アルビス(7475)企業分析レポート
本資料は公開情報の整理による一般的な企業分析であり、投資助言を目的としたものではありません。
1. 企業情報
- 概要:北陸(富山・石川・福井)地盤の食品スーパーマーケットを展開。中京圏(岐阜・愛知)へ商圏拡大。三菱商事と提携し、調達・物流・商品開発面の連携を強化。グループ内に惣菜・豆腐の製造、精肉加工、トレイ・買物かご洗浄、ペットボトル等の資源減容、パン生地製造、農業・福祉連携事業などを保有。
- 事業構成(連結):スーパーマーケット99%、外販0%、その他1%(2025.3期)。
- 上場区分:東証プライム/小売業
- 本社:富山県射水市
- 代表者:池田和男
- 従業員:1,029人、平均年齢40.9歳、平均年収517万円
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:北陸の地域密着型食品スーパーとして上位の存在感。生鮮・惣菜に強みを持ち、プロセスセンター運用やPB拡大で差別化を志向。
- 競争環境:
- 同業スーパー(例:バローHD、オークワ等)との競争に加え、ドラッグストア(例:クスリのアオキ、ゲンキー等)やディスカウント、ECなど業態横断の競争が継続。
- 人件費・エネルギー費・物流費の上昇が収益圧迫要因。
- 競争優位性(示唆):
- 地域密着型MD、惣菜・生鮮の加工機能(プロセスセンター)、PB・高付加価値商品の拡充。
- 三菱商事との提携による調達力・サプライチェーン強化。
- 課題:スケール面での全国大手との格差、コスト上昇局面での粗利・販管費のマネジメント、出店・改装投資に伴う減価償却負担。
3. 経営戦略と重点分野(第4次中期経営計画:第58~60期)
重点施策(抜粋)
1) 高付加価値商品の開発・提供(商品開発課を新設、PB強化)
2) 店舗改装・MD導入による買物環境向上(既存改装と新店)
3) 働きがいのある職場づくり(研修・DX人材・女性管理職育成)
4) 業務基盤の強化(店舗標準化、電子棚札、プロセスセンター改善)
5) 地域課題解決(食品ロス削減、移動スーパー、環境施策)
– 進捗:新店・建替え新店の開設、ESL導入、太陽光パネル設置、プロセスセンター更新などを実行中。
– 通期予想(2026/3期、会社計画):売上高1,020.8億円(+4.0%)、営業利益22.6億円(+9.4%)、EPS190.16円。第1四半期は増収・減益だが予想は据え置き。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:食品スーパー(高回転・薄利)。生鮮・惣菜・PBの比率向上で粗利改善を狙う。プロセスセンター活用で原価・歩留改善を推進。
- 外部環境適応:
- 物価高や光熱費、人件費上昇に対し、価格政策・付加価値提案・省人化(ESL、標準化)で対応。
- 地域密着・移動スーパー等で需要の底堅さを確保。
- リスク:需要の節約志向強まり、同業態・異業態との価格競争、投資増に伴う償却負担・特損計上。
5. 技術革新と主力製品・サービス
- 技術・運用:
- 電子棚札(ESL)、店舗標準化、太陽光パネル等の省エネ施策。
- 海産プロセスセンター整備(既存設備除却に伴う特損を計上)による原価・品質管理の強化。
- 主力領域:生鮮・惣菜の内製力、PB・高付加価値商品の拡大が収益牽引領域。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価2,779円、時価総額約257億円
- 指標(会社予想・実績ベース)
- PER(予想):約14.5倍(業界平均21.3倍比で低水準)
- PBR(実績):約0.74倍(業界平均1.8倍比で低水準)
- EPS(予想):191.94円
- BPS(実績):3,775.7円
- 配当利回り(予想):2.52%、配当性向:約37%
- EV/売上:≈0.28倍(EV≈277億円、LTM売上≈981.9億円)
- EV/EBITDA:≈5.6倍(LTMノーマライズEBITDA≈49.4億円)
- EV/EBIT:≈11.4倍(LTM EBIT≈24.2億円)
- コメント:収益性は食品スーパー標準域で、バリュエーションは業界平均比で抑制的な水準。
7. テクニカル分析
- 52週レンジ:2,565~3,325円。現値はレンジ下寄り(安値圏寄り)。
