2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 業績の方向性:減収減益(売上高 438,141百万円で前年同期比△1.2%、営業利益 32,853百万円で同△9.7%)。営業利益率が低下(前年中間 8.20% → 今中間 7.50%)。
- 注目すべき変化:為替換算調整勘定の大幅減少により包括利益が大幅悪化(中間包括利益 1,583百万円、前年同期71,113百万円)。セメント事業の販売数量・国内販売が大幅減(量ベースで国内販売数量は前年同期比8.3%減)でセメントセグメントの営業利益が19.5%減少。
- 今後の見通し:会社は通期予想を下方修正(売上高△44,000百万円、営業利益△15,000百万円、当期純利益△15,000百万円、1株当たり当期純利益403.75円)。中間の進捗率は売上高約48.4%、営業利益約47.0%、当期純利益約54.4%で、売上・営業はほぼ半期ペースだが通期達成は下方修正後でもやや慎重。
- 投資家への示唆:国内セメント需要の弱さ(数量減)とコスト上昇の影響でマージンが圧迫されている点、為替差損影響で包括利益が大きく振れている点、米国での資産買収(Vulcan関連の生コン資産:712百万ドル)が成長・シナジー策として注目材料であるが当期への影響は「軽微」としている。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:太平洋セメント株式会社
- 主要事業分野:セメント・骨材・コンクリート等の製造販売、資源・環境事業、建材・建築土木等
- 代表者名:代表取締役社長 田浦 良文
- 報告概要:
- 提出日:2025年11月11日
- 対象会計期間:2026年3月期第2四半期(中間期)連結 2025年4月1日~2025年9月30日
- 決算説明資料の作成:有、決算説明会:有(機関投資家・アナリスト向け)
- セグメント(報告セグメント):
- セメント(国内外セメント販売、生コン等関連事業)
- 資源(骨材、鉱産品、土壌ソリューション等)
- 環境事業(下水汚泥処理、石炭灰処理、土埋土中継等)
- 建材・建築土木(ALC等建材、建築・土木材料)
- その他(不動産、エンジニアリング、情報処理等)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):118,191,578株(変動なし)
- 期中平均株式数(中間期):111,455,805株(前年中間 115,582,202株)
- 時価総額:–(提示なし)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年11月12日
- 配当支払開始予定日:2025年12月2日
- IRイベント:決算説明会(既に開催予定/実施)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(会社の通期予想は「修正後」を使用)
- 売上高:中間実績 438,141百万円(前年同期比△1.2%)。通期修正後906,000百万円に対する進捗率 48.4%(通期達成に向けて概ね半期ペース)。
- 営業利益:中間実績 32,853百万円(前年同期比△9.7%)。通期修正後70,000百万円に対する進捗率 47.0%。
- 親会社株主に帰属する中間純利益:24,485百万円(前年同期比△18.9%)。通期修正後45,000百万円に対する進捗率 54.4%。
- サプライズの要因:
- セメント量の減少(国内の出荷量・当社国内販売数量の減少)が売上およびセメント部門利益を圧迫。
- 各種コスト(運賃・人件費等)の上昇が利益率を低下。
- 為替換算調整勘定の悪化により包括利益は大幅悪化(為替影響等)。
- 特別項目では前年同期に債務消滅益などがあり、前期比較で特別利益が減少した(前年に比べ特別利益が少ない)。
- 通期への影響:
- 会社は通期予想を下方修正(売上高△44,000百万円、営業利益△15,000百万円、当期純利益△15,000百万円)。中間の進捗率は概ね半期に相当するが、下方修正を考慮すると下期での回復が必要。会社は販売価格引上げ(2025年4月出荷分より+2,000円/トン以上)等で対応する方針。
財務指標
- 損益(中間累計:2025/4-9)主要数値
- 売上高:438,141百万円(前年同期 443,676 百万円、△1.2%、△5,535百万円)
- 売上総利益:105,185百万円(前年 105,570百万円、△0.4%)
- 販管費:72,331百万円(前年 69,181百万円、増加)
- 営業利益:32,853百万円(前年 36,389百万円、△9.7%)
- 営業利益率:7.50%(前年中間 8.20% → 低下)
- 経常利益:32,946百万円(前年 35,371百万円、△6.9%)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:24,485百万円(前年 30,192百万円、△18.9%)
- 1株当たり中間純利益(EPS):219.68円(前年 261.22円、△15.9%)
- 財政状態(2025/9/30)
- 総資産:1,433,864百万円(前期末 1,423,695百万円、増加)
- 純資産:669,502百万円(前期末 676,124百万円、減少)
- 自己資本比率:44.6%(目安40%以上 → 安定水準)
- 為替換算調整勘定:64,316百万円 → 33,905百万円(大幅減少が純資産減の主因)
- 流動性・負債
- 流動資産:415,310百万円 / 流動負債:425,746百万円 → 流動比率 ≒ 97.6%(100%未満でやや低め)
- 有利子負債(短期借入金、CP、1年内償還社債、社債、長期借入金合計):4,105億9,100万円(410,591百万円)、前期末比増加(+20,009百万円程度)→ 負債の管理は要注視
- 負債合計:764,362百万円、純資産669,502百万円 → 負債/純資産 ≒ 114%(負債比率)
- キャッシュフロー
