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株式会社ハピネス・アンド・ディ(証券コード:3174)に関する企業分析レポートです。

1. 企業情報

株式会社ハピネス・アンド・ディは、国内外のブランド品(バッグ、宝飾品、時計など)およびプライベートブランド(PB)商品を販売するセレクトショップを、「Happiness」や「GINZA Happiness」などの屋号で全国のショッピングセンターにて展開しています。オンラインストアとの連携強化も図っています。2024年8月期の連結事業別売上構成は、宝飾品29%、時計16%、バッグ・小物55%です。
当社は1990年9月5日に設立され、本社は東京都中央区に位置しています。代表者は前原 聡氏で、従業員数は359人(平均年齢40.1歳、平均年収371万円)です。

2. 業界のポジションと市場シェア

ハピネス・アンド・ディは、国内のショッピングセンターを主な展開拠点とするブランド品小売業において事業を展開しています。決算短信に具体的な市場シェアに関する記載はありませんが、不採算店の閉鎖を継続していることや、既存店売上が前年同期比91.3%と減少していることから、競争環境は厳しいものと推察されます。円安による輸入品価格の上昇などが、海外ブランド品販売に影響を与えています。

3. 経営戦略と重点分野

同社は中期経営計画(2023年10月3日公表、2024年10月29日見直し)に基づき、構造改革を推進しています。2025年4月に数値計画は取り下げられましたが、主な重点施策は以下の通りです。
* ハピネス・アンド・ディの構造改革: 宝飾品(特に地金商品)の強化、ヴィンテージ商品の展開、PB商品の拡充、ユニセックス商品の強化などを進めています。
* 新ブランド「No.(ナンバードット)」の立ち上げ: ポップアップストアやECを中心に認知拡大を図っています。
* 株式会社AbHeriの出店・展開拡大: 大阪店出店や店舗統合などを進めています。

これらの施策を通じて、2026年8月期の営業利益黒字回復を目指しています。

4. 事業モデルの持続可能性

ハピネス・アンド・ディの収益モデルは、国内外ブランド品およびPB商品の小売販売です。近年は、円安や輸入品価格の上昇といった外部環境の変化に直面しており、これに対応するため商品構成の見直し(高額ブランド品から地金商品・宝飾品へのシフト)やヴィンテージ商品の取り扱い拡大を進めています。また、不採算店の閉鎖を継続し、収益性の改善を図るなど、事業モデルを持続させるための構造改革の途上にあります。

5. 技術革新と主力製品

提供された情報からは、特筆すべき技術革新に関する具体的な記述は見当たりません。主力製品は「宝飾品」「時計」「バッグ・小物」です。直近の2025年8月期では、宝飾品が前期比+4.0%と好調に推移し、売上総利益も増加しており、現状では収益を牽引する商品群となっています。一方で時計は前期比△38.7%、バッグ・小物も前期比△23.7%と苦戦しています。新ブランド「No.」の立ち上げやヴィンテージ商品の展開は、新たな収益の柱を育成しようとする取り組みと見られます。

6. 株価の評価

現在の株価608円に対し、1株当たり純資産(BPS)は60.96円です。これにより算出されるPBR(株価純資産倍率)は、約9.97倍となります(提示されている実績PBR9.99倍とほぼ一致)。小売業の業界平均PBRが1.3倍であることを踏まえると、当社のPBRは業界平均と比較して著しく割高な水準にあります。
EPS(1株当たり当期純利益)の会社予想がマイナス(-20.43円、実績では-317.59円)であるため、PER(株価収益率)は算出できません。

7. テクニカル分析

直近10日間の株価推移を見ると、671円(10月31日)から609円(11月14日)へと下降傾向にあります。現在の株価608円は、年初来高値786円からは大きく下がり、年初来安値603円に近い水準で推移しており、安値圏にあると評価できます。

