混在。
7. テクニカル分析
- 位置づけ
- 52週レンジ: 427円〜661円。現在519円はレンジ下寄り〜中位。
- 50日移動平均: 548円、200日移動平均: 536円。現在値は両移動平均を下回る。
- 短期動向
- 直近10日で概ね510〜540円のレンジ内推移。権利落ち(9/29の配当表示)通過後は戻り鈍い。
- 需給
- 信用買残 98.0万株(前週比▲10.6万)、信用売残 52.6万株(前週比+32.5万)、信用倍率 1.86倍。売り残増・買い残減で短期は上値が重くなりやすい需給。
8. 財務諸表分析
- 成長
- 売上高(億円): 2021:326.4 → 2022:327.8 → 2023:339.7 → 2024:374.6 → LTM:393.9
- 3年CAGR(2021→LTM)約+4.8%、LTM対前年比 約+5.2%、直近期YoY売上成長 +9.0%
- 営業利益(億円): 2021:20.7 → 2022:36.3 → 2023:46.2 → 2024:54.9 → LTM:59.8
- 収益性(LTMベース)
- 粗利率: 約53.3%(20.99/39.39)
- 営業利益率: 約15.2%(5.98/39.39)
- EBITDAマージン: 約19.9%(7.83/39.39)
- 当期純利益率: 約9.7%
- ROE: 約30.0%、ROA: 約11.6%
- キャッシュフロー(LTM)
- 営業CF: 52.3億円、レバードFCF: 46.8億円。利益計上と概ね整合し、投資後も手許資金積上げ可能。
- 財務健全性
- 現金: 87億円、有利子負債: 122.2億円、ネット有利子負債: 約35億円
- 自己資本比率: 34.0%(FY2024実績)、D/E(総負債/自己資本)約79%、流動比率 1.37倍
- 金利負担: 営業利益約59.8億円に対し利息費用約1.1億円で負担軽微(利払余裕大)
- トレンド
- 売上・利益ともに段階的な改善が継続。粗利・営業利益率も改善傾向。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 会社予想1株配当16.0円、予想利回り約3.1%、配当性向約39%(安定配当可能なレンジ)。
- 直近5年平均利回り1.75%に比して現状は高めの水準。
- 自己株式
- 自己株式保有あり(約250万株、2.29%)。今後の還元手段の選択肢として機動的な活用余地。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落率 −16.6%と市場平均(S&P500 +17.2%)に相対劣後。Beta 0.88で市場感応度は中程度以下。
- 投資家構成
- インサイダー保有比率が高い(約57.7%)一方、機関投資家保有は限定的(約6.2%)。フリーフロートが相対的に小さく、イベント時の価格変動が大きくなりやすい側面。
- 需給・カタリスト
- 直近は信用売残増で短期需給はやや上値抑制要因。カタリストは決算・SaaSのKPI(導入社数/解約率/ARPU)、マッチング領域の市況、政策(ALT関連)など。
11. 総評
- 事業面
- コンサル×SaaSのハイブリッドとマッチング事業のポートフォリオで、売上・利益は中程度の成長が継続。SaaSのストック化とデータ活用が安定性に寄与。
- 財務/収益性
- 粗利率・営業利益率はサービス業として堅調。ROEは高水準、CF創出も良好。自己資本比率は40%未満だが、利払い負担は軽微。
- バリュエーション/株価
- PERは業界平均を下回る一方、PBRはプレミアム。収益性・資本効率の水準を織り込む形で評価は分かれる。短期テクニカルは移動平均下、需給は売り圧力がやや優勢。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性: A
- LTM売上YoY +5.2%、3年CAGR約+4.8%、直近期YoY売上 +9%と増収基調。
- 収益性: A
- 粗利率約53%、営業利益率約15%、EBITDAマージン約20%、ROE 30%前後と高水準。
- 財務健全性: B
- 自己資本比率34%、流動比率1.37倍、D/E約79%。ネット有利子負債は適度で利払余裕は十分。
- 株価バリュエーション: B
- PERは業界平均比で割安、PBRは割高、EV/Sは中庸圏。総合すると中立評価。
参考情報
– 今後の主な予定
– 配当権利落ち予定日: 2025-12-29
– ティッカー: 2170(リンクアンドモチベーション)
企業情報
銘柄コード | 2170 |
企業名 | リンクアンドモチベーション |
URL | http://www.lmi.ne.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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