日本トランスシティ(9310)企業分析レポート

株価: 1,090円(2025-11-25終値)/市場区分: プライム/業種: 倉庫・運輸関連業(総合物流)

1. 企業情報

  • 事業内容の説明
    • 中部地区最大手の総合物流会社。倉庫業、港湾運送、陸上運送、国際複合輸送(フォワーディング)、通関、医薬品・医療関連の包装・ラベリング・保管などを一気通貫で提供。海外にも展開。
    • 四日市港を基盤に、コンテナ・パレット等の資材販売・リース、不動産の賃貸・管理、発電・電力供給、建設、車両整備、スポーツ施設運営など周辺事業も保有。
  • 主力製品・サービスの特徴
    • 総合物流(売上構成比: 98%/営業利益の主要源泉)。倉庫(温度帯・危険物等を含む多様な対応)、港湾・内陸輸送、国際一貫輸送を統合運営。
    • 医薬・介護関連食品専用センター等の専用施設、半導体関連材料の取り扱い拡大、三重朝日物流センターの安定稼働、タイ現法の新倉庫稼働などで付加価値物流を強化。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 倉庫業界4位、中部地区では最大手。四日市港での取り扱い品目の多様化を推進。
    • 具体的な市場シェア数値: データなし
  • 競争優位性・課題
    • 優位性: 港湾・倉庫・国際輸送を組み合わせた総合力、地域密着の港湾オペレーション、専用センター等の設備力、料金適正化と生産性改善の継続。
    • 課題: 燃料・資材価格上昇、人手不足(2024年問題)対応、為替・関税動向など外部要因の影響。
  • 市場動向と対応
    • 市況は国際貨物の取扱いが堅調で、非製造業を中心に回復基調。
    • 同社は価格適正化、オペレーション効率化、新拠点の立ち上げで収益性向上に対応。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・戦略
    • 中期計画に基づく「収益基盤の拡充」「TRANCYグループ経営基盤の強化」「ESG/サステナビリティ推進」。
  • 具体施策・重点分野
    • 三重朝日物流センターの稼働安定化、医療・介護食品専用センター運用、タイ新倉庫稼働、半導体関連材料の取扱い拡大。
    • 料金適正化、オペレーション効率化(生産性向上とコスト最適化)。
  • 新製品・新サービスの展開状況(短信)
    • 医療・介護用食品専用センターの本格運用、海外(タイ)での新倉庫稼働による国際物流サービス強化。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル・適応力
    • 物流需要の底堅さ、専用施設・国際複合輸送の付加価値で安定性を確保。価格適正化・効率化の余地も継続。
  • 売上計上時期の偏りと影響
    • データなし

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向・独自性
    • 専用センター(医療・介護食品)、医薬品の包装・ラベリング等の品質管理体制が強み。具体的な独自技術の開示: データなし
  • 収益牽引領域
    • 総合物流が中心。半導体関連材料の取扱い増、国際複合輸送の順調推移が増益に寄与。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 現在株価: 1,090円
  • EPS・BPS
    • EPS(会社予想): 92.75円 → 予想PER ≈ 11.75倍
    • EPS(TTM): 95.74円
    • BPS(実績): 1,509.42円 → PBR ≈ 0.72倍
  • 業界平均との比較
    • 業界平均PER: 14.8倍 → 同社は低位(割安感)
    • 業界平均PBR: 1.1倍 → 同社は低位(割安感)
  • 目標株価レンジ(参考)
    • PER基準(TTM EPS 95.74×14.8倍): 約1,417円
    • PBR基準(BPS 1,509.42×1.1倍): 約1,661円
    • 参考計算(予想EPS 92.75×14.8倍): 約1,374円

7. テクニカル分析

  • トレンド位置
    • 50日移動平均: 1,135.0円/200日移動平均: 1,029.8円
    • 現在値は50日線を下回り、200日線を上回る位置(中期調整、長期は上向き基調)。
  • 高値圏・安値圏
    • 年初来高値/安値: 1,220円 / 728円
    • 現在値は高値比-約10.7%、安値比+約49.6%。
  • 出来高・売買代金
    • 本日出来高 63.4千株(売買代金約6.9億円)。
    • 3カ月平均 77.4千株、直近10日平均 65.7千株。直近は平均並み〜やや控えめで市場関心は中程度。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(百万円)
    • 2022/3: 売上116,750/営利6,669/純利5,597
    • 2023/3: 売上134,063/営利7,250/純利6,155
    • 2024/3: 売上122,555/営利6,241/純利4,633
    • 2025/3: 売上124,765/営利7,805/純利6,041
  • 評価
    • 2025/3は増収(+1.8%)・大幅増益(営利+25%、純利+30%)と回復。営業利益率は6.3%。
  • 四半期進捗(通期予想対比)
    • データなし(通期予想: 売上126,000/営利7,500/経利8,300/純利5,800)

9. 財務健全性分析

  • 自己資本比率: 55.1%(良好)
  • 流動比率: 1.85(良好)
  • 総資産・純資産(2025/3): 165,411百万円/95,574百万円
  • 現金等: 25.89億円、総有利子負債: 363.2億円(ネット有利子負債 約137.3億円)
  • D/E(総負債/自己資本): 36.77%
  • 借入金・金利負担
    • 金融費用(利息費用): 198百万円、EBIT 9,178百万円 → 利息カバレッジ高水準。

10. 収益性分析

  • ROE(実績): 6.6〜6.8%(ベンチマーク10%未満)
  • ROA(実績): 約3.0%(ベンチマーク5%未満)
  • 利益率(TTM)
    • 営業利益率: 約7.0%
    • 純利益率: 約4.8%
  • 推移と改善余地
    • 2025/3で利益率が改善。ベンチマークとのギャップは残るが、価格適正化・効率化での改善余地あり。