- 移動平均:50日 ≈3,018円、200日 ≈2,872円。現値は50日・200日線を下回る。
- 直近10日:下落バイアス(終値ベースで弱含み)。出来高は3か月平均(約21.7千株)に対し低下気味(10日平均約15.4千株)。
8. 財務諸表分析(LTMおよび過去推移)
- 売上高:981.9億円(LTM)/2024年3月期977.9億円/2023年3月期945.9億円/2022年3月期920.7億円
- 3年CAGR:約+2.2%、LTM YoY:約+0.4%
- 利益:
- 粗利:306.3億円(粗利率約31.2%)
- 営業利益:20.7億円(営業利益率約2.1%)※会社指標ではLTM1.37%の表示もあり、定義差に留意
- 当期純利益:16.2億円(純利益率約1.6%)
- EBITDA(ノーマライズ):49.4億円(EBITDAマージン約5.0%)
- 効率性・収益性:
- ROE(実績):約5.1%、ROA(LTM):約2.3%
- 財政状態:
- 自己資本比率:約61.1%、D/E:約34%、流動比率:約1.27倍
- 現金同等物:89.1億円、有利子負債:約109.1億円(ネット有利子負債:約20億円)
- トレンド:
- 売上は緩やかな増加。人件費・減価償却の増で営業利益は伸び悩み。
- 特別損失(設備除却等)の計上あり(LTMで一過性損益を除くとノーマライズ利益はやや上振れ)。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:年間70円(予想)、利回り約2.52%。過去5年平均利回り2.8%。
- 配当性向:概ね3~4割台(予想37%)。
- 自己株式:期末自己株式数78.7万株(発行株式の約8%弱)。現時点で新規の自己株買い方針の開示は確認情報なし。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:短期は弱含み。50日・200日線を下回る推移。
- 信用需給:信用倍率0.55倍(売り超過)。信用売残は前週比大幅減少のデータがあり、需給の偏りはやや緩和方向の示唆。
- ボラティリティ:5年β約0.20と低位。出来高は小型株水準で流動性は限定的。
11. 総評
- 中核は北陸地盤の食品スーパー。生鮮・惣菜・PBとプロセスセンター運用、ESL等の省人化で付加価値とコスト最適化を図る戦略。
- 売上は緩やかに拡大する一方、コスト上昇や投資減価償却増で利益率は低位~標準域。通期計画は増収増益を見込むが、実現には販管費コントロールと粗利維持が鍵。
- 財務基盤は自己資本比率6割超・ネット有利子負債軽微と健全。バリュエーションはPER・PBRともに業界平均比で低位。
- 株価は52週レンジ下寄りで、短期モメンタムは弱め。需給(信用)は売り超過だが売残減で中立化の動きも確認。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:B
- LTM売上YoY約+0.4%、3年CAGR約+2.2%と緩やかな成長。
- 収益性:B
- 粗利率約31%、営業利益率約2%前後で業界標準域。
- 財務健全性:A
- 自己資本比率約61%、D/E約34%、ネット有利子負債小。
- 株価バリュエーション:A
- PER約14.5倍・PBR約0.74倍・EV/S約0.28倍と業界平均比で低水準。
参考データ
– 株価:2,779円
– 時価総額:約257億円、発行済株式数:9,255,926株(自己株含む)
– 年初来高安:3,325円/2,565円
– 次回配当基準日(予想):2026/3/30(権利落ち)
– 直近決算:2026年3月期1Q 売上+3.9%、営業利益-28.4%
(注)本レポートは公開データに基づく客観的整理です。記載のない項目・数値は「–」または推計とし、一過性損益は可能な限り除外しています。
企業情報
銘柄コード | 7475 |
企業名 | アルビス |
URL | http://www.albis.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 小売 – 小売業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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