8. 財務諸表分析

  • 売上高: 過去数年間で減少傾向が顕著です。2021年8月期の18,311百万円から、2025年8月期は8,841百万円へと半減しています。2026年8月期の会社予想でも引き続き減少が見込まれています。
  • 利益: 2022年8月期を除き、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は継続的に赤字となっています。特に2025年8月期は、営業損失404百万円、親会社株主に帰属する当期純損失808百万円と大幅な赤字を計上しました。2026年8月期は営業利益の黒字転換を目指すものの、純利益は赤字予想です。
  • キャッシュフロー: 2025年8月期の営業キャッシュフローは170百万円のプラスですが、前期の756百万円から大幅に減少しています。投資キャッシュフローはマイナス、財務キャッシュフローも長期借入金返済等でマイナスとなっています。期末の現金及び現金同等物は減少しています。
  • 収益性指標: 売上総利益率は約40.6%ですが、販管費を賄いきれず営業利益率はマイナスです。ROE(自己資本利益率)は-143.52%と大幅なマイナスであり、収益性の課題が示されています。
  • 財務健全性指標: 自己資本比率は2.7%と極めて低く、前期の13.7%からも大幅に悪化しました。このため、継続企業の前提に関する重要な疑義に関する注記がなされています。流動比率は約112%ですが、自己資本比率の低さと継続的な赤字を考慮すると、財務の健全性は脆弱と評価されます。

9. 株主還元と配当方針

2025年8月期は年間7.50円の中間配当を実施しましたが、2026年8月期の年間配当は無配(0.00円)を予想しています。現在の配当利回り(会社予想)も0.00%となっており、現状では株主還元よりも、業績回復と財務体質改善が優先される方針と見られます。自社株買いなどの具体的な株主還元策に関する情報は記載されていません。

10. 株価モメンタムと投資家関心

直近10営業日の株価は下落トレンドであり、下降モメンタムを示しています。出来高も9,800株、売買代金5,934千円と比較的少ない水準であり、現在のところ投資家の強い関心は限定的である可能性があります。信用買残は増加傾向にありますが、売残はゼロであり、信用倍率も0.00倍です。継続的な業績不振や「継続企業の前提に関する重要な疑義」の注記が、投資家の投資判断に影響を与えていると推察されます。

11. 総評

ハピネス・アンド・ディは、ブランド品小売事業を展開していますが、近年は売上高の大幅な減少と継続的な営業損失・純損失に直面しており、厳しい経営状況にあります。特に2025年8月期は大幅な赤字を計上し、自己資本比率も極めて低い水準にあります。経営陣は構造改革を進め、宝飾品強化、新ブランド立ち上げ、ヴィンテージ商品展開などで収益改善を目指し、2026年8月期の営業利益黒字化を forecast していますが、純利益は赤字予想です。財務面では「継続企業の前提に重要な疑義」が生じており、金融機関との協調体制で資金繰り対策を図っています。株価は年初来安値圏で下降トレンドにあり、配当は無配を予定しています。今後の構造改革の進捗と具体的な業績回復の動向が注目されます。

12. 企業スコア

  • 成長性: D
    • LTM売上成長率(YoY)は△18.0%と大幅な減少。過去数年間も売上は下降トレンドが続いています。
  • 収益性: D
    • 2025年8月期の営業利益率は△4.6%と赤字であり、過去数年間の利益も大部分が赤字で推移しています。
  • 財務健全性: D
    • 自己資本比率2.7%と極めて低い水準です。継続企業の前提に重要な疑義が生じていると認識されており、財務基盤は脆弱です。
  • 株価バリュエーション: D
    • PERは赤字のため算出できませんが、PBR9.99倍は業界平均1.3倍と比較して著しく割高な水準にあります。

企業情報

銘柄コード 3174
企業名 ハピネス・アンド・ディ
URL http://www.happiness-d.co.jp
市場区分 スタンダード市場
業種 小売 – 小売業

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.3)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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