2025年11月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ: 四半期ベースの会社側開示の予想(第3四半期予想)は未提示のため比較不可(会社予想・市場予想との差異:–)。通期予想の修正は無し。
- 業績の方向性: 増収・損失幅縮小(売上高 35,306 百万円、前年同期比 +19.0%。営業損失は △1,979 百万円と前年同期 △2,837 百万円から改善)。
- 注目すべき変化: SaaS ARRが36,324 百万円(前年同期比 +29.9%)と高い成長を維持。調整後EBITDAは3,338 百万円(前年同期比 +124.9%)と大幅な改善。
- 今後の見通し: 通期レンジは変更なし(売上 49,500~52,100 百万円、調整後EBITDA 2,500~4,500 百万円、営業損失レンジ △4,700~△2,300 百万円)。第3四半期で調整後EBITDAは通期レンジ中央値に近く進捗良好だが、通期営業損失は依然見込まれる。
- 投資家への示唆: SaaS事業(特にBusinessドメイン)のARR拡大とARRベースの収益拡大が確認できる一方、積極投資(営業人員・広告等)により通期で営業損失が残る見込み。11月に予定されるスマートキャンプ(BOXIL)売却に伴う特別利益(想定約6,344,953 千円)が通期業績に大きく影響する点に注意。
基本情報
- 企業名: 株式会社マネーフォワード(証券コード 3994)
- 主要事業分野: Fintech領域のSaaSプラットフォーム事業(主に法人向け「Money Forward Business」、個人向け「Money Forward ME」、金融機関向け「X」等のサービス提供)
- 代表者名: 代表取締役社長 グループCEO 辻 庸介
- 問合せ先: 執行役員 グループCAO 松岡 俊(TEL 03-6453-9160)
- 報告概要:
- 提出日: 2025年10月15日
- 対象会計期間: 2024年12月1日~2025年8月31日(第3四半期累計)
- 決算説明会資料作成: 有、決算説明会(機関投資家・アナリスト向け): 有(2025/10/15)
- セグメント(報告セグメントに変更済み、第1四半期から適用)
- Business:マネーフォワード クラウド等、法人向けSaaS
- SaaS Marketing:BOXIL等、SaaS企業のマーケ支援(※スマートキャンプは11/4実行で連結除外予定)
- Home:マネーフォワード ME 等、個人向けサービス
- X:金融機関・事業会社向けソリューション
- Finance:HIRAC FUND 等ベンチャーキャピタル事業
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む、2025年11月期3Q): 55,524,779 株
- 期中平均株式数(四半期累計): 55,096,863 株
- 今後の予定:
- 決算説明会: 2025/10/15(資料は会社HPに掲載)
- スマートキャンプ株式譲渡(連結除外)実行予定日: 2025/11/4(譲渡により通期で特別利益見込みあり)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績:
- 売上高: 35,306 百万円(当四半期累計)。会社の第3四半期別の予想は未提示のため達成率: –。通期予想レンジ(中央値 50,800 百万円)に対する進捗は約69.5%。
- 調整後EBITDA: 3,338 百万円。通期レンジ中央値(3,500 百万円)に対する進捗は約95.4%(かなり高い進捗)。
- 営業利益: 営業損失 △1,979 百万円。通期レンジ(△4,700~△2,300 百万円)に照らすと通期での損失縮小を見込む範囲内(Q3時点で改善傾向)。
- 親会社株主に帰属する当期純利益: △3,384 百万円。通期予想(△6,800~△4,400 百万円)に対する進捗評価は、純損失ベースのため単純比較は困難だが、通期予想のレンジ内の可能性が高い。
- サプライズの要因:
- ポジティブ要因: SaaS ARRの堅調な伸び(+29.9%)、Businessドメインでの顧客数・ARPA拡大により売上寄与が大きい。調整後EBITDAの大幅改善は固定費に対する売上増や一時費用の除外等の影響。
