決算説明：アクセル（6730）

2026年３月期　第１四半期決算説明資料

エグゼクティブサマリー

• 経営陣のメッセージ: 第1四半期は製品ミックスの改善（高単価・高マージン製品の比率上昇）により利益率が大幅に改善し、通期・中間期計画に対して順調に進捗している点を強調。受注残も確保されていると説明。
• 業績ハイライト: 売上高は前年同期比△1%（4,061→4,027百万円、△34百万円）（やや悪い）が、売上総利益は+20%（1,216→1,462百万円、+246百万円）（良い）、営業利益は+53%（528→807百万円、+278百万円）（良い）。
• 戦略の方向性: 主力のLSI・メモリモジュールで高付加価値品の販売比率を高めること、新規事業（組み込み機器向け、AI・ブロックチェーン等）の育成を継続しつつ、コスト管理で収益性を改善する方針。受注残の活用で今後の売上に繋げる。
• 注目材料: LSI開発販売関連の6月末受注残が10,182百万円と厚く（良い）、第1四半期で通期営業利益計画（1,000百万円）に対して進捗率81%と高水準（良い）。キャッシュは減少（現金・預金は5,000→4,360百万円、△639百万円）（やや悪い）だが、在庫増（3,908→4,351百万円、+443百万円）（注意）を受注対応のため積み増している点が注目。
• 一言評価: 製品ミックス改善で利益率が大幅に向上し、通期計画に対する進捗は良好。ただし在庫増と現金減の動向は引き続き注視が必要。

基本情報

• 説明者: 発表者（役職）：–、発言概要：第1四半期の業績概要、製品ミックス改善と受注残状況、在庫適正化方針等を説明。
• セグメント:
  • LSI開発販売関連：パチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSI、メモリモジュール等（主力セグメント）
  • 新規事業関連：組み込み機器向け製品、AI、ブロックチェーン等（育成段階）

業績サマリー

• 主要指標（連結、単位：百万円、前年同期比%を明記）:
  • 営業収益（売上高）：4,027（前年同期 4,061、△34、△1%）（やや悪い）
  • 売上原価：2,565（前年 2,845、△280、△10%）（良い）
  • 売上総利益：1,462（前年 1,216、+246、+20%）（良い）
  • 販管費：655（前年 687、△32、△5%）（良い）
  • 営業利益：807（前年 528、+278、+53%）、営業利益率 20%（前年 13%）（良い）
  • 経常利益：839（前年 521、+318、+61%）（良い）
  • 親会社株主帰属利益（純利益）：585（前年 367、+218、+59%）（良い）
  • 1株当たり利益（EPS）：–（未開示）
• 予想との比較:
  • 会社予想に対する達成率（通期計画：売上12,000、営業利益1,000、親会社帰属利益730、単位：百万円）
  • 売上高進捗：34%（4,027/12,000）（良い）
  • 営業利益進捗：81%（807/1,000）（良い）
  • 親会社帰属利益進捗：80%（585/730）（良い）
  • サプライズの有無： 営業利益・純利益が計画に対して高い進捗を示しており、特に営業利益進捗は想定を上回る（サプライズ的に良い）。
• 進捗状況:
  • 通期予想に対する進捗率（上記参照）。
  • 中間期（半期）計画に対する進捗（中間期計画売上6,200百万円に対して進捗65%／営業利益中間計画500に対して161%）（良い）。
  • 過去同時期との進捗比較：前年同期比で売上はほぼ横ばいだが利益率・利益額は大幅改善。
• セグメント別状況（単位：百万円、前年同期→当期）:
  • LSI開発販売関連：売上高 3,925 → 3,857（前年比 △68、△2%）（やや悪い）、セグメント利益 796 → 1,029（+233、+29%）（良い、収益寄与大）
  • 新規事業関連：売上高 136 → 169（+33、+24%）（良い）、セグメント損失 △99 → △72（損失縮小）（良い）
  • 全社調整（配分しない全社費用）：△168 → △150（費用削減）（良い）

業績の背景分析

• 業績概要: 売上は横ばいも、製品ミックスの改善により粗利率が上昇し、販管費抑制も相まって営業利益・経常利益・純利益が大幅に増加した。新規事業の損失は縮小。LSI受注残が厚い点が将来の売上を支える。
• 増減要因:
  • 増収/減収の主要因: 高単価グラフィックスLSIと大容量メモリモジュールの販売増加により、売上構成で高マージン品の比率が上昇（良い）。総売上自体は若干減少（△1%）。
  • 増益/減益の主要因: 売上原価率低下（原価改善・製品ミックス改善）、販管費（特に研究開発費の削減）により営業利益が拡大。一時的要因の明示はなし。
• 競争環境: 明示的な市場シェア数値は非開示。高付加価値LSI・大容量メモリへの切替で差別化を図っている旨の記載。競合比較は資料に記載なし（–）。
• リスク要因: 在庫増加（顧客向け確約分が多いが今後も一定増加の可能性）、現金・預金の減少（法人税・配当支払等）、半導体供給環境の変動や為替・顧客需要変動等が業績に影響を与える可能性。

