KOA株式会社（6999）企業分析
現在時刻: 2024年11月28日 19:37
株価: 983円
1. 現在の株価の評価
現在の株価983円を、EPSとBPSに基づいて評価します。
EPSに基づくPER:
- 過去12ヶ月のDiluted EPS: 74.66円
- PER = 株価 ÷ EPS = 983円 ÷ 74.66円 ≒ 13.17倍
BPSに基づくPBR:
- 直近四半期(9/30/2024)のBook Value Per Share: 2119.75円
- PBR = 株価 ÷ BPS = 983円 ÷ 2119.75円 ≒ 0.46倍
評価:
PERは業界平均24.2倍を大きく下回っており、割安感があると言えるでしょう。一方、PBRは0.46倍と非常に低く、資産価値に対して株価が低いことを示唆しています。 この乖離の原因を、今後の分析で明らかにする必要があります。
2. テクニカル分析
- 直近の株価動向: 過去数日間は横ばいからやや上昇傾向。11月25日には1007円の高値を付けていますが、その後は調整局面に入っています。
- 高値・安値: 現在の株価983円は、直近高値であり、52週安値967円からは上昇しています。しかし、52週高値1644円からは大幅に下落しています。
- 移動平均線: 50日移動平均線(1076.08円)と200日移動平均線(1340.78円)を下回っており、短期的な弱気トレンドを示唆しています。
3. 財務諸表分析
損益計算書を基に、主要な財務指標を分析します。
- 売上高: 過去12ヶ月は648億円で、前年同期(751億円)と比較して減少しています。これは、四半期売上高成長率（-5.3%）からも確認できます。
- 営業利益: 過去12ヶ月は33億円と前年同期(102億円)と比較して大幅に減少しています。
- 純利益: 過去12ヶ月は28億円と前年同期(74億円)と比較して大幅に減少しています。
- EPS: 過去12ヶ月のDiluted EPSは74.66円と前年同期(198.75円)と比較して大幅に減少しています。
- 収益性: 売上高営業利益率は過去12ヶ月で1.49%と低く、収益性の低さが懸念されます。
- 財務レバレッジ: 総負債/自己資本比率は56.87%とやや高めです。
4. 業界のポジションと市場シェア
KOAは電子部品、特に固定抵抗器において世界首位級のシェアを有しています。自動車向けに強みを持っており、国内生産比率も高いのが特徴です。
5. 経営戦略と重点分野
自動車関連への注力が継続されると考えられます。国内生産比率の高さから、円安などの為替変動の影響を受けやすい可能性があります。
6. 事業モデルの持続可能性
電子部品業界は技術革新が激しい業界です。KOAの事業モデルの持続可能性は、技術革新への対応力と、自動車業界など主要顧客との関係維持に依存すると言えます。
7. 技術革新と主力製品
主力製品は固定抵抗器ですが、サーミスタ、センサなど多様な電子部品を製造・販売しています。技術革新への対応状況は、今後の業績に大きく影響します。
8. 株主還元と配当方針
配当性向は非常に高く（275.03%）、持続可能性に疑問が残ります。将来の投資への影響も考慮する必要があります。
9. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は低迷しており、投資家関心は低いと考えられます。信用買残の減少も、この点を裏付けています。
まとめ
KOAは固定抵抗器で世界的なシェアを持つ優良企業ですが、直近の業績は低迷しており、株価も低迷しています。PERは割安感がありますが、PBRは極端に低く、今後の業績回復がなければ、株価上昇は期待しにくい状況です。 売上高減少の要因、収益性改善策、高配当性向の持続可能性などを詳細に分析する必要があります。 また、技術革新への対応力や、自動車業界の動向も注視する必要があります。 これらの要素を総合的に判断して投資判断を行うべきです。
免責事項: 本分析はあくまで情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。投資の最終決定はご自身の責任で行ってください。
企業情報
| 銘柄コード | 6999 |
| 企業名 | KOA |
| URL | http://www.koaglobal.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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