RS Technologies(3445)企業分析レポート

最終更新: 2025-10-21
株価: 3,650円(前日比 +100円, +2.82%)

1. 企業情報

  • 概要: 半導体製造装置の調整・評価に用いるテスト(モニター/ダミー)ウエハの「再生(リクレーム)」受託を主力とし、中国では新品(プライム)シリコンウエハの製造・販売にも展開。さらに石英ガラス・シリコン部材、半導体関連装置、酸化膜コーティング、レーザーダイオード、超音波画像装置なども扱う。海外売上比率が高く、多拠点でグローバルに事業を展開。
  • 事業構成(参考・連結): ウェーハ再生 約40%、プライムSiウェーハ 約32%、半導体関連装置・部材 約28%(利益貢献はウェーハ再生が中心)
  • 上場区分: 東証プライム(33業種: 金属製品/17業種: 建設・資材)
  • 本社: 東京都品川区
  • 代表者: 方 永義
  • 従業員: 2,614人、平均年齢 39.8歳、平均年収 622万円

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション: テスト用ウエハ再生の大手で、品質・歩留まり・トレーサビリティなどで量産メーカーの要求水準を満たす体制を確立。中国でのプライムウエハ製造参入により、フルライン化とサプライチェーンの補完性を高めている。
  • 競争優位性:
    • 大手半導体メーカー向け認定・安定供給体制
    • 再生プロセスのノウハウ(加工精度・欠陥管理)と規模の経済
    • 高い海外売上比率(81%)による顧客基盤の広さ
  • 課題:
    • 半導体サイクル変動、顧客稼働率の影響
    • 為替感応度(実際に為替差損計上あり)
    • 中国での新品ウエハ事業の立ち上げ・品質・需給バランス管理
    • M&A後の統合リスク(負ののれん発生を伴う取得実施)

(定量的な市場シェアは開示なし)

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方向性(開示ベースの示唆)
    • 収益源の多角化:ウェーハ再生の高収益性を軸に、プライムウェーハ、装置・部材へ裾野拡大
    • 地理的分散と供給安定化:海外売上比率の高さを活かし、需要地に近い供給体制
    • 非連続成長の取り込み:M&Aなど外部資源活用(2024年末の子会社取得)
  • 具体(直近の数字から読み取れる重点)
    • 半導体関連装置・部材が上期で売上+約65%と拡大
    • セグメント利益はウェーハ再生が中核(上期セグ利益の約6割)
    • 設備・関連会社投資の積極化(営業CF内で賄いつつネットキャッシュ維持)

(中期経営計画の詳細なKPI・数値目標は短信に記載なし)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:
    • ウェーハ再生: 顧客ライン稼働に連動しやすく、比較的安定した需要が見込まれる一方、サイクル影響は受ける
    • プライムウェーハ: 立ち上がり・品質・稼働率が鍵。価格競争への耐性はプロセス技術と歩留まりで左右
    • 装置・部材: 景気・投資サイクルの影響が大きいが、分散的な需要取り込みが可能
  • 適応力:
    • セグメント分散とグローバル分散でボラティリティを抑制
    • 強固な財務(高流動性・実質無借金に近い構造)が投資余力と耐性を裏付け

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発・独自性:
    • ウェーハ再生プロセス(研磨・洗浄・欠陥制御)の工程最適化と品質保証がコア技術
    • 酸化膜コーティング等、周辺プロセスによる付加価値化
  • 収益牽引:
    • 利益はウェーハ再生が中核。売上規模は装置・部材の伸長も目立つ
    • 中国でのプライムウェーハは中期的な伸長余地

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提: 株価 3,650円
  • 予想EPS: 331.42円 → 予想PER 約11.0倍(会社公表値: 11.01倍)
  • LTM EPS: 約355円 → LTM PER 約10.3倍
  • BPS(実績): 2,605.09円 → PBR 約1.40倍(公表値と一致)
  • EV/売上高(LTM): EV ≈ 96,611 – 76,250 + 10,120 = 約30,481百万円 → EV/S ≈ 0.45倍
  • EV/EBITDA(LTM): 約1.5〜1.6倍
  • 配当利回り(予想): 1.10%、配当性向 約9.9%
  • 業界平均比較(参考)
    • PER: 17.5倍(業界平均)に対し同社約11.0倍 → 約37%低位
    • PBR: 業界平均0.7倍に対し1.40倍
    • 注記: 業種区分(33業種: 金属製品)と事業特性(半導体関連)のギャップに留意

