7818 トランザクション 分析レポート(プライム)
更新日: 2025-10-16
1. 企業情報
- 概要
- デザイン雑貨・エコ雑貨・ライフスタイル雑貨を「企画・デザイン」し、外部委託で製造(ファブレス)するモデル。シルクスクリーン等のプリント加工の一部は内製。
- BtoB向け販促・ノベルティ用途の受注生産に強み。DtoC直販や自社ECも展開。
- 事業構成(連結、2024/8):エコプロダクツ42%、ライフスタイルプロダクツ52%、ウェルネスプロダクツ5%、デザイン他1%。
- eコマース基盤として「MARKLESS Connect」を軸にBtoB連携を拡大。DtoCも並行して伸長。
- 特色
- 環境配慮型素材(オーガニックコットン、再生材、バイオマス等)やアップサイクル製品などの品揃え。
- 企画〜EC販売まで垂直連携、在庫・開発リスクを抑えるファブレスで高い資本効率。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 「その他製品」×「コンシューマーディフェンシブ」領域で、販促・雑貨OEM/ODMと自社ブランドECをミックスしたハイブリッド型。
- BtoBプラットフォーム化(卸売からの移行促進)により、継続的な取引関係を拡大中。
- 競争優位性
- 企画力(デザイン・エコ訴求)×プラットフォーム(MARKLESS Connect)×内製プリントによる小ロット・短納期対応。
- ファブレスで固定資産が軽く、ROE/ROAが高水準。
- 課題
- 製品のコモディティ化に伴う価格競争、サプライチェーン遅延(入荷遅れは2025年度に影響)、為替・原材料価格の変動。
- DtoCの拡大には継続的なマーケ投資・顧客獲得効率の維持が必要。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・基本方針
- eコマース比率の拡大とプラットフォーム連携の強化により、収益性と成長性の両立を志向。
- 重点施策(第5次中期経営計画の初年度)
- BtoB:卸売からプラットフォーム連携へ移行加速(当期新規連携5サイト、累計32サイト)。
- DtoC:メーカー直販を通じてマージン改善。2Q鈍化後、下期回復。
- 人材・成長領域への先行投資(人件費増、オフィス増床・環境整備等)。
- 業績目標(会社計画、2026年度)
- 売上高 295億円(前年比+7.5%)、営業利益 61億円(同+6.9%)、営業利益率 20.7%。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 高粗利の自社企画製品×EC直販比率の上昇で営業利益率は20%前後を維持。
- BtoBプラットフォームはリピート性が高く、獲得コストの逓減が期待される。
- 市場変化への適応
- エコ商材やアップサイクル等のテーマ性で差別化。小ロット・短納期の需要に対応可能。
- サプライチェーン遅延や物流コストには影響を受けやすく、在庫・入荷管理の巧拙が鍵。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・運用面
- ECプラットフォーム「MARKLESS Connect」によるBtoB連携拡大、オンデマンド/シルクスクリーン印刷による内製対応力。
- 主力領域
- ライフスタイル・エコ商材が売上の大半を占め、ウェルネス(マスク等)は比率縮小。
- eコマース売上は通期で約28.3%(2025年度、77.7億円相当)。BtoB 445.4億円? → 注:単位は百万円。BtoB 44.54億円、DtoC 33.20億円。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価 1,026円、EPS(会社予想)72.95円、BPS(実績)348.16円
- PER(会社予想)約14.1倍、PBR約2.95倍
- 参考:業界平均 PER 14.5倍、PBR 1.3倍
- 相対評価
- PERは業界平均と同水準〜わずかにディスカウント。
- PBRは業界平均を大きく上回る(高ROE・高マージンのプレミアムを織り込み)。
- 参考試算
- 業界平均PER適用: 72.95円×14.5倍 ≒ 1,058円(現株価比 +約3%)
- 業界平均PBR適用: 348.16円×1.3倍 ≒ 452円(資本効率差を無視した単純比較)
- EV/EBITDA(概算): EV ≒ 589.9億 − 66.1億 + 4.34億 ≒ 528億円、EBITDA ≒ 58.8億円 → 約9.0倍
7. テクニカル分析
- トレンド
