オービックビジネスコンサルタント(4733)企業分析レポート

株価: 8,683円(2025-10-10終値)/ 市場区分: 東証プライム / 時価総額: 約6,547億円
– 企業情報
– 事業概要
– 中小企業向け基幹・業務パッケージ「奉行」シリーズ(勘定奉行・給与奉行・人事奉行・商奉行・固定資産奉行 等)を展開。クラウド版(奉行クラウド)への移行を推進。
– 製品は会計・人事・給与・販売・購買などのバックオフィス領域に特化。法改正(インボイス/電帳法等)対応や業務標準化に強み。
– 売上構成(2026/3期1Q・品目別):ソリューションテクノロジー59%(うちクラウドが大宗)、関連製品10%、サービス32%。
– 特徴
– 高いブランド力と既存導入基盤、パートナー/販売代理店網による案件獲得力。
– 非連結単体決算。筆頭株主はオービック(親密関係)、創業家を含むインサイダー持株比率が高い。
– 業界のポジションと市場シェア
– ポジション
– 中小企業向け業務パッケージで高シェア。オンプレからクラウドへの移行を自社基盤で吸収。
– 競合
– 中小向けクラウド会計・人事領域:freee、マネーフォワード、弥生(非上場)など。
– 会計事務所/税務系・ERP周辺:TKC、オービック(ERP/基幹)、他業務SaaS各社。
– 競争優位性
– 長年の導入実績と高スイッチングコスト、法改正対応の早さ、パートナー網、豊富な機能群。
– 課題
– SaaS専業各社との価格・UI/UX・機能進化競争、マイクロ事業者~ミッド市場までの細分化ニーズ対応。
– オンプレ減少のスピード管理とクラウドへの円滑な置換え。
– 経営戦略と重点分野
– ビジョン/戦略(短信・IR記載の要旨)
– クラウドの拡大(奉行クラウドを主力にサブスク基盤の強化)。
– AIエージェント/自動化の実装、セキュリティ強化、パートナーエコシステムの拡充。
– 施策・重点分野
– クラウド収益拡大(1Qクラウド売上+21.7%)。オンプレは計画的縮小。
– 既存顧客のクラウド移行推進、クロスセル(人事・勤怠・経費等周辺機能)。
– 代理店・SIerと連携した導入支援、法対応(インボイス/電帳法/電子インボイス)を機会に需要取り込み。
– 事業モデルの持続可能性
– 収益モデル
– パッケージ/関連製品売上+保守・クラウドの定期収益。前受収益3,111億円(1Q末、千円単位換算)と大きな繰延収益残高が安定性を示唆。
– 適応力
– オンプレ減をクラウド成長で上回る構図。法改正起点の需要や業務標準化の継続トレンドは追い風。
– リスク
– 競合SaaSの台頭、価格競争、サイバーセキュリティ要件の高度化、国内SMB景況に対する感応度。
– 技術革新と主力製品
– 技術動向・独自性
– AIエージェントの組込、ワークフロー自動化、API連携・データ連携を強化。法対応や監査/内部統制観点の機能も差別化要素。
– 収益牽引
– 奉行クラウドが成長ドライバ(1Qクラウド売上7,274百万円、前年同期比+21.7%)。保守収入は大きなベースを維持。
– 株価の評価(バリュエーション)
– 現在株価: 8,683円
– 予想EPS: 230.79円 → 予想PER: 37.6倍(会社公表値と一致)
– 実績BPS: 2,128.2円 → PBR: 4.08倍(会社公表値と一致)
– 参考指標
– 時価総額/売上高(P/S): 約13.9倍(654.7億円/46.98億円)
– EV/S: 約10.6倍(EV≒時価総額6,547億円−現金1,579億円)
– 業界平均との比較(提供データ)
– PER: 同社37.6倍 vs 業界平均23.2倍 → プレミアム
– PBR: 同社4.08倍 vs 業界平均2.3倍 → プレミアム
– 配当利回り: 1.22%(予想)、配当性向: 約46%(予想)
– テクニカル分析
– トレンド
– 50日線: 8,808円、200日線: 7,901円。株価は50日線をやや下回り、200日線を上回る → 中期上昇トレンド継続、短期はやや弱含み。
– 位置づけ
– 52週高値: 9,379円、安値: 6,503円。現水準はレンジ上中位(高値から約−7%、安値から約+33%)。
– 需給
– 信用倍率5.0倍(買い長)。信用買残は前週比増。浮動株が相対的に少なく、需給の影響を受けやすい可能性。
– 財務諸表分析(LTM=過去12か月)
– 売上・利益
– 売上高: 469.8億円(前年: 419.5億円)YoY+12.0%
– 営業利益: 217.4億円、営業利益率: 46.3%
– 当期純利益: 161.8億円、純利益率: 34.5%
– 粗利率: 83.8%、EBITDAマージン: 47.4%
– 効率・収益性
– ROE: 10.5%、ROA: 6.9%(現金潤沢・無借金に近い構造でROEは控えめ)
– キャッシュフロー・財政状態
– 営業CF: 167.5億円、レバレッジドFCF: 130.8億円
– 現金等: 1,579億円、流動比率: 4.54倍、自己資本比率: 76.2%(安全性は非常に高い)
– トレンド(過去数年)
– 売上: 2022年347.6億 → 2023年337.0億 → 2024年419.5億 → LTM469.8億
– 3年CAGR: 約+10.6%
– EPS: 2022年157.13円 → 2024年184.13円 → LTM215.27円(増益基調)
– 株主還元と配当方針
– 配当
– 前期実績: 年間100円、今期予想: 年間106円(中間53/期末53)。配当性向目安は約46%(予想)。
– 自社株
– 自己株式は0.3%と小規模。還元は主に配当中心。
– 補足
– インサイダー持株比率が高く(約63%)、浮動株は限定的。

