2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:第1四半期(Q1)の経常利益1,089百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益1,163百万円は、会社が公表している第2四半期(累計)予想(経常利益800百万円、当期純利益500百万円)を上回る結果となった(上振れ)。通期予想の修正は現時点で無し。
- 業績の方向性:経常収益(収益)は増収(13,127百万円、+5.8%)だが、経常利益は減益(1,089百万円、△38.8%)。四半期純利益はわずかに増(1,163百万円、+1.9%)。
- 注目すべき変化:貸出金利息増加で資金運用収益が増加した一方、預金利息等の資金調達費用が大幅増(預金利息が前期比で大幅上昇)および有価証券利息配当金や有価証券関連損益の悪化により経常費用が増大し、経常利益を押し下げた点が最大の変化。
- 今後の見通し:会社はQ1の結果が中間予想を上回ったが、市場環境等の不確実性を理由に業績予想の変更は行っていない。通期予想(経常利益4,800百万円、当期純利益3,300百万円)に対するQ1の進捗は経常利益で約22.7%、純利益で約35.2%(現時点で純利益の進捗は良好)。
- 投資家への示唆:短期では資金調達コスト(預金金利)と有価証券関連の損益動向が利益を左右する主要因。会社は当面予想を据え置くが、金利環境・市場差損の行方次第で上振れ・下振れの可能性が高い。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:フィデアホールディングス株式会社
- 主要事業分野:銀行持株会社(主要子会社として荘内銀行、北都銀行を保有し、銀行業を中核とする金融サービスを提供)
- 代表者名:代表執行役社長 新野 正博
- 備考:決算補足説明資料あり、決算説明会は開催していない
- 報告概要:
- 提出日:2025年8月8日
- 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年6月30日)
- セグメント:
- 単一セグメント(銀行業)として開示(グループは銀行業が主)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):18,142,122株
- 期中平均株式数(四半期累計):18,022,906株
- 時価総額:–(資料に記載なし)
- 今後の予定:
- IRイベント:決算補足資料は作成済み、説明会は実施予定なし(随時IRは別途公表)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社予想は公表済の第2四半期(累計)見通しと通期見通し)
- 売上高(経常収益):実績13,127百万円。会社通期予想の売上(経常収益)は通期値未記載のため達成率算出不可。Q1は前年同期比+5.8%。
- 営業利益(銀行では経常利益が該当):実績経常利益1,089百万円。会社が公表している第2四半期(累計)予想(経常利益800百万円)を既に上回る(達成率:Q1単体が第2四半期累計予想の136%相当)。通期予想(4,800百万円)に対する進捗は約22.7%。
- 純利益(親会社株主に帰属する当期純利益):実績1,163百万円。第2四半期(累計)予想500百万円を上回る(上振れ)。通期予想3,300百万円に対する進捗は約35.2%。
- サプライズの要因:
- 上振れ要因:貸出金利息の増加(貸出金利息が前年同期比で増)、法人税等合計の減少(税負担の軽減により純利益は小幅増)。
- 下押し要因:預金利息等資金調達費用の大幅増(資金調達費用が大幅増加)、有価証券利息配当の減少、国債等債券売却損・株式等売却損等の増加が経常利益を圧迫。
- 通期への影響:Q1の好不調要素が混在しているため会社は予想を据え置き。短期では金利・債券市況の変動が利益に直結するため、通期予想の達成可能性は市場動向次第。
財務指標
- 財務諸表(ハイライト、単位:百万円)
- 損益(Q1累計、前年同期比較)
- 経常収益:13,127(+5.8% / +723)
- 経常利益:1,089(△38.8% / △692)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:1,163(+1.9% / +22)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):64.54円(前年63.17円)
- 貸借対照表(当Q1末 vs 前期末)
- 総資産:2,976,119(前期2,921,972 → +54,147)
- 純資産合計:81,709(前期77,396 → +4,313)
- 自己資本(参考):81,536(当Q1)
- 資産の主な内訳:貸出金 1,913,371(前期1,913,574、ほぼ横ばい)、有価証券 514,354(前期565,839、減少)、現金預け金 440,189(前期316,696、増加)
- 負債の主な内訳:預金 2,714,695(前期2,670,943、増加)、譲渡性預金 33,596(前期20,844、増加)
- 収益性(前年同期比)
- 売上高(経常収益):13,127百万円(+5.8%、+723百万円)
- 経常利益:1,089百万円(△38.8%、△692百万円)
- 税引前四半期純利益:937百万円(△45.2% vs 前年1,708百万円)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:1,163百万円(+1.9%、+22百万円)
- EPS:64.54円(前年63.17円、+1.37円)
- 進捗率分析(Q1→通期予想に対する進捗)
- 通期経常利益予想:4,800百万円 → Q1進捗率:1,089 / 4,800 = 約22.7%(下期偏在はあるが現時点では大きな遅れではない)