戦略と施策

• 現在の戦略: 主力セグメント（LSI・メモリ）で高付加価値製品比率の向上、新規事業育成（組み込み・AI等）での事業ポートフォリオ拡大、在庫の適正化により供給責任を果たす方針。
• 進行中の施策: 高単価製品の販売拡大、在庫積増しによる供給安定化、販管費（研究開発費含む）の効率化。
• セグメント別施策:
  • LSI開発販売関連：受注残（10,182百万円）を基に引当/生産を進め、高付加価値製品の納入を推進。
  • 新規事業関連：販売拡大で損失縮小を図る（第1四半期は損失縮小）。
• 新たな取り組み: 資料内での大きな方針転換やM&A等の新施策発表はなし。

将来予測と見通し

• 業績予想（会社提示の通期計画、単位：百万円）:
  • 次期（2026/3 通期）売上高 12,000、営業利益 1,000、経常利益 1,020、親会社株主帰属利益 730。
  • 予想の前提条件：為替等の明示的前提は資料に記載なし（–）。需要は受注残や市場動向に依存。
  • 経営陣の自信度：第1四半期の進捗（営業利益進捗81%等）を強調しており、少なくとも当初計画達成への見通しに一定の自信を示している。
• 予想修正: 通期予想の修正は資料上なし（修正なし）。
• 中長期計画: 中期的には高付加価値製品での収益拡大と新規事業育成が柱。中期経営計画に対する進捗（中間期計画に対し営業利益161%等）は良好。
• 予想の信頼性: 第1四半期での達成状況は高く、短期的な計画達成可能性は高いが、在庫・キャッシュの動きや市場変動が中長期でのリスク。過去の予想達成傾向に関する明示的記載はなし（–）。
• マクロ経済の影響: 為替・需要変動、半導体供給状況等が業績に影響する旨の注意喚起あり。

配当と株主還元

• 配当方針: 資料に明確な配当方針の記載なし（–）。
• 配当実績: 中間配当、期末配当、年間配当の金額は資料に記載なし（–）。
• 特別配当: 記載なし（–）。
• その他株主還元: 自社株買い・株式分割等の記載なし（–）。

製品やサービス

• 製品: 主要製品はパチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSI、メモリモジュール。第1四半期は高単価製品（高容量メモリ、大型グラフィックスLSI）の販売増が確認されている。
• サービス: 組み込み機器向け製品等を含む新規事業（AI・ブロックチェーン関連）の提供を進めるが規模はまだ小さい。
• 協業・提携: 資料に記載なし（–）。
• 成長ドライバー: 高付加価値LSI・大容量メモリの販売拡大、LSI受注残の消化、新規事業の育成。

Q&Aハイライト

• 注目の質問と回答：Q&A記載なし（–）。
• 経営陣の姿勢：資料内容からは収益性改善と受注確保を重視する実務的な姿勢が読み取れる。
• 未回答事項: 配当方針、詳細な今後のキャッシュ計画、為替前提等は明示されていない（–）。
• ポジティブ要因:
  • 製品ミックス改善で粗利・営業利益が大幅改善（営業利益+53%）（良い）。
  • LSI受注残が10,182百万円と厚く、中期の売上基盤がある（良い）。
  • 新規事業の損失縮小（良い）。
• ネガティブ要因:
  • 現金・預金は639百万円減少（5,000→4,360）（注意）。
  • 在庫増（+443百万円）が継続する可能性（注意）。
  • 売上高は前年同期比で微減（△1%）（やや悪い）。
• 不確実性:
  • 半導体需給や顧客需要変動、為替の影響で業績変動の可能性がある。
• 注目すべきカタリスト:
  • 受注残の取り崩し状況（受注→売上化のペース）
  • 新製品（高付加価値製品）の継続的な販売動向
  • 中間・通期決算での在庫・現金動向報告
  • 新規事業の黒字化タイミング

重要な注記

• 会計方針: 変更の記載なし（–）。
• リスク要因: 在庫増・キャッシュ減、需給環境変化、経済環境変化等についての一般的注意喚起あり。
• その他: 資料中に「将来予想は仮定に基づく」旨の免責記載あり。資料の転載・複写は禁止。

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