- ネガティブ/注意点: 特別損失(未収保険金評価損等)や持分法による投資損失等、営業外・特別項目で影響。
- 通期への影響:
- 会社は通期見通しのレンジ開示(修正無)。ただし、スマートキャンプの株式譲渡により2025年11月期において約6,344,953 千円の特別利益が見込まれており、通期の当期純利益には大きな影響を与える見込み。
財務指標(要点)
- 損益(第3四半期累計 2024/12/1–2025/8/31)
- 売上高: 35,306 百万円(前年同期比 +19.0% / 前年 29,674 百万円)
- 売上総利益: 23,929 百万円
- 販管費: 25,909 百万円
- 営業利益: △1,979 百万円(前年同期 △2,837 百万円、損失幅縮小)
- 経常利益: △2,375 百万円(前年同期 △3,287 百万円、改善)
- 親会社株主に帰属する四半期純損失: △3,384 百万円(前年同期 △3,712 百万円、改善)
- 調整後EBITDA: 3,338 百万円(前年同期 1,484 百万円、+124.9%)
- SaaS ARR: 36,324 百万円(前年同期比 +29.9%)
- EPS(四半期): △61.43 円(前年同期 △68.28 円)
- 貸借対照表(2025/8/31)
- 総資産: 112,525 百万円(前連結会計年度末比 +6,333 百万円)
- 純資産: 51,097 百万円(前連結会計年度末比 +6,421 百万円)
- 自己資本比率: 31.4%(目安40%以上で安定 → 31.4%(やや低め))
- 流動資産: 61,880 百万円、流動負債: 37,313 百万円 → 流動比率 ≒ 166%(61,879 / 37,313)(流動性は確保)
- 負債合計: 61,428 百万円(ほぼ横ばい)
- 現金及び預金: 36,031 百万円(前期末 45,252 百万円 → 減少 9,220 百万円)
- 長短借入金等: 短期借入金は減少(10,062 → 5,503 百万円)、長期借入金は増加(7,897 → 10,362 百万円)
- 効率性・その他
- 減価償却費(当第3四半期累計): 2,960,839 千円(前年同期 2,051,043 千円)
- のれん償却額: 647,461 千円(前年同期 513,439 千円)
- セグメント別(第3四半期累計 売上高・セグメント損益)
- 売上高(顧客収益ベース、百万円): Business 24,915 / SaaS Marketing 3,776 / Home 3,444 / X 2,205 / Finance 893(合計 35,233 百万円 ※注記調整で連結35,306)
- セグメント利益(損失、百万円): Business △991 / SaaS Marketing 314 / Home 686 / X 236 / Finance 187 → 合計セグメント利益 431 百万円、全社費用等で連結は営業損失
- 財務解説(要旨):
- 売上・ARRの成長が顕著で特にBusinessドメインが牽引。営業・マーケ投資を継続する一方で、売上増によりEBITDAベースでは改善が進行。自己資本比率は31.4%とやや低めであるが、現預金は360億円超、流動比率は良好。負債構成の短期→長期借入の移行が見られる。
配当
- 中間配当: 0.00 円(実績)
- 期末配当(予想): 0.00 円
- 年間配当予想: 0.00 円(直近予想から修正無し)
- 特別配当: 無
- 株主還元方針: 自社株買い等の記載なし(特記事項:譲渡制限付株式報酬による増資等の資本政策実施)
セグメント別情報(詳細)
- Business:
- SaaS ARR 31,259 百万円(前年同期比 +33.3%)、法人ARR 28,654 百万円(+35.4%)
- 売上(顧客収益): 24,915 百万円(前年同期 19,614 → 約 +27%)
- 損益: セグメントでは △990 百万円(営業損失だが損失幅は縮小)
- 戦略: 中堅企業向けのコンポーネント展開、ARPA向上、価格改定実施、営業/マーケ強化
- Home:
- Homeプレミアム課金 ARR 3,270 百万円(前年同期比 +11.2%)
