2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期業績予想の修正は無し。第1四半期の実績は会社の通期予想に対する進捗で見ると、売上高進捗約20.5%、営業利益進捗約13.0%、親会社株主に帰属する当期純利益進捗約18.1%で、会社側が想定する範囲と見られる(市場予想との比較は資料に記載なし)。上振れ/下振れは特段の修正材料なし。
- 業績の方向性:増収減益ではなく「減収(売上高△8.4%)・増益(営業利益+3.1%)」だが、最終的な親会社株主に帰属する四半期純利益は△30.0%と大幅減(投資有価証券売却益の減少などの特殊要因による)。
- 注目すべき変化:国内建築の売上減(前年同四半期に大型工事竣工の反動)に対し、採算性の良い案件寄与や海外土木の手持ち工事進捗で営業利益は増加。一方で投資有価証券売却益が減少したため純利益は大きく落ちた。
- 今後の見通し:通期(2026年3月期)予想は修正なし(売上 2,560,000 百万円、営業利益 122,000 百万円、当期純利益 100,000 百万円)。第1四半期の進捗は標準的で、会社は自己株式取得を計画しておりEPS影響を考慮済み。
- 投資家への示唆:営業面では採算改善が進んでおり営業利益は堅調だが、純利益は投資有価証券売却に依存する変動が大きい点に留意。自己株式取得(上限400億円)と消却により1株指標が改善する可能性あり。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:株式会社 大林組
- 主要事業分野:建設事業(国内外の建築・土木)、不動産事業、PFI・再生可能エネルギー・金融等のその他事業
- 代表者名:代表取締役社長 兼 CEO 佐藤 俊美
- URL: https://www.obayashi.co.jp/
- 報告概要:
- 提出日:2025年8月8日
- 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期連結累計期間(2025年4月1日〜2025年6月30日)
- 決算補足資料作成:有
- 決算説明会:有(アナリスト・機関投資家向け)
- セグメント:
- 国内建築:国内の建築工事受注・施工
- 海外建築:海外の建築工事
- 国内土木:国内土木工事
- 海外土木:海外土木工事
- 不動産:不動産事業(売買・開発等)
- その他:PFI事業、再生可能エネルギー、金融事業等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):721,509,646 株(2026年3月期1Q)
- 期末自己株式数:19,110,179 株(2026年3月期1Q)
- 期中平均株式数(四半期累計):706,249,614 株(2026年3月期1Q)
- 時価総額:–(資料記載なし)
- 今後の予定:
- IRイベント:決算説明会開催(実施済/開催予定あり)
- その他:自己株式取得(取締役会決議:取得期間 2025/8/12〜2025/12/30、上限25,000,000株・取得総額上限400億円)、自己株式消却予定(14,558,600株、消却予定日 2025/8/29)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社予想は通期のみ。第1四半期に対する会社の当該値は無)
- 売上高:523,763 百万円(前年同期比 △8.4% / 前年 571,791 百万円)→ 通期予想(2,560,000 百万円)に対する進捗率 約20.5%(標準的)
- 営業利益:15,798 百万円(前年同期比 +3.1% / 前年 15,327 百万円)→ 通期予想(122,000 百万円)に対する進捗率 約13.0%(やや低め)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:18,070 百万円(前年同期比 △30.0% / 前年 25,800 百万円)→ 通期予想(100,000 百万円)に対する進捗率 約18.1%
- サプライズの要因:
- 売上高減少の主因は国内建築の完成工事高の反動(前年同四半期に大型工事竣工)と計画的な受注活動。
- 営業利益は採算性の良い案件寄与や海外土木の手持ち工事進捗で増加。
- 経常利益は為替差益の反動等で減少。四半期純利益は投資有価証券売却益の減少(16,714 → 8,585 百万円)等の特別利益減少が大きく影響。
- 通期への影響:
- 会社は通期予想を据え置き。自己株式取得措置は通期の1株当たり当期純利益(EPS)を考慮して織り込んでいる旨を注記。現時点で予想修正は無し。
財務指標
- 財務諸表要点(第1四半期末 2025/6/30、単位:百万円)
- 総資産:2,880,973(前期末 3,042,778、△5.3%)
- 純資産:1,166,316(前期末 1,210,201、△3.6%)
- 自己資本(参考):1,117,581 百万円
- 自己資本比率:38.8%(前期末 38.1% → 0.7ポイント改善)※目安:40%以上で安定(38.8%はほぼ安定)
- 有利子負債残高:3,573 億円(報告本文)=約357,300 百万円(前期比 約△1.5%)
- 収益性(第1四半期累計)
- 売上高:523,763 百万円(前年同四半期 571,791 → △8.4%、金額差 △48,028 百万円)
- 営業利益:15,798 百万円(前年 15,327 → +3.1% / 営業利益率 3.0%(15,798/523,763))
- 経常利益:18,396 百万円(前年 20,236 → △9.1%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:18,070 百万円(前年 25,800 → △30.0%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):25.59 円(前年 35.98 円、会計方針変更の遡及適用後の数値)
- 進捗率分析(通期予想に対する)
- 売上高進捗率:約20.5%(通期の四分位ペースは25%だが、建設業は大型案件の竣工時期により偏るため季節性あり)