11. 市場リスク評価

  • ベータ: 0.48(市場感応度は低め)
  • 52週レンジ: 728〜1,220円/現在値 1,090円(レンジ中上段)
  • リスク要因(短信)
    • 関税動向・世界経済、燃料/資材価格上昇、2024年問題(人件費・物流コスト増)、為替変動、新拠点立ち上げ費用、大型修繕計画。
  • リスク指標(参考)
    • 年間ボラティリティ 35%、最大DD -49.9%、シャープレシオ -0.76(過去指標)。

12. バリュエーション分析

  • 業種平均との比較: PER・PBRともに業種平均を下回る水準。
  • 目標株価レンジ(業界平均倍率適用)
    • PER法(TTM): 約1,417円
    • PBR法: 約1,661円
    • 補足: 予想EPSベースではPER法約1,374円。
  • 総合判断
    • 同業平均比で割安圏に位置。収益性の持続と成長投資の回収が評価のカギ。

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引
    • 信用買残 90.8千株(前週比 -11.4千)、信用売残 8.4千株(+1.2千)、信用倍率 10.81倍。
    • 買い長継続も、直近は買い残減・売り残増で過熱感はやや後退。
  • 株主構成
    • 自己株式 6.76%、経営・安定株主(金融機関等)が上位。内部者保有 11.01%、機関投資家保有 33.28%。
  • 大株主動向
    • 目立った変動の開示: データなし

14. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 会社開示(2025/5/13短信): 年間39.0円(中間16.5円、期末22.5円)予定。
    • その他指標では年間37.5〜38.0円の表記あり(データ差異あり)。最新の会社開示確認推奨。
    • 参考利回り(指標データ): 約3.4%台
  • 配当性向: 約40.7%(参考)
  • 自社株買い等
    • 直近の実施開示: データなし(自己株式比率は6.76%)

15. 最近のトピックスと材料

  • 三重朝日物流センターの安定稼働(準備費用の減少効果も寄与)
  • 医療・介護用食品専用センターの運用本格化
  • タイ現法の新倉庫稼働(海外拠点の拡充)
  • 半導体関連材料の取扱量増加
  • 影響評価
    • 付加価値領域の拡大と国際物流の伸長が増収・増益に寄与。立上げ費用の一巡も利益押し上げ要因。

16. 総評

  • まとめ
    • 地域基盤と総合物流の一体運営、専用施設・海外拠点の強化で2025/3期は増収・大幅増益。自己資本比率55%と財務健全性は良好。PER・PBRは業界平均を下回り、相対的な割安感がある一方、ROE/ROAはベンチマークを下回る。
    • 価格適正化・効率化の継続度と利益率の上積み
    • 半導体・医療関連等の高付加価値物流の伸長持続性
    • 人手不足・コスト上昇、為替・関税など外部要因の影響度
    • 新拠点の稼働率と投下資本回収の進捗
  • SWOT
    • 強み: 総合物流の一貫体制、地域港湾の強み、専用施設・海外展開、健全な財務。
    • 弱み: ROE/ROA水準の伸び悩み、労働集約的構造。
    • 機会: 付加価値物流の需要増、国際貨物の堅調、価格適正化の進展。
    • 脅威: 燃料・人件費高、2024年問題、関税・為替変動、設備投資回収期間の長期化。

17. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性: B(増収・増益回復、新拠点・高付加価値領域の伸長を評価)
  • 収益性: B(利益率は改善もROE/ROAはベンチ未達)
  • 財務健全性: A(自己資本比率55.1%、流動比率1.85、負債水準適正)
  • 株価バリュエーション: A(PER/PBRとも業界平均比で低位)

補足データ一覧

  • 株価・出来高(2025-11-25): 終値1,090円、高値1,102円、安値1,084円、出来高63.4千株、売買代金約6.9億円
  • 時価総額: 731.85億円
  • 予想PER: 11.75倍、PBR: 0.72倍、ROE(実績): 6.84%、自己資本比率: 55.1%
  • 年初来高値/安値: 1,220円/728円
  • 信用買残/売残: 90.8千株/8.4千株、信用倍率10.81倍
  • セグメント(2025/3 売上高): 倉庫 51,893百万円、港湾運送 20,882百万円、陸上運送 19,789百万円、国際複合輸送 28,511百万円
  • キャッシュフロー(2025/3 短信): 営業CF 15,136百万円、投資CF △3,113百万円、財務CF △7,429百万円
  • フリーキャッシュフロー(参考TTM): 約53.8億円
  • ベータ: 0.48

不明・非開示項目は「データなし」としています。最新の決算短信・適時開示での更新点は都度ご確認ください。


企業情報

銘柄コード 9310
企業名 日本トランスシティ
URL http://www.trancy.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 運輸・物流 – 倉庫・運輸関連業

バリュー投資分析(5年予測・参考情報)

現在の指標

株価 1,090円
EPS(1株利益) 92.75円
年間配当 3.44円

予測の前提条件

予想EPS成長率 3.0%
5年後の想定PER 11.8倍

5年後の予測値

予想EPS 107.52円
理論株価 1,263円
累計配当 19円
トータル価値 1,282円

現在価格での試算リターン

試算年率リターン(CAGR) 3.30% (参考:低水準)

目標年率ごとの理論株価(参考値)

目標年率 理論株価 安全域価格 現在株価との比較
15% 637円 319円 × 算出価格を上回る
12% 728円 364円 × 算出価格を上回る
10% 796円 398円 × 算出価格を上回る

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.3)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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