- 営業活動CF:+46,744百万円(前年中間 41,099百万円、増加)→ 営業CFは改善
- 投資活動CF:△48,574百万円(前年 △40,499百万円、投資支出増)
- 固定資産取得による支出:△49,674百万円(増加)
- 財務活動CF:+8,222百万円(前年 △5,575百万円→反転増)
- 現金及び現金同等物期末残高:69,100百万円(前年 70,733百万円、ほぼ横ばい)
- 効率性
- 売上高営業利益率の低下(8.20%→7.50%)が見られる。総資産回転率等の詳細は–(明確数値提示なし)。
- セグメント別(中間:2025/4-9、単位:百万円、前年比%は概算)
- セメント(外部売上)323,560(前年 331,965、△2.5%) 営業利益 21,184(前年 26,313、△19.5%)→ 主要部門で利益圧迫
- 資源(外部売上)32,841(前年 32,810、+0.1%) 営業利益 5,190(前年 4,822、+7.7%)
- 環境事業(外部売上)38,317(前年 36,163、+5.9%) 営業利益 4,516(前年 3,824、+18.1%)
- 建材・建築土木(外部売上)20,690(前年 20,600、+0.4%) 営業利益 917(前年 993、△7.7%)
- その他(外部売上)22,733(前年 22,138、+2.7%) 営業利益 1,103(前年 874、+26.2%)
- 財務の解説:
- 売上はわずかに減少だが、コスト上昇で販管費が増加し営業利益率が低下。営業CFは増加し本業の現金創出力は維持・改善傾向。投資(設備投資)とM&A(後述の米国買収)で投資CFは大きな流出が続く見込み。流動比率が約98%と100%を下回っており、短期流動性は注意が必要。
配当
- 中間配当:50円(前中間 40円 → 増配)
- 期末配当(予想):50円(前回予想から変更なし)
- 年間配当予想:100円(前期80円 → 増額予想)
- 配当利回り:–(株価情報なしのため算出不可)
- 配当性向(会社の通期修正予想ベース):年間配当100円 / 通期EPS403.75円 ≒ 24.8%(概算、保守的な配当性向)
- 特別配当の有無:無し
- 株主還元方針:直近は増配維持。自社株買いは今回開示なし。
セグメント別情報
- セメント:販売数量が国内で減少(当社国内販売数量567万トン、前年同期比△8.3%)。販売価格は値上げ実施(2025年4月出荷分より+2,000円/トン以上)。量減・コスト増で売上・利益が圧迫(営業利益△19.5%)。海外(米国、ベトナム、フィリピン)は地域差あり、米国は販売価格上昇も数量微減、ベトナムは回復。
- 資源:骨材販売数量減だが一部製品(海外向け石灰石等)が増加。価格転嫁進展で営業増益(+約7.7%)。
- 環境事業:下水汚泥は伸び悩むがリニア関連土・石炭灰処理は堅調で増収増益(売上+5.9%、営業利益+18.1%)。
- 建材・建築土木:販売価格適正化を進めるも運賃・人件費等で利益は減少(営業利益△7.7%)。
- 戦略的示唆:セメント量の回復が通期回復の鍵。海外成長や環境・資源部門の拡大で事業ポートフォリオの改善を図っている。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画(26中期経営計画)に沿い、米国事業拡大やカーボンニュートラル活用を掲げている。今回の米国での生コン資産取得(下記参照)は中期目標と整合。
- KPI達成状況:具体KPIの数値比較は開示無し(→ –)。
競合状況や市場動向
- 国内:国土強靱化、防衛関連、リニア等で需要底堅い一方、人手不足や工期長期化、建設費高騰で需要の先行きは不確実。
- 国際:米国ではインフラ投資や住宅需要など追い風、ただし関税や金利動向は留意点。
- 競合比較:同業他社と比較した詳細は開示無し(→ –)。セメント業界全体でコスト転嫁と需要面の地域差が重要。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期修正(2025/4/1–2026/3/31):売上906,000百万円(前回950,000)、営業利益70,000百万円(前回85,000)、経常利益68,000百万円、親会社帰属当期純利益45,000百万円(前回60,000)。修正理由は需要想定やコスト見通し等(詳細は別リリース参照)。
- 次期予想:–(記載なし)
- 会社予想の前提:セメント販売価格改定の継続、国内需要見通しは堅調だが不確実性あり(為替・原燃料価格等リスクを明記)。
- 予想の信頼性:過去の予想達成傾向の記載は無し(→ –)。今回の通期下方修正は保守的見直しの側面あり。
- リスク要因:建設需要の下振れ、原燃料価格上昇、為替変動、海外事業の景況悪化、M&Aの規制承認遅延等。
重要な注記
- 会計方針の変更:無し
- 中間連結財務諸表の作成に特有の会計処理:適用あり(税金費用の中間期計算等、決算短信10ページ参照)
- 監査:第2四半期(中間期)決算短信は公認会計士・監査法人のレビュー対象外
- 重要な後発事象:CalPortland(CPC)がVulcan社のカリフォルニア州における生コン事業用資産等を買収する契約を締結(2025/10/28)。買収価額712百万ドル、買収対象は生コン41工場等、クロージング予定 2025年12月中(関係当局のクリアランスが前提)。会社は当期への業績影響は「軽微」としているが、中長期の米国事業基盤強化策として重要。
(不明な項目は “–” と記載しています)
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 5233 |
| 企業名 | 太平洋セメント |
| URL | http://www.taiheiyo-cement.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – ガラス・土石製品 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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