1. 企業情報

株式会社ブレインパッドは、AI・ビッグデータ活用を専門とする企業です。主に、企業の購入履歴データ分析による販促提案、AIを活用した企業データ分析、システム開発を含むコンサルティングを提供しています。また、関連するソフトウェアの開発・販売も行っています。事業は、データ活用支援やシステム開発を行う「プロフェッショナルサービス」と、自社製・他社製ソフトウェアを提供する「プロダクト」の2つに分かれており、プロフェッショナルサービスが売上全体の約7割を占める主力事業となっています。

2. 業界のポジションと市場シェア

国内ICTサービス市場において、ブレインパッドは企業のデジタル化やDX投資の継続的な需要を背景に成長しています。特にデータ・AI活用やシステムのモダナイゼーションへのニーズが高まる中で、同社はプロフェッショナルサービスによるコンサルティングと、プロダクトによるソリューション提供の両面から事業を展開しています。IT人材不足が続く中、これらの専門サービスを提供することで市場の需要を取り込もうとしています。具体的な市場シェアの情報は開示されていませんが、専門性の高い領域で競争優位性を構築しています。

3. 経営戦略と重点分野

ブレインパッドは、中期経営計画(2024年6月期~2026年6月期)を「構造改革期」と位置づけています。初年度(2024年6月期)で利益率回復を図り、2年目(2025年6月期)で売上成長(10%超)と利益率維持を達成しました。最終年度となる2026年6月期に向けては、売上高13,500百万円、営業利益1,750百万円を目標としており、M&Aなども活用してさらに売上を14,000百万円まで引き上げる方針を掲げています。具体的な施策として、2025年10月1日にはマーケティング実行力強化を目的とした株式会社アクティブコアの子会社化を予定しています。

4. 事業モデルの持続可能性

ブレインパッドの事業モデルは、企業のデジタルトランスフォーメーション (DX) 推進、特にデータ分析とAI活用に対する高まる市場ニーズに直接応えるものです。プロフェッショナルサービスとしてデータ分析やシステム開発を提供し、顧客企業のデータ活用を支援することで継続的な収益源を確保しています。また、自社プロダクトの提供によりソフトウェア収入も得ています。市場ではデータ・AI関連の需要が今後も継続すると見込まれており、同社の専門性は変化する市場ニーズへの適応力があると考えられます。アクティブコアの子会社化により、マーケティングテクノロジー領域を強化し、事業の多角化と収益基盤の安定化を図る戦略です。

5. 技術革新と主力製品

ブレインパッドはAI・ビッグデータ関連の技術開発に注力しています。機械学習や深層学習、最適化技術を活用した予測・分析、そして具体的なアクションプランの提案といったプロフェッショナルサービスが主力です。自動運用システム開発サービスも提供しており、これにより開発したロジックやアルゴリズムをシステムに組み込んでいます。プロダクト事業では、Time Technologiesの「Ligla」や、M&Aによりグループに加わるアクティブコアのBPaaS(Business Process as a Service)などが収益を牽引する製品・サービスとなる見込みです。

6. 株価の評価

現在の株価1,351.0円に対する各種指標は以下の通りです。
– PER(会社予想):24.54倍
– PBR(実績):4.90倍

業界平均と比較すると、
– 業界平均PER:23.2倍に対し、ブレインパッドは24.54倍であり、やや上回っています。
– 業界平均PBR:2.3倍に対し、ブレインパッドは4.90倍であり、高水準です。

これらの指標から見ると、現在の株価は業界平均と比較して割高と評価できる状況です。

7. テクニカル分析

現在の株価は1,351.0円です。
– 年初来高値は1,539円、年初来安値は803円です。
– 50日移動平均線は1,323.88円、200日移動平均線は1,221.73円です。

現在の株価は、50日および200日移動平均線のいずれも上回っており、年初来高値に比較的近い水準に位置しています。直近10日間の株価は1,285円から1,408円の間で推移しており、大きな方向性を示していませんが、移動平均線から判断すると、堅調な推移を示しています。高値圏に近いエリアで推移している状況です。