7. テクニカル分析

  • 50日移動平均: 3,597.5円、200日: 3,125.45円 → 中期・長期とも上向き基調(50日 > 200日)
  • 52週レンジ: 高値 4,095円(-10.9%)、安値 2,105円(+73.4%)
  • 直近10日レンジ: 3,540〜3,865円。現状はレンジ上半分に位置
  • 出来高: 本日13.2万株は3カ月平均(約10.8万株)を上回る
  • テクニカル位置づけ: 年初来高値からはやや下、移動平均線上で推移

8. 財務諸表分析

  • 成長(売上)
    • 2021: 34,621百万円 → 2024: 59,201百万円 → LTM: 67,132百万円
    • LTM YoY: 約+13.4%、3年CAGR: 約+24%
    • 直近期(中間): +26.4%(装置・部材の伸長寄与)
  • 収益性(LTM)
    • 粗利率: 約32.6%
    • 営業利益率: 約20.1%(LTM)、上期18.7%
    • 当期純利益率: 約14.0%
    • EBITDAマージン: 約28〜32%
  • ROE/ROA
    • ROE(実績):15.18%/LTMベース:9.67%
    • ROA(LTM):5.38%
  • キャッシュフロー・財政状態
    • 営業CF: +149億円、レバードFCF: +30億円
    • 現金等: 762億円、有利子負債: 101億円 → ネットキャッシュ約661億円
    • 自己資本比率: 37.5%(実績)〜39.8%(25/6期末)
    • 流動比率: 3.69倍、D/E: 約0.15倍
  • 一過性項目
    • 2024年末の子会社取得に伴う負ののれん(特別利益)計上あり(上期367百万円)。スコア評価では一過性を除外

総じて、成長と高い収益性に加え、強固なネットキャッシュが特徴。

9. 株主還元と配当方針

  • 予想配当: 年間40円(期末一括)、予想利回り約1.10%
  • 実績配当: 2024年は35円(期末一括)
  • 配当性向: 約9.9%(余力大)
  • 自社株買い: 開示情報からは確認できず
  • 参考: 5年平均利回り 0.67%、直近の株式分割(2:1, 2022/12/29)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 52週騰落率: -11.47%(S&P500 +13.84%)
  • ベータ(5年): 0.89(市場連動性は相対的に低め)
  • 信用動向: 信用買残 193千株(前週比 +9.6千)、信用倍率 16.66倍 → ロング偏重
  • 流通株式: 浮動株 1,275万株、インサイダー保有 49.5% → 流動性は相対的に限定的
  • 需給面の示唆: ロング積み上がりは上昇局面での追随余地とともに、反落時の整理が価格変動要因となる可能性

11. 総評

  • 事業面: ウェーハ再生の高収益性に加え、装置・部材の拡大と中国のプライムウェーハで成長ドライバーを複線化。海外比率が高く顧客分散も進む。
  • 財務面: 高い流動性とネットキャッシュ、堅調な営業CFで投資と還元の両立余地。自己資本比率も改善傾向。
  • 収益性: 営業利益率20%前後と高水準を維持。一方で近年はやや低下傾向もあり、製品ミックス・価格動向の管理が焦点。
  • バリュエーション: PER・EV/EBITDA・EV/Sは相対的に低位、PBRは業界平均比で高め。業種分類差にも留意。
  • 監視ポイント: 半導体サイクル、為替影響、中国プライム事業の立ち上げ進捗、M&A統合、顧客産業(自動車・データセンター・産業用)の需要強度。

12. 企業スコア

  • 成長性: A
    • 根拠: LTM売上+13.4%、3年CAGR約+24%、四半期売上+38.6%(YoY)
  • 収益性: A
    • 根拠: 粗利率約33%、営業利益率約20%、EBITDA率約30%前後
  • 財務健全性: A
    • 根拠: 自己資本比率約38〜40%、流動比率3.7倍、実質ネットキャッシュ、低D/E
  • 株価バリュエーション: A
    • 根拠: 予想PER約11倍(業界平均17.5倍比で低位)、EV/EBITDA約1.5〜1.6倍、EV/S約0.45倍、PBRは業界平均上回り

参考データ(要点)

  • 2025年12月期上期(連結)
    • 売上 37,999百万円(+26.4%)
    • 営業利益 7,103百万円(+16.8%)
    • 親会社株主純利益 3,800百万円(-0.9%)
    • セグ利益: ウェーハ再生 4,742、プライムSi 2,330、装置・部材 909
  • 通期予想(会社)
    • 売上 75,000百万円、営業利益 15,100百万円、EPS 331.56円、配当 40円
  • 今後のイベント
    • 決算発表予定(レンジ): 2025-08-07〜2025-08-12
    • 権利落ち予定日: 2025-12-29

企業情報

銘柄コード 3445
企業名 RS Technologies
URL http://www.rs-tec.jp/
市場区分 プライム市場
業種 建設・資材 – 金属製品

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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