- 通期純利益予想:3,300百万円 → Q1進捗率:1,163 / 3,300 = 約35.2%(進捗良好)
- 売上(経常収益)通期予想は未提示のため進捗算出不可
- 財務安全性
- 連結自己資本比率(貸借対照表ベース):2.7%(前期2.6%)→ 表示上は低い(会計上の割合)。注:本「自己資本比率」は会計表示に基づく計算であり、銀行規制の資本比率とは別。
- 銀行に関する公表指標(国内基準の自己資本比率):10.01%(前期比+0.52ポイント、良好水準と会社が表明)← 銀行業ではこの比率の方が重要(一般企業の目安40%とは別次元)。
- 負債比率・流動比率:銀行業特有の預金・貸出構造により通常の企業指標とは異なるため、預金等の増加(預金 2,714,695)や資金運用状況を注視。
- 効率性
- 売上高営業利益率(経常利益/経常収益):1,089 / 13,127 = 約8.3%(銀行業の収益構造により単純比較留意)
- 総資産回転率等:資料に直接記載なし(–)
- セグメント別:単一セグメント(銀行業)のため、セグメント別詳細は子行単体で公表(荘内銀行・北都銀行の個別数値は資料に記載)
- 財務の解説:
- 資金運用収益の中で貸出金利息が増加(貸出金利息:5,922百万円、前年5,003百万円、+918百万円)が収益押上げ要因。
- 一方で資金調達費用(特に預金利息)が大幅増(資金調達費用 1,328百万円、前年444百万円、うち預金利息 1,119百万円)で利ざや圧迫。
- 有価証券利息配当金は減少(2,016百万円、前年2,431百万円、△415百万円)し、国債等の売却損等が発生している。
配当
- 配当実績と予想:
- 2025年3月期(実績):中間 37.50円、期末 37.50円、年間 75.00円
- 2026年3月期(予想・変更なし):年間配当予想 75.00円(中間 37.50円、期末 37.50円)
- 配当利回り:株価情報なしのため算出不可(–)
- 配当性向(会社予想ベース):通期予想EPS 183.10円に対して配当75.00円 → 配当性向約41.0%(やや高めの還元水準)
- 特別配当の有無:無し(今回の発表で特別配当なし)
- 株主還元方針:自社株買い等の記載なし(–)
セグメント別情報
- セグメント:銀行業の単一セグメント(グループとしては荘内銀行、北都銀行が中核)
- 各行のQ1単体業績(主要)
- 荘内銀行(単体):経常収益6,180百万円(+7.7%)、経常利益712百万円(△4.4%)、四半期純利益579百万円(+43.9%)
- 北都銀行(単体):経常収益5,915百万円(+2.4%)、経常利益362百万円(△66.6%)、四半期純利益434百万円(△45.3%)
- セグメント戦略と状況:
- 顧客部門:預貸金利差の減少や役務取引等収益の減少で顧客部門業務純益は前年同期比で減少しているが、与信関係費用の減少で顧客部門経常利益は改善。
- 市場部門:有価証券利息配当金や国債等損益の悪化により市場部門経常利益は大きく減少(前年同期比で大幅マイナス)。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料における明確な中期目標の刷新等は今回記載なし(進捗は個別KPIでの開示が中心)。
- KPI達成状況:銀行固有指標として自己資本比率(国内基準)10.01%へ改善、金融再生法開示債権残高は減少傾向(362.90億円)などが改善方向。
競合状況や市場動向
- 競合比較:同業他社とのクロス比較は資料に記載無し(–)。ただし、地方銀行セクターでは金利転換や預金競争、証券評価損益が収益差を生む。
- 市場動向:金利上昇局面により貸出金利息は増加する一方、預金金利上昇で資金調達費用が上がる可能性が高く、利ざやの維持が課題。国債・債券評価損益の変動も業績に大きく影響。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期(2026年3月期)連結予想:経常利益 4,800百万円(+14.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益 3,300百万円(+17.1%)。直近公表予想からの修正は無し。
- 第2四半期(累計)予想:経常利益 800百万円、純利益 500百万円(Q1実績が既に上回る)。
- 会社予想の前提:為替等特別な前提は記載なし。主に金利・市場動向の影響を注視。
- 予想の信頼性:Q1の実績は中間予想を上回ったが、資金調達コストや有価証券の含み損益が短期で変動しやすく、予想は市場環境次第で変動しうる(会社も据え置き方針)。
- リスク要因:
- 金利急変(預貸金利差の縮小または資金調達コストの上昇)
- 債券市況の悪化による評価損・売却損
- 預金動向(大量流出や譲渡性預金の変動)
- 経済環境の悪化による与信費用の増加
重要な注記
- 会計方針の変更、見積り変更、修正再表示:該当なし
- 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成していない(注記あり)
- セグメント情報:銀行業の単一セグメントのため詳細は省略
- その他:第1四半期の業績は第2四半期(累計)予想を上回っているが、会社は業績予想の変更を行っていない(将来見通しは不確実性あり)。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 8713 |
| 企業名 | フィデアホールディングス |
| URL | http://www.fidea.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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