8798 アドバンスクリエイト 分析レポート(作成日: 2025-11-13)

株価: 280円 / 時価総額: 約90.9億円 / 上場: 東証プライム(保険業)
重要な注意事項: 本資料は公開情報を基にした企業分析であり、投資助言ではありません。数値は主に会社開示(2025年9月期3Q短信)および提供データの範囲で整理しています。乖離のある数値は期区分・定義の差異やLTM(直近12か月)ベース等によるものです。

1. 企業情報

  • 概要
    • 保険代理店大手。生命・損害・短期保険を、ネット(自社メディア「保険市場」)、電話、訪問、協業など多チャネルで販売。
    • 併せて、ASP/SaaS(ACP: Advance Create Cloud Platform)、メディア(広告)、メディアレップ、再保険を展開。保険周辺の業務受託(BPO)も手掛ける。
  • 主な提供サービス・機能
    • 代理店: 医療・死亡・年金・火災・自動車など幅広い商品を取扱。
    • メディア/広告: 「保険市場」運営、広告販売。
    • ASP/SaaS: 顧客管理・営業支援「ACP(Dynamic OMO、folder、DECHI、アバター連携等)」。
    • 再保険: 医療保険等の再保険取引。
  • 基本データ
    • 設立: 1995年 / 本社: 大阪市中央区
    • 従業員: 246人、平均年齢35.8歳、平均年収約606万円

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 国内の生損保乗合代理店領域で、早期からネット・直販・協業を組み合わせた「多チャネル」モデルを確立。自社メディアと来店・訪問のハイブリッド集客が特徴。
    • 近年は代理店DX/プラットフォーム(ACP)の外販・普及を模索。
  • 競争優位・課題
    • 優位性: 自社メディアの顧客獲得基盤、SaaS/ASPの内製化、再保険を含む周辺機能の幅広さ。
    • 課題: 代理店本体のアポイント獲得数の低迷、保険手数料の会計見積(変動対価・PV)精緻化による収益認識の下振れ、広告出稿鈍化、ならびに財務制限条項等の財務面リスク。

※定量的な市場シェアは開示・業界統計が不足のため省略。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方針(短信記載の骨子)
    • 「人とテクノロジーの深化」。ACPの普及による営業DX・サブスク化でストック収入を拡大。
    • 生成AI・アバター活用によるオンライン面談・営業教育の強化(Dynamic OMO、アバター/アバトレ等)。
  • 重点施策
    • 代理店事業の収益性改善(アポイント獲得力回復、見積モデルの精緻化)。
    • ASP/メディアでのストック・広告収益の底上げ。
    • コスト最適化(固定費削減、人員配置見直し、業務委託費見直し)。
    • 資本政策: 第三者割当増資(割当先にSBIホールディングス、ライフネット生命等)により債務超過解消を目指す(臨時株主総会承認が条件、2025/8/19予定とされていた旨の記載)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 主力は保険手数料(販売・継続手数料)。将来手数料の見積(変動対価・PV)の見直しが収益認識に影響。
    • ASP/SaaSのサブスク化、メディア広告、再保険仲介などで収益源の多角化を図る。
  • 持続性評価の論点
    • 代理店事業は市場ニーズ(医療・保障、貯蓄性、法人向け)に依存し、見積・継続率の見直しで変動が大きい一方、ASPのストック化は安定化要素。
    • ただし当面は債務超過・資金繰り等の財務課題が継続企業前提に対する不確実性として存在(監査人注記あり)。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性
    • ACP(Advance Create Cloud Platform):営業支援・顧客管理、Dynamic OMO、folder、DECHI、アバター連携など。保険代理店・金融機関向けのDX基盤を志向。
    • 生成AI・アバターの営業支援・教育活用に注力。
  • 収益牽引
    • 現状の売上規模は代理店事業が中心。ASPは黒字だが規模はまだ小さく、拡大途上。
    • メディア(広告)は市況の影響大、再保険は取引量の変動あり。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提データ
    • 株価: 280円、時価総額: 約90.9億円、発行株式数: 約3,246.8万株
    • LTM売上高: 約60.2億円、LTM EBITDA: 約▲14.4億円、LTM純損失: 約▲32.3億円
    • 総有利子負債: 約54.5億円、現金等: 約3.7億円 → EV概算: 約141.7億円
  • 指標(概算)
    • PER(予想): 赤字のため算出不可(EPS予想 ▲63.8円)
    • PBR(実績): BPSがマイナスのため参考性に乏しい
    • P/S(LTM): 時価総額/売上高 ≈ 1.51倍
    • EV/S(LTM): EV/売上高 ≈ 2.35倍
  • 業界平均(参考)
    • PER: 約13.7倍、PBR: 約1.0倍(保険業平均)
    • 当社は赤字・負の簿価のためPER/PBR比較は適用困難。売上倍率(P/S、EV/S)が参考指標。