- 終値 1,025円は50日線 1,213.7円、200日線 1,174.8円を下回り、テクニカルは弱含み。
- 年初来レンジ 923〜1,384円の下寄りゾーン(直近は高値から約26%下落)。
- モメンタム
- 本日出来高は約47.9万株と3カ月平均(約32.5万株)を上回る下落日。短期的な売り圧力が強い。
- 信用買残/売残=10.39倍、買い残増加。需給は買い偏重で、調整局面では需給悪化のリスク。
8. 財務諸表分析
- 成長
- 売上高:274.5億円(2025年度、前年比+9.6%)、3年CAGR(2022→2025)約+14%。
- 営業利益:57.1億円前後(2025年度)、営業利益率20.8%。
- 収益性
- 粗利率 39.3%、営業利益率 20.8%、当期純利益率 14.9%と高水準。
- ROE 21.57%、ROA 15.47%。
- 安全性・効率性
- 自己資本比率 82.6%、流動比率 4.53倍、D/E 約2.2%。実質ネットキャッシュ(現金66.1億円、総有利子負債4.34億円)。
- トレンド(過去)
- 2021→2025で売上・利益ともに一貫して増加、10期連続最高益(会社説明資料)。
- 2025年度は入荷遅延の影響で売上・営業利益が計画をわずかに未達も、経常・純利益は計画達成。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025年度 実績:1株当たり28.5円(株式分割後ベース)。
- 会社予想(現在):30.00円、配当利回り約2.93%(株価1,026円)。
- 配当性向目安を40%へ引き上げ(方針)。参考の足元配当性向:約29%。
- 自社株買い
- 2025/7に60万株(約14.86億円)取得、同年8/5に全株式を消却(資本効率改善に寄与)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価推移
- 52週騰落率 −10.3%。直近は移動平均線を下抜けし弱いトレンド。
- 投資家構成・需給
- インサイダー持株比率 46.0%、フロート約1,488万株と流通株は相対的に少ない。
- 機関投資家比率 37.7%。信用買残が積み上がり、短期の需給は不安定化しやすい。
11. 総評
- 事業面
- 企画力とプラットフォーム化を背景に、売上・利益ともに堅調。EC比率の上昇、BtoB連携拡大で安定的な成長ドライバーを確保。
- ファブレス×内製プリントの組み合わせで高い利益率・資本効率を実現。一方、供給遅延・物流や為替の影響には留意が必要。
- 財務・評価面
- 高ROE/高マージン、ネットキャッシュで財務健全性は良好。
- バリュエーションはPERで業界平均並み、PBRはプレミアム。収益性の高さを織り込んだ水準。
- マーケット面
- テクニカルは弱含みで短期モメンタムは低下。信用買いの積み上がりによる需給面の振れに注意。
(本資料は公開情報に基づく企業分析であり、投資助言ではありません。)
12. 企業スコア
- 成長性:A
- 理由:売上YoY +9.6%、3年CAGR約+14%と持続的成長。
- 収益性:A
- 理由:粗利率約39%、営業利益率約21%、ROE約22%と高水準(業界平均を上回る水準と考えられる)。
- 財務健全性:S
- 理由:自己資本比率82.6%、流動比率4.5倍、実質ネットキャッシュ、D/E低位。
- 株価バリュエーション:B
- 理由:PERは平均並み、PBRは高め。EV/EBITDA約9倍と中立〜ややプレミアムの範囲。
参考データ
– 株価関連:株価1,026円、時価総額589.9億円、発行済株式数57,550,800株
– テクニカル:50日線1,213.7円、200日線1,174.8円、年初来高値1,384円・安値923円
– 2025年度実績(会社資料要点):売上274.5億円、営業利益57.06億円、経常利益60.11億円、当期純利益40.78億円、営業利益率20.8%
– 2026年度会社計画:売上295.0億円、営業利益61.0億円、純利益41.2億円
– 配当:2025年度28.5円(実績、分割後)、会社予想30.0円、配当性向目安40%(方針)
– 自社株買い:2025年7月 60万株取得・同年8月全株消却
企業情報
銘柄コード | 7818 |
企業名 | トランザクション |
URL | http://www.trans-action.co.jp |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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