- 売上: 3,444 百万円、セグメント利益 685 百万円(黒字)
- 戦略: プレミアム課金の拡大、SMBC系合弁(Olive)との連携による収益源多角化
- X:
- Xストック売上高 ARR 1,795 百万円(前年同期比 +14.4%)
- 売上: 2,205 百万円、セグメント利益 235 百万円
- 戦略: 金融機関のDX支援、データ活用による中小企業支援
- Finance:
- 売上: 893 百万円、セグメント利益 186 百万円
- 戦略: HIRAC FUND を中心とした出資・支援活動
- SaaS Marketing:
- 売上: 3,776 百万円、セグメント利益 314 百万円
中長期計画との整合性
- 中期方針: 事業成長のための先行投資を継続(特にBusinessおよびSaaS Marketingに投資重視)。先行投資は自己資金および借入で賄う方針。
- 投資実績: 認知強化・新規顧客獲得費用(通期計画約12,747 百万円、Q3累計実績 2,720 百万円)/新規営業人員(計画 611名、Q3時点 591名)
- KPI: CAC Payback Period 目安 18~24か月を設定(目標値)。ARR成長を基に長期的な収益化を狙う。
- 進捗: ARR・売上の成長は中期目標と整合。調整後EBITDAは改善中だが、通期での営業損失は継続見込みであり、回収目線での投資効果観察が重要。
競合状況や市場動向
- 市場: 国内SaaS市場は拡大基調(同社引用:2027年度市場予測参照)。バックオフィス電子化やキャッシュレス化の進展が追い風。
- 競合比較: 競合他社との定量比較データは本資料に無し(→ 比較: –)。ただし、BusinessドメインのARR伸長は同社の市場内成長力を示す指標。
- 競争優位性: 低解約率のサブスク収益、法人向けにおける複数プロダクトのクロス導入・ARPA向上が強み。
今後の見通し
- 通期予想:
- 売上高: 49,500~52,100 百万円(前年同期比 +22.6~+29.1%)
- SaaS ARR: 39,180~41,160 百万円(+30.6~+37.2%)
- 調整後EBITDA: 2,500~4,500 百万円(+34.1~+141.3%)
- 営業利益: △4,700~△2,300 百万円(変わらず損失見込み)
- 親会社株主に帰属する当期純利益: △6,800~△4,400 百万円(ただしスマートキャンプ売却の特別利益が反映される見込み)
- 会社予想の前提: 広告宣伝費は売上比率14.5~16.5%、人件費・外注費は売上比率57.0~62.0% 等
- 予想の信頼性: 会社は通期レンジを維持。過去の投資方針から予想はやや保守的ではないが、一時的要因(売却益等)で純利益が変動しやすい点に注意。
- リスク要因:
- マクロ経済悪化による新規導入抑制
- 先行投資の回収遅延(CAC回収が長期化)
- 買収・事業再編に伴うのれん、統合コスト
- 保険金未収等の特別損失や持分法損失の増加
- スマートキャンプ譲渡の最終価格調整リスク(特別利益は変動する可能性あり)
重要な注記
- 連結範囲の変更: 当期に新規連結子会社 9 社追加、2 社除外。スマートキャンプは2025/11/4をもって連結除外予定(譲渡により通期で約6,344,953 千円の特別利益見込み)。
- 会計方針の変更: 「法人税等に関する会計基準」等を第1四半期より適用(四半期連結財務諸表への影響は無し)。
- その他: 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は添付されておらず詳細なCF分析は不可(減価償却等の情報は開示あり)。
(注)本資料は提供された決算短信に基づき要点を整理したものであり、投資助言・推奨を行うものではありません。情報不足の項目は“–”としています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 3994 |
| 企業名 | マネーフォワード |
| URL | https://corp.moneyforward.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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