マニー(7730)企業分析レポート
株価: 1,470円(2025-11-11)
市場: 東証プライム(精密機器)
時価総額: 1,576億円
為替・外部環境: 海外売上比率85%(2024.8)で為替感応度が高い
1. 企業情報
- 概要
- 手術用縫合針(アイレス針)で国内首位。眼科用ナイフや歯科用治療器具(エンド・ダイヤモンド/カーバイドバー等)も高シェア。
- 事業セグメント:サージカル関連、アイレス針関連、デンタル関連。
- 生産拠点をベトナム・ミャンマー等へ展開。高精度の微細加工・研磨・刃付け・ワイヤ加工などの職人技術を工業化し、コスト競争力と品質を両立。
- 事業構成(売上構成比・セグメント利益率)
- サージカル関連 29%(利益率32%)
- アイレス針関連 36%(利益率38%)
- デンタル関連 35%(利益率19%)
- 補足
- 2025年10月23日公表の「決算短信XBRLの総資産項目の訂正」は数値データ(XBRL)上の修正であり、PDFの数値自体に変更なし。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- アイレス縫合針は国内トップ。眼科用マイクロナイフ、歯科用エンド関連器具でも世界的に高い評価。
- 高難度の微細・刃物加工、針の曲率精度、表面研磨・コーティング技術等に強み。
- 競争優位性
- 高品質・歩留りの高さ、価格競争に耐える海外生産体制、安定供給力。
- ニッチ領域におけるブランド力と医療現場での採用実績。
- 課題
- 海外売上85%に伴う為替影響、地政学リスク(ミャンマー等)、規制・品質保証コスト、原材料(ステンレス線材等)価格変動。
- デンタル分野は競合が多く、差別化継続と新製品投入の継続が必要。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方向性(公知情報・開示内容に基づく要旨)
- コア技術(微細加工・研磨・刃付け・ワイヤ加工)を核に、手術・眼科・歯科のニッチ高付加価値領域でグローバル展開を強化。
- 海外生産の最適化によるコストと品質の両立、安定供給体制の強化。
- 重点分野(示唆)
- 眼科(硝子体手術用トロッカーキット、眼科用縫合・ナイフ)とエンド(根管治療用器具)、高付加価値のサージカル針。
- 生産能力・自動化投資、BCP/サプライチェーン多元化。
- 注記
- 具体的な中期計画の数値目標は本提示情報には未掲載のため割愛。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 使い捨て中心で更新需要が継続。外科処置件数・高齢化・低侵襲手術の進展で需給は堅調。
- セグメント利益率が総じて高く(特にアイレス針)、製品ミックス改善が収益を押し上げ。
- 適応力
- 海外生産・多拠点化でコスト・供給面の柔軟性。高いキャッシュ創出力を投資に再配分。
- リスク耐性
- 為替・地政学・規制対応・品質保証コストに留意。過度な単一地域依存を避ける運営が重要。
5. 技術革新と主力製品
- 技術の独自性
- 極細刃物の刃付け・研磨精度、ワイヤ加工・曲げ加工、表面仕上げ、接合技術(縫合糸と針の接合)などで競争力。
- 主力製品
- アイレス縫合針、眼科用ナイフ/縫合材/硝子体手術キット、歯科用エンド器具・バー類・研磨器具など。
- 開発動向
- 微細・低侵襲対応の継続、器具の使い勝手・耐久性・切れ味の高度化。規制準拠・品質保証体制の強化。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(提供データ)
- 株価 1,470円、EPS(会社予想)65.48円、BPS 543.76円
- PER(予想)22.5倍、PBR 2.71倍、配当 41円(予想)、配当利回り 2.78%
- 業界平均 PER 21.1倍、PBR 1.8倍
- 相対評価
- PER: 22.5倍(業界平均比でプレミアム約+6%)
- PBR: 2.71倍(同+51%)
- EV/売上: 約4.6倍(EV≈1,389億円=時価総額1,576億−正味現金186億、売上299.7億円)
- EV/EBITDA: 約13.0倍(EBITDA 106.6億円)
- 逆算の参考レンジ(単純比較)
- 業界平均PER適用: 65.48円 × 21.1倍 ≈ 1,382円
- 業界平均PBR適用: 543.76円 × 1.8倍 ≈ 979円
- 含意
