1. 現在の株価の評価
- 株価: 1,607円
- PER（会社予想）: 16.51倍
- PBR（実績）: 0.75倍
- EPS（会社予想）: 97.33円
- BPS（実績）: 2,134.45円
現在の株価は、予想EPSに基づくPERが業界平均（12.1倍）を上回っており、PBRも業界平均（1.0倍）を下回っています。BPSとの比較では、株価はBPSを大きく下回っています。これらの指標からは、株価が割安に評価されている可能性が示唆されますが、今後の業績や市場環境次第で変化する可能性があります。
2. テクニカル分析
直近10日間の株価は1,529円から1,623円の範囲で推移しており、年初来高値2,262円からは大きく下回っています。200日移動平均線（1,689.80円）を下回っており、短期的な株価の勢いは弱含み気味です。
3. 財務諸表分析
過去数年の損益計算書をみると、売上高は2021年度にピークを迎え、その後は減少傾向にあります。営業利益、経常利益、純利益も同様の傾向を示しています。2024年3月期の純利益は14.58億円と前年比で増加していますが、2021年度と比較すると大幅に減少しています。ROEは過去数年で変動しており、2024年3月期は4.70%です。自己資本比率は51.7%と高い水準を維持しています。
4. 業界のポジションと市場シェア
極東貿易は機械商社として中堅企業に位置付けられています。産業向け機械、設備、高機能材料を主力とし、防衛関連分野にも強みを持つとされています。海外販路にも強みを持つ一方、市場シェアに関する具体的なデータは提供されていません。
5. 経営戦略と重点分野
決算短信によると、中期経営計画「KBKプラスワン2025」に基づき、事業ポートフォリオ最適化、新規事業投資、資本政策実行を進めているとあります。 M&Aにも積極的で、2024年10月には株式会社三幸商会、11月には株式会社ウエルストンを子会社化しています。
6. 事業モデルの持続可能性
多様な産業分野にわたる幅広い製品を取り扱う事業モデルは、特定分野への依存度を低減する効果が期待できます。しかし、原材料価格高騰や円安といった外部環境の変化への影響を受けやすい面も考慮する必要があります。
7. 技術革新と主力製品
具体的な主力製品や技術開発の動向に関する情報は提供されていません。
8. 株主還元と配当方針
予想年間配当金は70円、配当利回りは4.36%と比較的高い水準です。配当性向は76.90%と高めです。自己株式保有も行っており、積極的な株主還元姿勢が見られます。
9. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、出来高も低調です。投資家関心の高まりを示すような材料は現状では見当たりません。
10. 総評
極東貿易は、多様な事業ポートフォリオと積極的なM&A戦略を展開していますが、売上高や利益は減少傾向にあります。高配当利回りは魅力的ですが、現在の株価はPER、PBRともに業界平均と比較して割高に評価されている可能性があります。今後の業績回復、市場環境の改善、具体的な成長戦略の明確化などが株価上昇の鍵となるでしょう。 追加情報や今後の業績動向を注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 8093 |
| 企業名 | 極東貿易 |
| URL | http://www.kbk.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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