エル・ティー・エス(6560)企業分析レポート

株価:2,375円(2025-10-28終値)/市場:東証プライム/時価総額:約112億円

1. 企業情報

  • 概要:業務可視化・BPM(ビジネスプロセス管理)を軸に、戦略・データ/AI・IT導入支援・PMOなどのコンサルティングを提供。中長期の伴走型支援に強み。ITビジネスマッチング「アサインナビ」等のプラットフォームも展開。
  • 事業構成(2024/12):プロフェッショナルサービス約90%(営業利益率7%前後)、プラットフォーム約10%(同3%)。
  • 基本データ:設立2002年、本社:東京都港区、従業員1,073名、平均年齢34.5歳。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:国内中堅コンサルティング。DX/業務改革領域での実行支援・PMOに特徴。大手総合/監査系、SIer系コンサルと競合。
  • 強み
    • BPM・業務改革起点の実装寄り支援、長期契約の蓄積。
    • SAP S/4HANA Cloud、データ/AI、GXなどの新領域展開。
    • 自社プラットフォーム(アサインナビ、プロフェッショナルハブ)による人材/案件マッチング機能。
  • 課題
    • プラットフォーム事業の収益性改善(中間期は利益大幅縮小)。
    • 大規模案件の進行管理リスク(契約損失引当の計上事例)。
    • 人材獲得コスト・稼働率管理による利益変動。

※市場シェアの公表値はなし(不明)。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン:「デジタル時代のベストパートナー」。コンサル能力の強化とプラットフォーム拡充の両輪。
  • 重点施策(短信等より)
    • 戦略コンサル本部新設、データ/AI・戦略・SAP導入(S/4HANA Cloud)・GX支援の強化。
    • 新サービス「Product Climb」など展開、外部連携(例:FPT、横河デジタル等株主関係先含む)の深化。
    • プラットフォームの構造改革(組織体制見直し、収益性向上)。
    • 資本政策:自己株式取得(上限24万株、5億円、2025/8/15–12/30)、長期借入実行(10億円、5年、運転資金)。
  • 通期見通し(2025/12期 会社予想)
    • 売上1,828億円? → 正:182.8億円(18,280百万円)
    • 営業利益11.8億円、当期純利益6.5億円(特損影響で減益見込み)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:人月課金中心のプロフェッショナルサービス+サブスク/マッチング等のプラットフォーム。
  • 持続性評価
    • DX需要は継続的。長期伴走やPMOで案件継続性あり。
    • 一方でプロジェクト損失や稼働率変動に利益が左右されやすい構造。プラットフォームの安定収益化が鍵。
    • 外部パートナー連携での供給力補完により受注対応力を維持・強化。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術/サービス動向:データ/AI活用、SAP S/4HANA Cloud導入支援、業務改革(BPM)、GX対応。PMO・アジャイル導入支援等の実装力が中心。
  • 収益牽引
    • 主力:プロフェッショナルサービス(SAP/データ・AI/戦略・PMO等)。
    • プラットフォーム:アサインナビ(会員14,618名、2025/6/30)等。中期的な収益貢献拡大が課題。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 会社予想EPS:142.31円(PER約16.7倍、業界平均PER=17.0倍と概ね同水準)
  • 実績BPS:990.38円(PBR約2.40倍、業界平均PBR=1.8倍を上回る)
  • 参考指標
    • TTM EPS:約184.8円 → TTM PER約12.9倍
    • EV:時価総額112.1億+有利子負債23.6億−現金39.7億 ≒ 96.0億円
    • TTM 売上171.4億円 → EV/Sales ≒ 0.56倍
    • TTM EBITDA(正規化ベース)約15.6億円 → EV/EBITDA ≒ 6.1倍(報告ベース17.5億円なら約5.5倍)
    • FCF利回り(TTM):約7.8%(FCF約8.79億円/時価総額約112.1億円)
  • コメント:PERは業界平均並み、PBRはプレミアム。キャッシュ水準を踏まえたEV系倍率は中庸〜やや低めのレンジ。