- 高収益・高品質モデルへの評価を背景に、業界平均に対しプレミアムが付与されている局面。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 現在値1,470円は、50日移動平均1,359円・200日1,291円を上回り、中期的には上向き基調。
- 年初来高値1,892円からは約-22%、安値1,044円からは約+41%。
- 直近の値動き(10営業日)
- 1,418〜1,543円のレンジで推移し、終値は1,470円近辺で持ち合い。出来高は期末〜決算前後に増加。
- 需給
- 信用買残33.3万株・倍率6.43倍(買い超過、買い残増加)。上値追い時は踏み上げ要因にもなり得る一方、反落局面での巻き戻しリスクも内包。
- ボラティリティ
- β(5年)0.19で市場連動性は低め。
8. 財務諸表分析
- 収益性(LTM)
- 売上高 299.7億円、売上総利益 193.2億円(粗利率約64%)
- 営業利益率 約26.5%、当期純利益率 約17.2%
- ROE 9.7%、ROA 8.9%
- 成長
- 四半期売上成長率(前年比)+9.8%
- 四半期EPS成長率(前年比)-7.5%(コスト・投資負担や為替の影響が示唆される局面)
- キャッシュフロー/財務安全性
- 営業CF 70.2億円、レバードFCF ▲4.7億円(投資負担増の影響)
- 自己資本比率 92.4%、流動比率 8.58倍、D/E 0.14%(実質無借金、正味現金 約186億円)
- 1株当たり現金 190.19円(提供データベース基準)
- セグメント採算
- アイレス針・サージカルが高い利益率で全社平均を牽引。デンタルは相対的に低め。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 予想1株配当 41円(利回り2.78%)
- トレーリング配当性向 約74%(39円/株 ÷ LTM EPS 52.4円)
- フォワード配当性向 参考:約63%(41円 ÷ 予想EPS 65.48円)
- 自己株式
- 自己株式保有比率 7.94%(既往の取得等の蓄積が示唆される)。将来の資本政策のオプション。
- 主要株主
- 機関保有比率 約29.8%、インサイダー約25.7%。浮動株は約6,962万株。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落率 -19.9%と調整後、直近は移動平均線上で反発基調。短期はレンジ内の均衡。
- 関心材料
- 次回決算(2026-01-08予定)、配当権利落ち(2026-02-26予定)。
- XBRL訂正は数値影響なし。業績・為替・生産拠点の動向が注目点。
- 信用買い残の積み上がりは短期需給の変動要因。
11. 総評
- 高付加価値の微細加工技術に支えられた高収益体質と、実質無借金・高自己資本比率の強固な財務が特徴。海外売上比率の高さから為替・地政学の影響を受けやすい点は留意事項。
- 業績は売上成長が続く一方、直近の利益成長は一服。投資(生産能力・品質・BCP)負担とミックスの影響が示唆される。
- バリュエーションは業界平均に対しプレミアム(PER・PBR)で、品質・収益性への評価が織り込まれている。配当利回りは自社過去平均(5年)を上回る水準。
- テクニカルは中期上昇基調だが、短期はレンジで均衡。信用需給の偏りが短期のボラティリティ要因。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性: A
- 根拠: LTM売上成長率(YoY)+9.8%。3年CAGRは未提示のため中立補正なし。
- 収益性: A
- 根拠: 粗利率約64%、営業利益率約26.5%、純利益率約17%と高水準。
- 財務健全性: S
- 根拠: 自己資本比率92.4%、流動比率8.58倍、正味現金ポジション。
- 株価バリュエーション: C
- 根拠: PER・PBRが業界平均を上回る(プレミアム評価)。EV/EBITDA約13倍、EV/S約4.6倍。
注記
– 本資料は提供データに基づく客観的整理であり、投資勧誘・助言を目的としたものではありません。数値は丸め等により概算を含みます。未提示の項目は記載を省略しています。
企業情報
| 銘柄コード | 7730 |
| 企業名 | マニー |
| URL | http://www.mani.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 精密機器 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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