8. 財務諸表分析

指標 過去12か月 2025年6月期 2024年6月期 2023年6月期 2022年6月期 傾向
売上高(百万円) 11,772 11,772 10,561 9,798 8,561 増加傾向
営業利益(百万円) 1,576 1,576 1,349 681 1,145 増加傾向 (23年を除く)
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 1,064 1,064 909 515 803 増加傾向 (23年を除く)
自己資本比率(実績) 76.7% 76.3% 高水準の維持
ROE(実績) 18.82% 18.82% 高水準
ROA(過去12か月) 13.33% 高水準
流動比率(直近四半期) 3.38倍 高水準
営業キャッシュフロー(百万円) 1,351 1,351 1,538 前期比減少
投資キャッシュフロー(百万円) △440 △440 △318 支出増加
財務キャッシュフロー(百万円) △871 △871 △372 支出増加 (自社株買い)

売上高、営業利益、当期純利益は過去数年で増加傾向にあります。特に2023年6月期から2025年6月期にかけては、売上高が11.5%、営業利益が16.8%、親会社株主に帰属する当期純利益が17.0%と前年比で大幅な伸びを示しています。
自己資本比率は76.7%と非常に高く、流動比率も3.38倍と財務健全性は優れています。ROEは18.82%と資本効率も良好な水準です。
キャッシュフローでは、営業活動によるキャッシュフローはプラスですが、前年比で減少しました。投資活動によるキャッシュフローは、投資有価証券取得や無形固定資産取得によりマイナス幅が拡大しています。財務活動によるキャッシュフローは、自社株買い(約700百万円)の実施により大幅なマイナスとなっています。

9. 株主還元と配当方針

ブレインパッドの株主還元策は以下の通りです。
– 1株配当(会社予想):8.00円
– 配当利回り(会社予想):0.59%
– 配当性向(2025年6月期実績):16.1%
– 配当性向(2026年6月期予想):14.5%

配当性向は10%台と、利益の大部分を内部留保し、成長投資に充てる方針が見受けられます。2025年6月期には自社株買いを実施しており、配当と自社株買いの両面で株主還元を行っていますが、総還元性向は公表されていません。

10. 株価モメンタムと投資家関心

直近の株価は1,351.0円で、過去10日間は1,285円から1,408円の比較的狭い範囲で推移しています。出来高は概ね30万株から60万株程度となっています。信用取引では、信用倍率が12.56倍と信用買い残高が信用売り残高を大きく上回っており、株価上昇への期待がある一方で、今後の需給動向には注意が必要です。
株価への影響を与える可能性のある要因としては、来る8月に予定されている決算発表(2026年6月期第1四半期)、M&A(アクティブコアの子会社化)の進捗、そしてAI・DX市場の動向が挙げられます。

11. 総評

ブレインパッドは、AI・ビッグデータ活用とDX推進を事業の中核に置き、プロフェッショナルサービスとプロダクトの両輪で成長を続けている企業です。2025年6月期は売上・利益ともに好調に推移し、中期経営計画の目標を達成しています。特にデータ・AI市場の成長恩恵を受けており、M&Aによる事業領域の拡大も計画しています。財務基盤は自己資本比率や流動比率が高く非常に健全です。株価については、年初来高値圏で推移しており、PER・PBRともに業界平均を上回る水準にあり、市場からの高い期待が反映されていると見られます。株主還元は配当と自社株買いを組み合わせて実施していますが、配当性向はやや低めです。

12. 企業スコア

  • 成長性:A
    • LTM売上成長率(YoY)が+11.5%、過去3年間の売上CAGRが約11.8%と、堅調な売上成長を示しており、今後のM&Aによる更なる成長も計画されています。
  • 収益性:A
    • 粗利率約48%、営業利益率約13.4%、EBITDA率約16.7%と、高水準の収益性を維持しています。ITサービス業の中でも良好な利益率と考えられます。
  • 財務健全性:S
    • 自己資本比率76.7%、流動比率3.38倍、D/E比率約0.30と、極めて健全な財務状態です。キャッシュも潤沢であり、財務的な安定性が高いと評価できます。
  • 株価バリュエーション:C
    • PER(会社予想)24.54倍は業界平均23.2倍をやや上回り、PBR(実績)4.90倍は業界平均2.3倍と比べて割高な水準にあります。現在の株価は、今後の成長期待を織り込んでいると推測されます。

企業情報

銘柄コード 3655
企業名 ブレインパッド
URL http://www.brainpad.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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By ジニー

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