7. テクニカル分析

  • 直近の推移(10営業日)
    • 10/30終値263円 → 11/13終値280円。短期的には切り返し基調。
  • 移動平均
    • 50日: 約296円、200日: 約334円。現株価は両線を下回る。
  • レンジ位置
    • 52週高値585円・安値200円の下方レンジに位置。安値圏寄りだが、依然として中長期トレンドは下向きライン下。
  • 需給
    • 信用買残約28.5万株、信用売残ゼロ(信用倍率表記0.00倍)。売り残が少なく、買い残の整理動向が短期需給に影響する可能性。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益の推移(連結)
    • 売上高: 2021/9 110.2億 → 2022/9 118.6億 → 2023/9 101.6億 → 2024/9 78.6億 → LTM 約60.2億
    • 営業利益: 2021/9 20.4億 → 2022/9 20.6億 → 2023/9 ▲13.0億 → 2024/9 ▲7.1億 → LTM 営業赤字(営業利益率LTM約▲6.5%)
    • 純利益: 2021/9 12.95億 → 2022/9 13.12億 → 2023/9 ▲17.69億 → 2024/9 ▲22.50億 → LTM ▲32.3億
  • マージン・効率
    • 粗利率(LTM): 約74%(参考データによる)
    • EBITDAマージン(LTM): 約▲24%
    • ROA(LTM): 約▲13.3%
  • 財政状態・流動性(2025/6末)
    • 総資産: 約63.8億、負債: 約131.7億、純資産: 約▲67.8億(債務超過)
    • 自己資本比率: 約▲106.5%(短信)
    • 流動比率: 約73%(流動資産/流動負債)
    • 現金等: 約3.7億(前期末比減少)、短期借入金: 約42.8億
    • 一部契約の財務制限条項に抵触、猶予合意を継続交渉中(短信記載)
  • セグメント(2025年9月期3Q累計)
    • 代理店: 売上324.9億円相当ではなく「3,249百万円(約32.5億円)」、セグ損▲12.8億円(見積精緻化、アポ低迷)
    • ASP: 売上2.23億円、営業益0.86億円
    • メディア: 売上3.01億円、営業益0.37億円
    • メディアレップ: 売上3.23億円、セグ損▲0.70億円
    • 再保険: 売上7.66億円、営業益0.48億円
  • その他
    • 特別損失(3Q累計): 減損1.86億、債務保証引当0.77億、過年度訂正関連1.65億 など。
    • 監査人は「継続企業の前提に関する重要な不確実性」を注記。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当実績
    • 2024年9月期: 年間17.5円(中間17.5円・期末0円)
    • 2025年9月期: 中間0円、期末未定(現時点)
  • 配当利回り
    • 直近実績ベースは0%(予想未定)。Payout Ratioは0%表示(赤字のため算出上の参考性は限定的)。
  • 自社株買い
    • 自己株式はごく少量(約2,500株)で、買付施策の開示は確認できず。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 10月末~11月にかけて短期反発。3カ月平均出来高(約10万株)に対し直近10日平均はやや低調。
    • 52週ベースでは約▲60%と弱含み推移。
  • 関心材料
    • 資本増強(第三者割当)の行方と債務超過解消の進捗。
    • 代理店事業の見積変更影響の収束、アポイント獲得数の回復。
    • ASP/生成AI・アバター関連のストック収入拡大の実績化。
    • 財務制限条項の取扱い、流動性確保策。

11. 総評

  • 事業面
    • 代理店×メディア×ASP×再保険の多角モデルを有し、ACPなどのDXプロダクトは差別化要素。ASPは黒字で、将来的なストック収入の下支えが期待される構造。
    • 一方、代理店事業のアポ獲得低迷や収益認識の見積精緻化が収益を圧迫。メディア広告も市況影響を受けやすい。
  • 財務面
    • 債務超過・流動性の圧迫、財務制限条項の問題など、継続企業前提に関する不確実性が大きい。資本増強の実行と収益性回復が重要課題。
  • 株価面
    • 短期は反発局面ながら、中長期の移動平均を下回り下方レンジ内。バリュエーションはPER/PBRが機能しにくく、P/SやEV/Sが参考となるが、まずは財務健全化と損益の黒字化が焦点。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性: D
    • LTM売上高は約60億円で前年・一昨年比で減少(3年で縮小)。四半期ベースでも前年比マイナス。
  • 収益性: D
    • 営業利益率LTM約▲6.5%、EBITDAマージンもマイナス。業界平均を下回る。
  • 財務健全性: D
    • 債務超過、流動比率約73%、有利子負債増、財務制限条項の注記あり。
  • 株価バリュエーション: B(中立)
    • PER/PBRは赤字・負の簿価で比較困難。参考指標としてP/S約1.5倍、EV/S約2.35倍。業界平均比較データが不足のため中立と整理。

参考データ抜粋
– 売上高(LTM): 約60.2億円
– 営業利益率(LTM): 約▲6.5%
– ROA(LTM): 約▲13.3%
– 現金等: 約3.7億円 / 総有利子負債: 約54.5億円
– 52週レンジ: 200〜585円 / 現在値: 280円
– 主要イベント: 2024/9/27 権利落ち日(配当関連)

リスク・留意点
– 継続企業の前提に関する重要な不確実性(債務超過、財務制限条項)。資金繰り、返済スケジュール、資本増強の成否が短中期の最重要論点。
– 会計見積の変更(変動対価・PV)に伴う収益・債権の振れ。
– マクロ・制度変更、広告市況、見直し需要動向など外部環境の影響。


企業情報

銘柄コード 8798
企業名 アドバンスクリエイト
URL http://www.advancecreate.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – 保険業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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