7. テクニカル分析

  • トレンド:株価2,375円は50日線2,222円、200日線2,216円を上回り、中期は上向き基調。
  • 位置:52週高値2,770円に対し約14%下、安値1,580円からは大幅上昇。
  • 直近10日:2,300–2,440円レンジでの持ち合い〜切り返し。出来高は10日平均1.1万株、3ヶ月平均3.1万株を下回り、短期モメンタムは限定的。
  • 需給:信用買残19.3万株、信用倍率10.2倍と買い残偏重。浮動株が小さく(フロート約214万株、インサイダー持分約47%)、短期の値動きが振れやすい点に留意。

8. 財務諸表分析

  • 成長
    • 売上高(百万円):2021年7,375 → 2022年9,637 → 2023年12,242 → 2024年16,592 → LTM 17,144
    • 3年CAGR(2021→2024):約30%と高成長。LTMでは+3%程度の伸びに減速も、通期予想は+10.2%。
  • 収益性(LTM)
    • 粗利率:約34.8%(5,970/17,144)
    • 営業利益率:約6.8%(1,174/17,144)
    • 当期純利益率:約4.9%(845/17,144)
    • ROE(実績):24.48%、ROA(LTM):6.74%
    • セグメント(2025年中間):プロフェッショナル営業益率約6.0%、プラットフォーム約0.4%。
  • キャッシュフロー・財務
    • 営業CF(LTM):約7.87億円、レバードFCF:約8.79億円(正味キャッシュ創出)。
    • 現金:39.7億円、借入:23.6億円 → ネットキャッシュ。
    • 自己資本比率:39.1%(2024期末)→ 46.6%(2025/6月期末)。流動比率約2.0倍、D/E約0.51倍と健全。
  • 特記事項
    • 2025年中間に契約損失引当金188百万円等を計上(特損影響)。一過性要因は収益力評価からは除外して把握。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:会社予想 年間35円(期末一括)、予想配当利回り約1.47%、予想配当性向約16%。
  • 自社株買い:上限24万株(発行済の約5.2%)、上限5億円、期間2025/8/15–12/30。
  • 過去実績:トレーリング配当30円(利回り約1.29%)。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 52週騰落率:約+29.5%(TOPIX/S&P500対比でも堅調)。
  • ボラティリティ:β(5年)0.53と低位。インサイダー持分高く、流通株が少ない点は価格弾力性に影響。
  • 需給・イベント:信用買い超で短期の上下振れに注意。今後のイベントは配当権利落ち(2025/12/29)。

11. 総評

  • 事業面:BPM起点の実装力と長期伴走型のケイパビリティを背景に、売上は中期的に拡大。SAP/データ・AI/GXなど成長分野の取り組みも進展。
  • 収益性:プロフェッショナルは中位の利益率、プラットフォームは収益性が課題。案件管理・稼働率・単価是正と、プラットフォームの構造改革が重要。
  • 財務:ネットキャッシュ、自己資本比率改善、CF創出は堅実。自己株買い等の株主還元も実施。
  • バリュエーション:PERは業界平均並み、PBRはややプレミアム。EV/EBITDA・EV/Sは中庸〜やや低め水準。特損影響を除く実力収益の継続性が評価の焦点。

※本レポートは情報提供であり、投資勧誘や助言を目的とするものではありません。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 根拠:3年CAGR約30%、通期予想も増収。一方、LTMの伸びはやや鈍化。
  • 収益性:B
    • 根拠:粗利率約35%、営業利益率6–7%台。業界上位水準には届かず。プラットフォームの改善余地。
  • 財務健全性:A
    • 根拠:自己資本比率46.6%、流動比率約2.0倍、ネットキャッシュ、D/E約0.51倍。
  • 株価バリュエーション:B
    • 根拠:PERは業界平均並み、PBRは上回る。EV/EBITDA・EV/Sは中庸〜やや低め。総合して中立評価。

【参考データ抜粋】
– 株価水準:50日移動平均2,222円/200日2,216円/年初来高値2,770円・安値1,580円
– 会社予想(2025/12期):売上182.8億円、営業利益11.8億円、EPS約140.3円、配当35円
– LTM:売上171.4億円、営業利益11.7億円、純利益8.45億円、営業CF7.87億円、FCF8.79億円
– 配当利回り:約1.47%、配当性向:約16%、自己株買い上限24万株(~2025/12/30)


企業情報

銘柄コード 6560
企業名 エル・ティー・エス
URL https://lt-s.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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