- 営業利益進捗率:約13.0%(やや低い。採算改善はあるが通期回復にはこれからの受注/進捗が必要)
- 純利益進捗率:約18.1%
- 過去同期間との比較:売上は前年1Q比で減少、営業利益は増加(採算性向上が確認できる)
- 財務安全性
- 自己資本比率:38.8%(安定水準に近い、目安40%にやや不足)
- 流動負債合計:1,340,894 百万円、流動資産合計:1,648,076 百万円 → 流動比率(流動資産/流動負債)約 122.9%(流動比率100%以上で概ね安全)
- 負債合計:1,714,657 百万円 → 負債比率(負債/純資産)約 1.47 倍
- 効率性
- 減価償却費:8,550 百万円(前年同期間 7,411 百万円)
- 売上高営業利益率は第1四半期で約3.0%(改善傾向だが業種平均等との比較は別途検討が必要)
- セグメント別要点(外部顧客向け売上高・営業利益:当第1四半期)
- 国内建築:売上 227,294 百万円(前期 298,221 → △23.8%)、営業利益 5,001 百万円(前期 6,130 → △18.4%)
- 海外建築:売上 114,835 百万円(前期 118,489 → △3.1%)、営業利益 2,896 百万円(前期 1,794 → +61.4%)
- 国内土木:売上 90,317 百万円(前期 87,940 → +2.8%)、営業利益 3,081 百万円(前期 3,620 → △14.9%)
- 海外土木:売上 63,945 百万円(前期 46,500 → +37.5%)、営業利益 2,276 百万円(前期 828 → +174.8%)
- 不動産:売上 10,448 百万円(前期 9,233 → +13.1%)、営業利益 1,440 百万円(前期 2,176 → △33.8%)
- コメント:国内建築の売上減が大きいが、海外土木・海外建築の利益率改善が営業利益の下支えとなっている。
- 財務の解説:
- 総資産・負債ともに減少(受取手形・完成工事未収金等の減少、支払手形・工事未払金等の減少)。純資産は自己株式取得および配当で減少。自己資本比率は前期末から若干改善。
配当
- 配当実績と予想:
- 2025年3月期(実績):中間 40.00 円、期末 41.00 円、年間 81.00 円
- 2026年3月期(予想):中間 41.00 円、期末 41.00 円、年間 82.00 円(直近の配当予想から修正無し)
- 配当利回り:–(株価情報が資料に無いため)
- 配当性向:–(通期予想純利益に対する配当性向は会社公表値無し。株主還元方針としては自己株式取得を含む)
- 特別配当の有無:無し
- 株主還元方針:自己株式取得(上限400億円、消却予定)を実施。中期経営計画におけるROE向上(目標ROE 10%)を目的とした資本政策を継続。
セグメント別情報
- セグメント別状況(当第1四半期、外部顧客売上高・営業利益は上記参照)
- 前年同期比較:
- 国内建築:売上・利益ともに大幅減(大型竣工の反動)
- 海外土木・海外建築:売上増・利益改善(海外事業の拡大・進捗良好)
- 不動産:売上は増加するも利益は減少
- セグメント戦略:主文書では、海外事業拡大に伴う収益性向上と在外子会社の業績反映方法の見直しを実施。採算性の良い案件比率が高まっている点を強調。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:言及あり(「大林グループ中期経営計画2022追補」)でROE向上(最終年度2026年度のROE 10%目標)や必要自己資本水準1兆円を設定。自己株式取得等で資本効率改善を図る方針。
- KPI達成状況:ROE等の進捗は資料上の明示なし。自己株式取得・政策保有株式の縮減による資本効率改善施策を実行中。
競合状況や市場動向
- 競合他社との比較:本資料には同業比較は記載無し(–)。
- 市場動向:国内では大型竣工のタイミングで売上の季節変動あり。海外事業の拡大が収益源として効いている点を確認。為替変動や原材料価格の影響は継続リスク。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(変更無し):売上高 2,560,000 百万円(△1.2%)、営業利益 122,000 百万円(△14.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益 100,000 百万円(△31.2%)、1株当たり当期純利益 143.86 円
- 次期予想:–(資料記載無し)
- 会社予想の前提条件:自己株式取得を通期見込みに織り込んでいる旨(為替・原材料等の具体前提は資料に記載無し)
- 予想の信頼性:会社は通期見通しを据え置き。第1四半期は季節要因と一部特別損益の変動があるため、通期見通しの達成可否は今後の受注・工事進捗・投資有価証券売却のタイミング等に依存。
- リスク要因:
- 為替変動(在外子会社の収益が拡大しているため影響拡大)
- 建設資材価格・労務費の上昇
- 大規模プロジェクトの施工遅延・収益悪化リスク
- 投資有価証券売却益の変動(純利益に影響)
重要な注記
- 会計方針の変更:在外子会社等の収益及び費用の換算方法を「決算日の直物為替相場」から「期中平均相場」に変更(期首より適用、遡及適用あり)。これにより前期比較数値が一部調整されている(売上高等に小額の減少影響)。
- その他重要事項:
- 自己株式の取得決議(上限25,000,000株・取得総額上限400億円、取得期間 2025/8/12〜2025/12/30、取得分は消却予定)
- 自己株式消却(14,558,600株、消却予定日 2025/8/29)
- 第1四半期に8,670,200株を既に取得(取得価額合計 18,052 百万円増加)
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 1802 |
| 企業名 | 大林組 |
| URL | http://www.obayashi.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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