グッドコムアセット(3475)企業分析レポート
株価: 1,554円(2025-10-27 終値)/ 時価総額: 約473.8億円
1. 企業情報
- 概要:東京23区を中心に投資用マンション「GENOVIA」シリーズ等の企画・開発・販売。法人向け一棟売り(ホールセール)が主力、個人投資家向け(リテール)も展開。賃貸管理・運営、不動産コンサル、保険代理、ファンド関連も行う。
- 事業構成(2024.10期、構成比/セグメント利益率):ホールセール74%(8%)、リテール22%(6%)、リアルエステートマネジメント4%(40%)、他0%(-287%)
- 特色:首都圏中心の用地取得力と自社ブランド「GENOVIA」。ストック収入(管理・賃貸)の拡大を志向。2025年6月にLivenup Group(戸建・再販)を子会社化(のれん計上)。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:都市部の投資用ワンルーム・ファミリー向けを自社開発し、法人への一棟売りに強み。販売と管理を垂直統合し、投資家向けソリューションを提供。
- 競争優位性:
- 東京23区に特化した企画・仕入れ力とブランド認知。
- 法人向け一棟売りのスケールと、不動産流動化(SPC等)スキーム活用。
- 管理・賃貸の高い付加価値(セグメント利益率が高水準)。
- 課題:
- 地価・建築コスト・金利等の上昇局面で利幅が圧迫されやすい。
- リテール部門は市況や販売効率の影響を受けやすく、収益の振れが大きい。
- 在庫水準と回転のコントロールが収益・資金繰りに直結。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/数値目標:2030年度 売上高6,000億円、営業利益600億円(短信記載)
- 重点施策:
- M&A活用による事業領域拡大(Livenup Group子会社化)。戸建・再販領域や管理戸数拡大によりストック収入を強化。
- ホールセールの収益基盤維持と、個人向け販売の採算改善。
- 不動産流動化・ファンド関連での資金循環・販路多様化。
- 進捗:2025年10月期は通期予想据え置き。第3四半期累計では前年反動とリテールの損失で収益は減速。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:ホールセールの案件利益+リテール販売+管理・賃貸のストック収入というミックス。管理は利益率が高く安定化要因。
- 適応力:M&Aでポートフォリオを広げる方針。流動化スキームや販路多角化で市況変動に対応を図る一方、金利・仕入環境の影響は残る。
5. 技術革新と主力製品
- 主力:自社開発「GENOVIA」シリーズ(ワンルーム/ファミリー)、一棟売りが収益牽引。賃貸管理は高採算。
- 技術・独自性:不動産事業のため先端技術要素の情報は限定的。ブランド品質、企画力、金融スキーム運用(SPC等)が強み。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 会社予想EPS(連結):130.03円
- BPS(実績・連結):461.72円
- PER(予想):11.94倍(業界平均 13.6倍)→ 平均比で割安圏
- PBR(実績):3.36倍(業界平均 1.6倍)→ 平均比でプレミアム圏
- 配当利回り(会社予想):2.90%/配当性向:約25.8%
- コメント:利益成長期待を織り込むPBRの高さと、PERの程度の割安感が併存。収益ボラティリティや自己資本比率の動向が評価要因。
7. テクニカル分析
- 株価位置:年初来高値 1,645円、安値 759円。現値は高値から約-5.5%、安値からは大幅上方。
- トレンド:50日線 1,528.8円、200日線 1,163.6円。株価は両移動平均線を上回り上昇トレンド維持。直近10日終値は小幅上昇基調。
- 需給:信用買残 46.5万株、信用売残 129.7万株、信用倍率 0.36倍(売り長)。短期的な値動きに影響を与える可能性。
8. 財務諸表分析(連結)
- 損益(単位:千円)
- 売上高推移:34,216,619(2021)→ 40,048,824(2022)→ 22,190,489(2023)→ 59,753,709(2024)→ 過去12か月 67,629,953
- 営業利益:3,437,125 → 4,612,043 → 2,141,036 → 5,451,569 → 6,227,757
- 当期純利益:1,962,050 → 2,858,315 → 1,030,138 → 3,320,097 → 4,008,569
- マージン(LTM):粗利率 約14.5%(9,812,912/67,629,953)、営業利益率 約9.2%、純利益率 約5.9%
- 収益性のポイント:2023年の落ち込み後、2024年・LTMで回復。第3四半期累計(2025/7期)は売上-26.7%、営業利益-60.0%と減速し、期中はボラティリティが高い。
- セグメント(2025年10月期 第3Q累計概算)
- ホールセール:売上 150.9億円、セグ利益 14.1億円(利幅約9%)
- リテール:売上 80.5億円、セグ損失 -6.3億円
- リアルエステートマネジメント:売上 17.9億円、セグ利益 5.6億円(利幅約31%)
- 財政状態
- 自己資本比率:前期末 35.3% → 3Q末 24.8%(総資産・在庫増、長期借入金増)
- 流動比率:約332%(3Q末)
- 有利子負債:長期借入金 245億円(3Q末)/D/E(外部指標)約271%
- キャッシュ:現金預金は前期末から減少(116.6億円 → 78.1億円)。在庫(販売用・仕掛販売用)増による運転資金需要が示唆。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:2024年実績 41円(うち記念配当5円)、2025年予想 45円(期末一括)
- 予想配当利回り:約2.9%、配当性向 約25.8%
- 自社株:自己株式比率 約7.2%。M&A対価の一部に自己株式を活用。
- 方針:安定配当を基本に、事業成長・M&Aとのバランスを図る姿勢。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:52週で+70.4%。50日>200日の上昇トレンド。直近出来高は3カ月平均に比べやや低下。
- 需給・オーナーシップ:インサイダー保有比率約44.7%と高く、フリーフロートは相対的に小さい。信用売残が買残を上回る(倍率0.36倍)。
- イベント:権利落ち予定日 2025-10-30(会社開示ベース)。
11. 総評
- 収益構造はホールセール偏重で期中の振れが大きい一方、管理収入は高採算で安定要素。2024年〜LTMでは回復基調だが、2025年10月期3Q累計は前年反動とリテール悪化で減速。
- 財務は在庫積み上がりと長期借入の増加で自己資本比率が一時低下。流動比率は高いが、D/Eは高めでレバレッジに留意。
- バリュエーションはPERで業界平均比やや割安、PBRはプレミアム。成長投資(M&A)と資本効率(ROE高水準)の持続が評価の焦点。
- テクニカルは上昇トレンドの範囲内で高値圏に近い水準。信用需給(売り長)が短期の値動きに影響し得る。
(注)本資料は公開情報に基づく客観的整理であり、投資判断を目的としません。不明点は原資料をご確認ください。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上 676億円は2024期 598億円比で増加(約+13%)。3年CAGR(2021→2024)はおおむね+20%台。ただし四半期進捗はボラタイル。
- 収益性:A
- 根拠:LTM営業利益率 約9.2%、ROE 26%台。管理事業の高採算が下支え。
- 財務健全性:B
- 根拠:自己資本比率 前期35.3%→3Q 24.8%に低下、D/E高め。一方、流動比率は約332%で流動性は厚め。
- 株価バリュエーション:B
- 根拠:PER 11.9倍(業界平均13.6倍)でやや割安、PBR 3.36倍(業界1.6倍)でプレミアム。総合すると中立。
企業情報
| 銘柄コード | 3475 |
| 企業名 | グッドコムアセット |
| URL | https://www.goodcomasset.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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