  1. 株価モメンタムと投資家関心
  2. 直近10日
    • 9/30終値9,100円 → 10/10終値8,683円と短期はやや軟調。ボラティリティは限定的。
  3. 中期
    • 200日線上での推移、52週騰落+13.9%。業績成長に沿ったレンジ切り上げ。
  4. イベント

    • 次回決算(2025-10-28予定)、配当基準日(次回権利落ち2026-03-30予定)。
    • プロダクト/法改正対応、AI機能の発表などは関心材料になりやすい。
  5. 総評

  6. 高い収益性(営業利益率約46%)と強固な財務体質(自己資本比率76%・多額の現金)、クラウド移行の進展により、安定性と成長性をバランス良く示す。
  7. 一方、バリュエーションは業界平均に対してプレミアム(PER・PBRともに上位)。高収益・高キャッシュ水準や浮動株の少なさがプレミアムの背景。
  8. オンプレ減少をクラウド拡大で補う構図は明確。SaaS専業との競争や価格・機能進化、国内SMB景況、セキュリティ要件などの動向に留意。
  9. 短期テクニカルは50日線をやや下回りつつも200日線上で中期上昇を維持。イベント(決算等)の影響を受けやすい局面。

  10. 企業スコア

  11. 成長性: A
    • 根拠: LTM売上YoY+12.0%、3年CAGR約+10.6%、1Q売上+8.2%。
  12. 収益性: S
    • 根拠: 粗利率約84%、営業利益率約46%、EBITDAマージン約47%と非常に高水準。
  13. 財務健全性: S
    • 根拠: 自己資本比率76.2%、流動比率4.54、実質無借金・多額の現金。
  14. 株価バリュエーション: C
    • 根拠: 予想PER37.6倍、PBR4.08倍、EV/S約10.6倍と業界平均を上回る水準。

注記
– 本レポートは提供データに基づく客観的な情報整理であり、投資勧誘や特定の売買推奨を目的としたものではありません。必要に応じて会社開示資料(決算短信・IR資料)をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 4733
企業名 オービックビジネスコンサルタント
URL http://www.obc.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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